令和6年9月3日 記者会見
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1.発言要旨
科学技術政策担当大臣として、報告を申し上げます。
先般提出しました、令和7年度概算要求における政府全体の科学技術関係予算を集計したところ、お手元にも資料を配布させていただいておりますが、事項要求分を除き、令和6年度当初予算から10.2パーセント増の5兆3,497億円となりました。
この場でも申し上げてまいりましたが、特に私自身の問題意識として強かった大学等の運営費交付金、また、科学研究費助成事業について、しっかり増額要求ができたことは嬉しく思っております。
また、先端技術をめぐる国家間の覇権争いも激化しておりますし、主要国の科学技術・イノベーションへの投資がさらに拡大していく中で、必要な予算をしっかりと確保し、科学技術・イノベーション政策を強力に推進するべく、政府を挙げて取り組んでまいりたく存じます。
2.質疑応答
(問)今回の概算要求の中で、宇宙関係では事項要求が幾つか盛り込まれていると思うのですが、大臣としての狙いを教えてください。
(答)内閣府におけます、宇宙関係の令和7年度概算要求のうち、「実用準天頂衛星システムの開発・整備・運用」に係る経費の一部について、事項要求としました。
GPSはアメリカのものでございますけれども、日本版GPSといわれる準天頂衛星システム「みちびき」につきましては、現在、4機体制で運用しております。今後は、今年度に1機、来年度に2機、合計3機をさらに打ち上げまして、2025年度中に、他国の衛星に頼らなくとも測位が可能となる7機体制の確立に向けて着実に準備を進めております。どの1機が故障しても測位機能を維持するため、7機体制から11機体制への拡張も目指しております。
令和7年度の概算要求として、これらの実施に必要となる経費は要求しているのですが、このうち、「11機体制に向けた開発の本格的な着手」に必要な経費につきましては、今後、諸外国の衛星システムとの技術面での調整を進めた上で、開発の全体計画を策定する必要がございます。よって、現時点では、令和7年度予算の態様が定まらないことから、事項要求とさせていただきました。
(問)この場で申し訳ないのですけれども、1点、昨日の夜に御自身のSNSで発信された内容に関連して伺いたいのですが、この中で、自民党総裁選に触れて、日本がなすべきことは世界の分断を回避するなどの取組であると。そういった視点で総裁選に臨むというふうに書かれていたかと思います。来週には記者会見も予定されているかと思うのですが、改めて、総裁選に御自身としてはどういった政策・国家観というのを訴えていきたい、強調したいというふうに考えていらっしゃるのか、この場でお答えいただけたら、教えていただけませんでしょうか。
(答)個人的にXにポストしたことと、役所の中の記者会見室で申し上げられること、これは分けなければならないと思っております。これまでもそうですが、官庁の大臣記者会見でございますので、党の催しについて、お答えすることはいたしておりません。
また、岸田総理からも、閣僚については公務に支障を来たさないようにと言われておりますので、昨日も、今年末の国際会議に関する打合せや、来年度の通常国会に向けた取組の打合せで、本日もまた、外交案件に関する説明を受けたりと、そういった大臣としての公務はしっかりと進めていくということでございます。