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令和6年8月2日 記者会見

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1.発言要旨

 

 まず、宇宙政策担当大臣として、宇宙政策委員の任命について、報告を申し上げます。

 前委員の任期は7月30日で満了し、今後2年間の宇宙政策委員を、新たに7月31日付で任命いたしました。委員は、お手元の名簿にございます9名にお務めいただきます。青木さんと澤田さんは新任、他の7名の皆様は再任となっております。

 なお、委員長は、委員の互選によりまして、引き続き、西武ホールディングス代表取締役会長の後藤高志さん、委員長代理は、引き続き、千葉工業大学天文学研究センター所長の常田佐久さんが、務めてくださいます。

 皆様、宇宙工学、宇宙科学、安全保障、法律など、幅広い知識と視点を持っておられる、実力者の方々でございます。これから2年間、宇宙政策の推進に取り組んでいただくことを大変心強く感じております。

 5月の宇宙開発戦略本部におきまして、岸田総理より御発言がございました、準天頂衛星11機体制に向けた開発の加速、宇宙戦略基金の拡充と活用、新たな宇宙輸送を実現するための体制整備をはじめ、「宇宙基本計画工程表改訂に向けた重点事項」に示した課題や、「宇宙技術戦略」のローリングに向けた論点についても、宇宙政策委員会において、御議論を賜りたいと思っております。

 私といたしましても、委員の方々の御知見をお借りしつつ、関係府省と一丸となって、我が国の宇宙分野のさらなる発展に向けて、力を尽くしてまいります。

 2点目でございます。今朝の閣議に引き続き、AI戦略会議との合同会議として、第1回「AI制度研究会」が開催されました。AI制度研究会は、本年6月に閣議決定された「統合イノベーション戦略2024」に基づきまして、先月、AI戦略会議の下に有識者会議として設置されたものでございます。安全、安心で信頼できるAIの実現に向けて、AI制度の在り方を検討する会合となります。

 本日の会議では、研究会の構成委員の皆様から、各分野におけるAI利活用・開発力強化を引き続き強力に進めるためにも、AIの安全性を高めることが重要である。また、技術や市場の変化に耐えられる、アジャイルな視点が必要である。リスクベース・アプローチに基づき、ソフトローとハードローを組み合わせた官民共同規制、国際整合性が重要である、などの御意見がございました。

 これらを踏まえまして、総理からは、リスク対応とイノベーション促進の両立、技術・ビジネスの変化の速さに対応できる柔軟な制度の設計、国際的な相互運用性・国際的な指針への準拠、政府によるAIの適正な調達と利用の4点を基本原則として検討を進めるよう、御指示がございました。

 内閣府としましては、総理の御指示の下、有識者の御意見や国際的な動向などを踏まえた上で、AI制度の在り方について、関係省庁と連携して議論を行ってまいりたいと考えております。

 なお、本件につきましては、本日14時に事務方からのブリーフィングが予定されておりますので、詳細はそちらでお聞きいただければと思います。

 

 

2.質疑応答

 

(問)慶應大学発ベンチャーの ハートシード(Heartseed)社が、iPS細胞から作った心筋細胞の移植について、安全性と有効性が確認されて、臨床応用に向けた次のステップに進むと発表しました。iPSを使った再生医療については、政府もずっと支援してきたわけですが、大臣としての受け止めをお願いします。

 

(答)慶應義塾大学発ベンチャーのハートシード社が、重症心不全患者に対するiPS細胞由来の細胞移植の臨床試験において、低用量での安全性について評価委員会による確認を得まして、これから、高用量での次の段階へ移行することを発表したということでございます。

 本件はAMED(日本医療研究開発機構)が3つの事業を通じて、継続的・段階的に支援した研究でもございますので、臨床試験の進捗が見られることは、とても嬉しいことでございます。

 再生医療は、これまで治療が困難だった疾患の治療を実現する可能性を有しております。本年6月の「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」におきましても、iPS細胞等の再生医療の取組を推進することとされております。

 健康・医療戦略担当大臣としましては、今回の成果をはじめとする、再生・細胞医療・遺伝子治療分野における研究開発を着実に発展させて、できるだけ早く社会にその成果を還元できるように取り組んでまいりたいと存じます。

 

(問)3月、日本代表が決まったときにコメントをいただいているのですが、結果を出してきました。金2個、銀2個ということで、金の中には、高校2年生で金を取っているという、国際化学オリンピックのサウジアラビア大会が終わりました。御所感をいただければありがたいのですが。

 

(答)もう、ようやってくれたなと本当に嬉しく存じます。派遣された4名の日本代表の生徒全員がメダルを獲得されました。これまでも、日本代表の生徒の皆さんは、国際化学オリンピックで優秀な成績を収めてこられました。今回の大会でも、選抜された生徒の皆さんが力を尽くして素晴らしい成績を収められたということでございます。とても喜んでいます。

 国際化学オリンピックなどの国際的なコンテストは、優れた才能のある子供が、その才能・能力を活かす場として有意義なものだと考えております。こうした学びの成果を発表する場を、社会全体で支えていく環境を実現することが重要でございます。

 内閣府におきましては、第6期科学技術・イノベーション基本計画におきまして、Society 5.0に向けた政策の大きな柱の一つとして「一人ひとりの多様な幸せと課題への挑戦を実現する教育・人材育成」を掲げており、これに資する「政策パッケージ」も取りまとめられております。

 今回、素晴らしい成果を上げた国際化学オリンピックへの生徒派遣の支援ももちろんでございますけれども、引き続き、関係府省、企業、大学などが連携してパッケージの取組は推進していきたいと思っております。

 

(問)冒頭でも御紹介ありましたけれども、AIの関係で伺います。本日、AI戦略会議・AI制度研究会合同会議が開催されまして、岸田首相からは、法規制の可否を含めて検討するように言及がありました。生成AIの法規制を含め、今後、どのような議論を期待されますでしょうか。また、AIの法規制を進めると、イノベーションを阻害するとの指摘もあります。どのように規制とイノベーションの両立を図るお考えでしょうか。

 

(答)総理からの御発言につきましては、先ほどお伝えしたとおりでございますが、あくまで4つの基本原則ということでございます。法制度の要否も含めて、忌憚のない議論を期待いたしております。

 このAI関連法制度がイノベーションを阻害しないということは重要でございますので、技術変化に対して柔軟なガイドラインをベースにしながら、リスクの大きさに応じた適切な対応をAI制度研究会における御議論を踏まえて、今後検討していくという状況でございます。

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