令和4年11月22日 記者会見
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1.発言要旨
冒頭発言なし
2.質疑応答
(問)東京大学が先日、今年度から6年間で300人の女性教授、准教授を採用する計画を発表したのですけれども、これについて大臣はどのようにお考えで、また科学技術政策にどのような影響があるとお考えでしょうか。
(答)2027年度までに、東京大学において、女性の教授と准教授を現在より5割ほど増やして約400人とすること、また講師や助教も含めた女性教員の比率を、現在16%ですが、25%に引き上げることを目標に掲げられました。
「第6期科学技術・イノベーション基本計画」で、大学教員のうち、学長、副学長、教授に占める女性の割合を、2025年度までに23%とする目標を掲げております。ちなみに、2020年度時点で17.7%でございました。
政府でも、この第6期基本計画に基づいて、出産・育児などのライフイベントと研究の両立、女性研究者の活躍促進、研究環境のダイバーシティ実現に向けた大学などの取組の支援も進めています。
私は、女性が働きやすい職場というのは、男性にとっても働きやすい環境だと思っております。
科学技術政策ということですけれども、女性の教授や准教授が増えていきますと、学生にとって、とても身近なロールモデルになると思います。理数系に興味・関心を持ってくださる女性の裾野が広がっていくこと、また博士課程に進学する女性の増加にも繋がることが期待できます。これから未来に向けて、日本の研究力、競争力を強化する上で非常に素晴らしい取組だと思っております。
(問)宇宙関係で1つお願いします。今日の未明に、探査機の「OMOTENASHI」が月面への着陸を断念したとの発表がありました。日本の探査機として、初めての月面着陸を目指していたということですが、今回の状況をどのように御覧になっているのか教えてください。
(答)「OMOTENASHI」につきましては、地上局との通信が不安定な状況が昨夜に至るまで続いておりまして、月面着陸の可能性がなくなったということでございます。関係者の皆様は、直前まで諦めることなく着陸の準備を継続されたと伺っておりますので、その御努力に、まずは敬意を表したいと存じます。
それから、不具合の原因をしっかりと究明して、得られた知見を次に活かしていただきたいと思います。
ただし、この「OMOTENASHI」でございますが、地球と火星間の軌道に入って、宇宙空間における放射線量の計測といった、月面着陸以外のミッションの遂行を目指すと聞いておりますので、今後の進展を見守ってまいりたいと思います。
(問)先週、文部科学省が新たな研究開発力強化という政策の一環として、国際卓越研究大学の基本方針を決定しました。第2次補正予算案でも、振興パッケージの両輪である基金の創設が決まりましたけれども、あわせて御所感をいただければと思います。
(答)国際卓越研究大学は、世界に伍する研究力を持つ素晴らしい大学を日本でも創出していくというもので、非常に重要な取組だと思っております。また、基金の創設についても、これは元々、予定されていたことでございますので、その進展を見守ってまいりたいと思っております。
(問)予定どおりに進んでいるという理解でよろしいでしょうか。
(答)そうですね。基金の方は運用するということで、運用益で対応しますので、それは世界各地の大学を見ても、今、相当厳しい環境にはございますけれども、中期的に見て運用益が出たら、少しでも早くこの取組がスタートしていくということを期待したいと思っております。
(問)振興パッケージの件は。
(答)文部科学省におかれまして、しっかりと検討をしていただいたということで、ありがたく思っております。