総務大臣所信概要④:防災・減災と復旧・復興
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【防災・減災と復旧・復興】
本年は、8月の大雨による九州北部での災害、台風第15号、台風第17号、台風第19号、その後の大雨などによる災害が相次ぎました。
特に台風について、総務省では、自治行政局公務員部や総合通信基盤局などの総務省職員を被災自治体に直ちに派遣するとともに、罹災証明のための家屋調査や避難所運営などの支援のため、昨年創設した、大規模災害発生時の全国一元的な応援職員派遣の仕組みを活用し、10月23日までに、台風第15号においては、延べ約3900人、また台風第19号においては、延べ約1600人の自治体職員を、それぞれ被災自治体に派遣しました。
これに加えて、総務省消防庁では、緊急消防援助隊を派遣し、地元消防とともに、人命救助や要救護者の転院搬送を実施したほか、浸水被害の大きい地域で安否確認を徹底するため、戸別訪問など「ローラー作戦」を実施しました。
さらに、行政評価局では、被災された方々への速やかな情報提供、きめ細かな相談を無料で行う「特別行政相談所」を開設し、また、「災害専用フリーダイヤル」を速やかに開設しています。
こうした対応は災害時には不可欠であり、今後も引き続き取り組みます。
あわせて、被災地の復旧・復興事業を支援する自治体職員の中長期派遣について、積極的に働きかけを行うなど、その人材確保に向け、引き続き取り組みます。
また、被災地の実情を伺いながら、復旧・復興に向け、地方交付税や地方債による地方財政措置を講じ、被災自治体の財政運営に支障が生じることがないよう、適切に対応していきます。
台風第19号などにおいては、被災自治体の要望を伺いながら、普通交付税の繰上げ交付を行いました。
さらに、災害時の情報伝達を確実にするため、非常時には総務省から被災自治体に対し、簡易無線や衛星携帯電話、移動電源車を貸し出すほか、平時からLアラートの高度化と利用の促進、防災拠点などへのWi-Fi環境の整備や放送ネットワークの強靱化を進めます。
また、防災行政無線の戸別受信機やラジオの活用をはじめとした災害時の情報伝達手段の強化と多言語化もあわせて進めます。
台風第15号における長期停電時の通信障害については、通信事業者各社と検証を行い、再発防止に向けた協力体制を更に強化します。
加えて、電話で救急相談サービスを提供する「♯7119」や、聴覚・言語機能障害をお持ちの方が音声によらずに119番通報を行える「Net119」を全国に展開し、「救急ボイストラ」の活用も促進します。