「無駄」と批判されても必要な備え③:サイバーセキュリティ強化
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コロナ禍で、一気に「テレワーク」が普及してきました。「遠隔医療」「遠隔教育」などの取組も始まっています。
私は、民間事業者も行政機関も、サイバーセキュリティ対策にかかる費用や時間を、「やむを得ないコスト」「無駄」として捉えるのではなく、「投資」と考え、積極的な対応を行うべきだと考えます。
今は、サイバー攻撃対策を強化した製品・サービスが、国内外市場において優位性を確保できる時代です。
安倍政権以降、政府が注力してきた「インフラシステム輸出」についても、高度なサイバーセキュリティをアピールすることは、激しい国際競争に勝ち抜く力となります。
大企業から中小企業・小規模事業者に至るまで、大規模なサイバー攻撃発生時にも「事業継続性を確保できること」は、市場での高い評価に繋がります。
政府機関や地方公共団体においても、サイバー攻撃発生時に、「機密情報・個人情報の流出を防ぎ、行政サービスの継続性を確保できる体制が整っていること」によって、国民・住民の皆様の安心感を確保することができます。
また、「セキュアな情報通信環境の整備」は、日本への投資促進など「立地競争力の強化」にも繋がります。
更には、「サイバーセキュリティの産業化」を促進することも、我が国の持続的成長に資するものです。
「リスクの最小化」ということを考えましても、特に中小企業がサイバー攻撃を受けて、物理的被害や信用の低下が発生した場合には、経営へのダメージは大きいと思います。
また、取引先にウイルスに感染したパソコンから通信を行った場合には、被害が拡大してしまいます。
中小企業の経営安定の為にも、サプライチェーンリスク低減の為にも、サイバーセキュリティ強化の取組やビジネス上の留意点については、中小企業・小規模事業者にも十分な御理解をいただき、実践していただく必要があります。
その為に、既に経済産業省や総務省において様々な施策が展開されていますが、政府による「リスク評価ツールやベストプラクティスの普及」、「サポート人材の派遣」、「情報セキュリティ投資の促進支援」などの取組は、益々重要になってきていると思います。