令和2年4月21日 記者会見
更新日:
《冒頭発言》
皆様、おはようございます。
今日は、また持ち回り閣議でございましたので、冒頭、特に閣議のご報告はございませんが、昨日の夕方、皆様に特別定額給付金のお話を申し上げました。
その際、配布させていただいた申請書案の見本でございますけれども、申請書には、あらかじめ、4月27日時点の住民基本台帳に載っているご家族のお名前などが印刷されたものが、市区町村から届きますので、よろしくお願いいたします。
それではどうぞ、ご質問をお受けいたします。
《質疑応答》
【新型コロナウイルス感染症に係る救急搬送の増加】
問: 全国各地で新型コロナウイルスに感染した人の救急搬送が増えています。これに伴って、受入れが決まらずにたらい回しにされるケースや、救急隊員が感染するリスクが高まっているとされています。消防庁を所管する大臣としての受け止めと、今後の対応をお聞かせいただけますでしょうか。
答: まずは、全国の救急隊員の皆様の日々のご尽力に、心からの感謝を申し上げ、敬意を表させていただきます。
今ご指摘があった、各地の消防機関における新型コロナウイルス患者に係る救急搬送件数につきましては、全国的な患者数の増加に伴い、増えてきている状況でございます。
こうした中で、陽性患者とは確定していないが、発熱・呼吸苦などの新型コロナウイルス感染を疑う症状を呈する傷病者の方々について、医療機関が受入れを躊躇するために、決定・搬送に時間を要する事例が生じ、対応に苦慮する消防本部が出ていると承知しております。
こうした状況に対処していくためには、まずは、医療機関の体制整備が何よりも重要でございますので、厚生労働省に対して、適切な医療体制整備の取組をお願いいたしております。
加えて、総務省消防庁といたしましても、救急隊員の方々が行う感染予防対策を以前より周知徹底しておりますが、引き続き徹底をしてまいりますとともに、厚生労働省ともしっかりと連携しながら、患者の方々の移送などに対する各地域の消防機関の協力が進むよう、最大限努めます。
また、消防機関と都道府県の衛生部局や保健所、各医療機関など、関係者との間で必要な連絡・協調体制が進むように、各地域の消防機関に対して必要な助言を行ってまいります。
救急隊員の方々の感染防止策についてですが、1回患者さんを搬送するごとに救急車の消毒を行っておりますし、また、N95マスクや感染防止衣や手袋も含めて、必要な資機材を総務省消防庁で調達し、必要な消防本部にお届けするという対応も続けてまいりたいと思っております。
【特別定額給付金に関連した犯罪対策】
問: 特別定額給付金に関連して、早くも便乗詐欺が広がっているようです。大臣、昨日の会見でも少し触れられましたが、改めて大臣の受け止めと総務省の対応方針をお願いします。
答: 特別定額給付金に係る不審メールにご注意いただくように、昨日の会見で申し上げましたが、実は、昨日の記者会見の直前に、奈良県在住の私の友人のスマホに不審メールが届きまして、その情報提供がありましたものですから、急きょ、会見の場で皆様に注意を呼びかけました。
そのとき来たメールですが、「今回国民の皆様へ現金給付が決定した件でご案内がございます。各携帯電話キャリア会社を通し、国民の皆様へ配布していく事となりました。詳細確認とお手続は下記URLへアクセスしてください」と書かれたものでございます。
このURLをクリックした場合に何が起きるかということですが、ウイルスの種類によりましては、皆様のスマホの中の情報が全部抜かれてしまうということもございますし、また、手続を進めていくことで、口座番号や、場合によっては暗証番号などを外に伝えてしまうことが起こりかねないと思いましたので、昨日、急きょ申し上げました。
昨日、早速総務省のホームページに、給付金の給付を装った「個人情報」「通帳、キャッシュカード」「暗証番号」の詐取に関する注意喚起を行い、総務省ツイッターでも発信をいたしました。
また、総務省の給付金本部には、警察庁からもご出向いただいておりますので、その方にもお伝えしております。
今後、さらに警察と連携し、犯罪手口について迅速に周知するなど、積極的に情報発信をしてまいります。
また、全国の地方公共団体に対して、広報誌などの各種広報媒体を活用して、広報啓発活動を実施していただくよう、協力をお願いしたいと存じます。
引き続き、警察、消費者庁など、関係機関と連携しながら広報啓発活動を実施して、詐欺などの犯罪被害防止に努めてまいりますので、国民の皆様におかれましては、口座や暗証番号を聞き出そうとする電話や不審なメールにご注意いただきたいと思います。
【公共放送の在り方に関する検討分科会】
問: 先週金曜日に、公共放送の在り方検討分科会が立ち上がりました。今後の日程感の見通しについてお伺いできればと思います。特に三位一体改革のうちの受信料制度について、今後どういう日程感を見越しているのか。また、方向性や結論についての期待も含めてお伺いできればと思います。
答: 4月17日に開催された有識者会議には、「通信・放送融合時代」において、公共放送であるNHKが、その役割を適切に果たしていくため、まず、「政府が、未来への責任を果たすためにどのように受信料制度を時代の変化に適応させていくべきか」、また、「NHK自身が、どのように三位一体改革に取り組むべきか」、ということについて検討をお願いいたしました。
議論の方向性は、今後定まっていくものでございますが、受信料制度については、欧米諸国における取組も参考にしながら、より「わかりやすく」「公平感のある」仕組みを検討していただくことを期待しています。
また、ご質問の三位一体改革でございますが、「ネット活用を含めた環境変化への対応と事業収支の健全化をどのように両立するのか」、「公共放送としての役割についてどのようなビジョンを描くのか」、また、「受信料徴収コストの削減や子会社の在り方のゼロベースでの見直しをどのように進めていくのか」などについて、ご議論をいただきたいと思っております。
特に、三位一体改革に関しては、NHKが「中期経営計画」の案を今年の夏頃にまとめる予定でございますので、スピード感を持った議論をお願いしております。
問: ほか、いかがでしょうか。ないようですので、会見を終了いたします。ありがとうございました。
答: お疲れさまでございます。