国会経費の節減等に資するペーパーレス化の第1歩。衆議院規則改正案が可決!
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今日は、嬉しいことがありました。
「質問主意書」及び「これに対する内閣の答弁書」について、ペーパーレス化することを可能にする『衆議院規則の一部を改正する規則案』を議院運営委員会で起草し、本日の衆議院本会議に緊急上程し、全会一致で可決されたのです。
昨年10月に衆議院の議院運営委員長に内定した時からの悲願は、「納税者の皆様にメリットのある国会改革をしたい。特に国会議員全員に配布される印刷物の量が多過ぎる。官報や本会議録、委員会議録、質問主意書と答弁書などは、いずれも、印刷物配布前や配布後1~3日でイントラネットや国立印刷局や国会図書館等のホームページから閲覧できるものなので、衆議院規則を改正して、ペーパーレス化を進め、国会経費を節減し、印刷物を配布する職員の負担も軽減したい」というものでした。
それまでにも、議院運営委員長前任者の古屋圭司・元国家公安委員長をはじめ議院運営委員会理事会の皆様が、国会経費節減には取り組んで下さっていました。
私の就任前には、「各種報告書」と「請願処理経過」のペーパーレス化が実現していますが、いずれも法規改正は不要でした。
しかし、本会議での採決が必要となる『衆議院規則』の改正による国会改革は、かなりハードルが高いもので、時間を要しました。
『衆議院規則』第158条には、「議長又は議院の承認した質問主意書及びこれに対する内閣の答弁書は、議長がこれを印刷して各議員に配布する」と規定されています。
これを、「議長又は議院の承認した質問主意書及びこれに対する内閣の答弁書は、議長がこれを電磁的記録の提供その他の適当の方法により各議員に提供する」と改める改正案を起草しました。
施行期日は、「第二百回国会の召集日」としました。
現在は、第百九十八回国会の最中です。夏の参議院議員選挙直後に短い国会が開かれますから、秋になって年末にかけての臨時国会が召集された場合には、今秋から施行ということになります。
本日可決した『衆議院規則の一部を改正する規則』により、「質問主意書」と「内閣の答弁書」の印刷が不要になり、5千万円余の経費節減に繋がります。
委員長就任から約7カ月間を要しましたが、自由民主党及び公明党の同僚議員のご支援と、立憲民主党の手塚仁雄・野党筆頭理事をはじめ各会派の議員の皆様の温かいご理解に対して、深く感謝しています。
今後、『衆議院規則』の改正を要する検討課題としては、官報や本会議録、委員会議録の扱いが残っています。これらのペーパーレス化も実現すれば、更なる経費節減や職員の負担軽減に繋がるのですが、例えば委員会議録は衆参で融通し合っていることもあり、参議院との協議も必要になります。
各会派の御意見を丁寧に伺いながら、改革の要否も含めて検討を続けていけたら嬉しいことだと思います。
また、今年の通常国会では、野党会派からも積極的な「国会改革」の提案があり、実現しました。
これまでは質疑部分は非公開だった国会同意人事(議院運営委員会で審議され、本会議で採決されます。対象者は、日銀総裁・副総裁、会計検査院検査官、人事院人事官、公正取引委員会委員長、原子力規制委員会委員長)に係る候補者の所信表明後の質疑について、原則公開とすることが決まりました。
以前は、候補者の所信表明のみマスコミの取材を認めていましたが、今後は、質疑についても原則公開となります。
議院運営委員会では、与野党で力を合わせて、一歩ずつ、着実に国会改革を進めています。