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女性地方議会議員の皆様から伺った課題の解決に向けて

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 先月の話になりますが、去る7月14日に、吉川沙織・参議院議員が、女性の地方議会議員の皆様と私を会わせて下さいました。

 

 吉川沙織・参議院議員は、立憲民主党所属ですから、私と所属政党は違いますが、NTTの元社員で情報通信政策にも詳しい上に、地方自治の知識も豊富で、参議院総務委員会に於ける彼女の鋭い質疑から学んで総務省の施策に反映させていただいたことは多々あり、私が尊敬する女性議員の1人です。

 

 吉川参議院議員が紹介して下さった女性の地方議会議員の皆様(自民党所属議員も含む超党派のグループ)から伺った話は、都道府県や市区町村の選挙管理委員会の対応によって、立候補を躊躇する女性が多いという課題でした。

 

 第1に、立候補の届出をしたことで、自宅の住所が番地まで公表され、ストーカー被害に遭ってしまうケースでした。

 

 これは、男女の別なく困っておられる政治家が多い課題だと思いました。

 私も過去に経験しましたが、家族にまで嫌がらせがあったり、早朝や深夜に知らない人の訪問を受けて長時間居座られたり、大変なことでした。

 

 第2に、旧姓で「通称申請」をして立候補したい時に、旧姓が本名に代わるものとして広く通用しているかどうかを証明する為に、旧姓で届いた手紙や旧姓で刊行した著書の提出を求められるということでした。

 

 これも、男女の別なく、婚姻などによって姓を変更した場合に困ることだと思います。本人確認であれば、戸籍謄本や抄本を提出すれば、旧姓は分かるはずです。

 

 いずれも、女性の政治家を増やすという観点のみならず、地方議会の立候補者そのものが減少しているという課題の解決に資するご指摘でしたので、すぐに改善することにしました。

 

 女性地方議会議員の皆様のお話を伺った3日後の7月17日付で、総務省自治行政局の選挙部長名で、全国の都道府県選挙管理委員長に対して、下記の内容の通知を発出しました。

 

  • 「地方公共団体の議会の議員及び長の選挙」については、立候補の届出があった旨の告示事項を「住所の市町村まで又は町字まで」(番地までは公表しない)とする判断をしていただきたいこと。

 

  • 旧姓の通称使用申請があった場合には、戸籍の謄本又は抄本の確認をもって足りることから、当該呼称が本名に代わるものとして広く通用しているものであることを証するに足りる資料を求めることなく通称認定して差し支えないこと。

 

 都道府県選挙管理委員長宛に発出した通知には、「貴都道府県内の市区町村選挙管理委員会に対しても、この旨周知をお願いします」と記させていただきましたので、現職の首長や地方議会議員の皆様はもとより、これから立候補を予定しておられる皆様にも、知っておいていただきたいと存じます。

 

 また、総務省が発出する通知は、『地方自治法』第245条の4第1項の規定に基づく「技術的助言」という位置付けですので、各都道府県や市区町村の選挙管理委員会の皆様のご理解とご協力をいただけますよう、切に願っています。

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