令和2年4月28日 記者会見
更新日:
《冒頭発言》
おはようございます。
本日も持ち回り閣議でございましたので、冒頭、特にございません。
《質疑応答》
【労働力調査結果にみる新型コロナウイルス感染症拡大の影響と統計調査における対応策】
問: 先ほど、労働力調査が発表されまして、完全失業率が2.5%と先月より悪化するという数字が出たんですけれども、これを新型コロナの影響と受け止めていらっしゃるかどうか。受け止めをまず1つお聞きしたいのと、もう1つ、労働力調査を含めた統計全体が、この新型コロナの影響でなかなか難しい状況になると思うんですが、それに対する対応策をお聞かせいただけますでしょうか。
答: 3月の完全失業率は、季節調整値で2.5%と、依然として低い水準ではございます。
就業者は、1年前に比べて13万人増加して、87か月連続の増加となりましたが、増加幅が3か月連続で縮小しており、2015年11月以来の低い水準となりました。
この就業者の増減の内訳を見ますと、自営業主・家族従業者は40万人の減少、非正規の職員・従業員は26万人の減少となっております。
さらに、非正規の職員・従業員の内訳を見ますと、契約社員は30万人の減少、パート・アルバイトは12万人の減少となっておりますので、感染症の影響が、雇用に現れ始めているとみております。引き続き、十分に注視しなければなりません。
統計調査についてですが、労働力調査のほか、総務省では、家計調査、小売物価統計調査も毎月実施いたしております。
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けまして、これらの調査では、オンライン、郵送なども活用して、対面の機会を極力減らす工夫を行っております。
4月8日に、労働力調査規則及び家計調査規則を改正し、郵送による調査の実施も可能となったところです。
引き続き、感染防止に最大限留意した上で、確実に統計調査を実施して、現下の社会経済情勢を明らかにしてまいります。
また、国民の皆様におかれましても、統計調査の重要性をご理解いただき、引き続きのご協力をお願い申し上げます。
【救急搬送困難事例の実態把握】
問: 大臣、消防庁の関連で、コロナの影響ですけども、救急に関しての混乱事例が出ているということで、実態調査を消防庁の方で進められるという報道がありましたけれども、今後の対応をお聞かせください。
答: 消防庁からは、かねてより全国の消防機関に対して通知を発出して、都道府県の保健所が行う陽性患者などの移送について、地域における搬送体制の確保という観点から、事前に十分な協議を行った上で協力するように要請しておりました。各地域の消防機関では、全力で対応していただいております。
こうした中で、陽性患者とは確定していないのですが、発熱や呼吸苦など、新型コロナウイルス感染を疑う症状を呈する傷病者への対応に関して、医療機関が受入れを躊躇するために搬送先の決定に時間を要して、対応に苦慮する消防本部が出てきております。
このような状況は、現時点では東京都など都市部を中心に顕在化しているものですが、消防庁では、全国的な状況についても早急に把握することが必要だと判断しまして、全国各地の消防機関に対して「新型コロナウイルス感染症に伴う救急搬送困難事案に係る状況調査」を行うことといたしました。
具体的には、東京消防庁、政令市消防本部及び各都道府県の代表消防本部の計52本部に対して、搬送先が決定するまで4回以上医療機関に照会した事例や、救急隊の現場到着から搬送開始までの現場滞在時間が30分以上要した事例について、原則、1週間ごとのデータを報告していただくことにしています。
この報告内容については、必要な分析を行い、厚生労働省や各都道府県の関係機関にも情報共有をして、地域の実情に応じた医療機関の受入体制確保などの調整をお願いする予定でございます。
ただ、今、消防・救急の現場は大変な状況でございますので、過大な事務負担とならないように、しっかりと留意をしてまいります。
【国勢調査における新型コロナウイルス感染症への対応策】
問: 冒頭の質問の関連なんですけれども、国勢調査についても同様の対応を行われるという理解でよろしいですか。
答: 国勢調査は、今年の秋に実施されますけれども、調査員の方々が、できる限り非接触型で調査票を配布し、また、オンライン回答については、前回も実施をいたしまして、多くの方に参加をしていただきました。
このオンライン回答や、郵送による回答などを、心掛けてまいりたいと思います。
問: 他にいかがでしょうか。では、これで終わります。ありがとうございました。
答: どうもありがとうございます。