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2016年10月7日 記者会見

更新日:

〔冒頭発言〕

 皆様おはようございます。
 今朝、官邸では、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部、その後、閣議、閣僚懇が行われました。
 特に冒頭、私からはございません。


〔質疑応答〕

<マイナンバー「通知カード」170万世帯未配達>

問: 幹事社の毎日新聞から1問お尋ねします。マイナンバーについて、マイナンバー法の施行から1年が経ちましたが、通知カードが約170万世帯に届いておらず、さらにマイナンバーカードの申請件数も約1,143万件にとどまっております。大臣の御見解を伺います。

答: 昨年の10月5日、マイナンバー制度が施行されまして、まずは番号をお知らせする通知カードの送付を実施しました。
 本年8月末時点で、約5,969万通の通知カードが郵送されました。当初の返戻率は約10%でありましたが、市区町村において再送等の取組が行れたことから、現在は約2.8%まで低減しました。
 未交付になっている主な理由は、「配達時の不在のため返送され、保管期間が経過してしまったケース」、それから、「住民票の御住所に居住しておられないため、宛先不明のため返送」ということになっています。
 まだ、通知カードをお持ちでない方につきましては、是非、お住まいの市区町村にお問い合わせいただきたいと思います。このマイナンバーは様々な生活の場面で必要になってくる大切なものでございます。
 国としても、「マイナンバー制度の広報」や「マイナンバーカードの利便性向上への取組」を通じまして、周知を図ってまいりたいと思います。
 「マイナンバーカード」につきましては、昨年度末から今年度の初めにかけまして、各市区町村における交付の遅延が発生していました。
 カードそのものは市区町村の役場に届いているのだけれども、そこから先、交付通知書の発送が滞っている状態でございました。
 これは問題だと思いましたので、本年5月に、「カード交付促進支援チーム」を立ち上げ、「交付促進マニュアル」を作成させていただいて、全市区町村で「交付計画」を作成していただきました。
 その結果、本年8月末時点では1,722団体、98.9%で交付通知書の滞留が解消し、交付通知書の送付率は94.1%となっています。
 「マイナンバーカード」の交付の順調化が実現するまでは、あえて、広報することは控えさせていただいていました。また滞留分が増えてしまう可能性を考えました。
 しかしながら、順調に滞留解消が進んできましたので、今後はカードの普及促進が大きなテーマになると思っています。
 そのためには、多くの国民の皆様が、カードの利便性を実感してくださることが大変重要です。
 このため、今年の9月に、関係府省の課室長で構成する「ワンストップ・カードプロジェクトチーム」を立ち上げました。
 マイナポータルを活用した「子育てワンストップサービス」、戸籍や住民票などのコンビニ交付サービス、マイキープラットフォームなどについて、全国の市区町村で取り組んでいただくための「アクションプログラム」を、年内を目途に取りまとめるように指示を行っています。
 今後、1人でも多くの方々に「マイナンバーカード」の申請をしていただけるように、関係府省一体となって、カードの利便性向上のための検討に力を入れたいと思っております。

<白紙の領収書の取扱いに関する見解>

問: 朝日新聞の笹川です。昨日の参議院の予算委員会ですけれども、菅官房長官と稲田防衛大臣が政治資金パーティーに参加した際に、主催者から白紙の領収書を受け取って、後から事務所で金額を記入していたということについて、大臣は政治資金規正法上は問題ないという認識を示されました。ただ、法律上問題がないとはいえ、有権者から見ますと、後から金額を記入するという行為、誤解を招きかねないかと思うのですが、大臣御自身としては今後こうした領収書の扱いについて、何か見直すお考えはありますでしょうか。

答: 私の事務所ということですか。

問: はい。

答: 私自身は平成26年9月に総務大臣に就任してから2年1か月余りの間、「特定パーティー」の開催は自粛をしておりますので、その間、国会議員の方々に対して、白紙の領収書を発行したことはございません。
 しかしながら、今後、総務大臣退任後、政治資金パーティーを開催する場合に、今回の件を受けまして、国民の皆様の疑念を招かないように、基本的には、私の事務所では国会議員の方々をお呼びすることのない取扱いにしたいと思っております。
 しかしながら、私自身も、他の議員からスピーチしてほしいと頼まれて、ご案内をいただくことが多々ございます。出向いたパーティーで、受付で金額を確認して、金額を記入して、領収書を受け取るということは、パーティーの運営上、相当無理があるというのは理解できます。
 同じ時間帯に国会議員が集中するということと、主催者側も、「何時何分から何分の間、高市大臣のスピーチを」と、かなり細かく時間を組んでおられますので、一晩に2、3か所、綱渡りのように時間を守りながら飛び込んでいくというような中で、受付で時間を取るというのは相当難しいことかなと、自分自身の経験から言えます。
 その場合、招かれた場合にどうするか、ということが1つ課題だと思います。昨日、稲田大臣や菅官房長官が、何か改善の方策について考えていくということをおっしゃっていますので、あくまでも私の希望でございますけれども、各政党において、それぞれの党内で統一して、どのように改善するかを考えていただけると大変ありがたいと思っております。

問: フリーランス記者の上出です。関連でお尋ねします。今、ご丁寧な説明がありました。ただ、おっしゃったように、一般の方は、えっ、領収書が白紙だなんて、普通確定申告でそんなことは、普通の人はあり得ないことですよね。大きく言えば、政治とカネの問題の根本的なことにもつながってくるので、政党助成金の問題だとか、政治資金パーティーそのものの在り方、これも含めた議論が必要だと思うのですが、そこまでいくと大きくなると思うので、とりあえず、今言われた各政党が調べる、あるいは大臣が所属されている自民党が責任を持って実態を調べるとか、それについての先頭を大臣が切られてですね、所管大臣として。そういうお考えはございませんか。まず、国民の疑念を取るための実態調査。

答: 昨日も予算委員会の中でも説明申し上げましたが。
 まず、政治資金パーティー収入は非課税のものでございます。それから、税金が投入されているものではございません。
 それぞれの事務所が、パーティー参加の対価として販売に回るということでございますから、パーティー券の購入者については、パーティー券の金額も確定していますから、開催日より前に、場合によっては数か月前から販売を始めますが、パーティー券を販売した日、もしくは先方から購入費の振り込みがあった日に、日付や金額を記入して発行します。きちんとした領収書を発行することが可能でございます。特に相手が企業であった場合に、これは税制上の問題もありますから、しっかりとした領収書をみんなが発行していることは確信しています。
 ただ、国会議員同士につきましては、先ほど申し上げましたように、当日になって封筒に封をした状態で持参される方が多うございます。これをその場で開封して金額を記入したら、近接した時間帯に来られる国会議員をお待たせしますし、並んでおられる国会議員の中に、冒頭にスピーチをされる方も混ざっていたりするので、受付を早くということで、今までのような対応になっていたのだろうと思っております。
 今後、各党内で検討して、何か統一的なルールを作っていただいたらありがたいということを私が申し上げましたのは、政府の側から、全国会議員一律にこういう方法にしましょうと、法改正まで含めた検討をするのかどうかということになりますと、これも、かなり時間もかかってまいります。「領収書」もしくは「その他の支出を証すべき書面」というものを、私たちは報告書に添付をするわけでございますけれども、その場合に、そこの記載事項をどうして、誰によって書かれたものと、細かく法律で新たに規定するというよりは、それぞれの党内で改善できる方法というのはいくつか考えられるのではないかと思うのですね。断定的には言えません。
 党の方で検討していただいたらありがたいと申し上げましたのですが、例えば、お互いに国会議員同士は招待をしあわないという方法もあるかもしれません。また、パーティーとしての会費金額以上は決して持参しないということで、その場で現金を支払っていただいて、定められた金額の領収書をお渡しするというような方法もあるかと思います。
 1回受け取って、何の受取書も渡さずに後日領収書をお届けしますということになりますと、例えば、受付でその封筒を紛失してしまったというようなことが起きた場合に困ってしまいます。例えば、2万円というパーティーが非常に多いのですけれども、封筒を開封せずに2万円で一律領収書を渡していて、中身が1万円だったというような場合にまた問題が起きますから、これはそれぞれ党内で国民の皆様に疑念を持たれないように、しっかりと改善をしていただけたらありがたいと、個人的にはそう思います。

問: すみません、簡単に補足させてください。いま言われたこと、確かに技術的にはいろいろなこと、あると思います。技術的なことではなくて、一般の方が想像もしなかったような白紙領収書がまかり通っているとか、過去にも政治とカネの問題でびっくりするような、言えませんけど、いろんなことを聞いております。事務所間でいろんな問題ですね、カネのやりとりの問題で。そういうことも含めた、国民の不信を招きかけない体質について、こういう問題、根っこのような問題については、高市大臣はどのようにお考えでございますか。

答: 私自身については、先ほど申し上げましたように、国会議員の方にこれから一切ご案内を出さないということにしたら、大変受付の手続きもスムーズにいきますし、後の事務的な処理、秘書の負担などもないということになりますけれども。
 ただ、自分の経験で申し上げますと、まだ当選して間もない頃に、2期目ぐらいの時でしたかね、パーティーをいたしまして、先輩国会議員が来てくださって、その時に、私はパーティー券の2万円というのを前もって印字した領収書だけを用意していて、それを配って、あとから大変なことになりました。大変なお叱りをいただいた上に、事務所に帰ってみますと、例えば、2人分、3人分、同行される方の分も入れた金額がその中に入っていて、うちで発行した領収書では全然金額が足りていなかった、といった事態もあり、大変非常識ではないかという、そういうお叱りをいただいたこともありました。
 国民の皆様の税金からいただくものに関する届出というのは、これは皆さんしっかりとした、正式の領収書を添付して出しておられると思います。私どもの政治団体、私に関係する政治団体で何かを購入した場合に、不完全な領収書を相手が発行された時は、大変なことでございます。事務所で必要なものを買って帰ってきたという時に、日付が入っていなかったり、例えば、私どもの政治団体の名称が間違っていたりしたような時に、もう一度こちらから出向いて書き直していただくという、大変困難な作業も含めて続けてまいりました。
 これは、政治資金規正法の趣旨に基づいて、これは相手側、売った側の納税にも関わる部分でございますし、ここは正確に、きちっとやってきたつもりでございます。ただ、政治資金パーティーの当日の運営上は様々な困難があって、そういったことが続いてきたということです。
 御指摘をいただきまして、これで国民の皆様が政治に対して不信を持たれるということでは何にもなりませんので、これは各党で、党内で一定のルールを決めるなり、現在の運用上での改善ということが、十分考えられるのではないかなと思っております。

問: 関連ですみません、読売新聞の松下と申します。今回の領収書の件なのですけれども、総務省の手引き、会計責任者の手引きだと、追記については適当ではないというような記載もあったかと思います。そもそも論として、確かに党内での運用とか改善というのはあると思うのですけれども、総務省として今回発行側については、規定がないので問題はないという理屈だと思うのですけれども、この辺りについて、総務省として独自に検討する考えはないのでしょうか。

答: 御指摘の手引きでございますが、総務省に設置された政治資金適正化委員会で作成されたものだと存じます。これは、私たちは、収支報告書を提出する前に、公認会計士や税理士などによって監査を受けております。その監査をされる方への1つの助言として作られたものでございます。その手引きもまた今後、監査人の方にも参考にしていただきながら、やっていかなければいけないと思います。
 宛名について記入(手引きの記載)というのは、これは国会議員同士のパーティーの出席ということについては、相当難しい面も実はございます。といいますのは、ある国会議員が来られて、その議員の名刺と、会費があった場合に、その議員が御自身で出されたものなのか、もしくは政党支部で出金されたものなのか、政治資金管理団体で出金されたものなのか、主催者側には分かりません。
 それからまた、よく私どもの選挙区でも困るのですが、自民党奈良県第二選挙区支部の「第二」の字が、正式には漢数字でなければいけないのですが、これを洋数字で書かれてしまっているとか、選挙区名を間違えられてしまっているというようなときに、再度、秘書が走り回って、かなり遠方まで出かけて書き直していただいたり、ということがたびたび発生しております。
 宛名についての追記をしないというものは、これはなかなか実務上難しいかなということは、正直思っております。

<緊急防災・減災事業債の期限延長等に向けた検討>

問: 自治日報という専門誌の内川と申します。ちょっと話が変わって、政策の話で恐縮ですけれども、緊急防災・減災事業債についてお伺いしたいと思います。こちら、今年度で期限を迎えることになると思うのですけれども、ただ、全国知事会はじめ地方6団体からは、延長・拡充の要望が強いところで、大臣が延長を前提に検討したいということを表明されて、政府の経済対策にも対象事業を拡充するということが盛り込まれたかと思います。
 これにつきまして、災害情報の伝達体制整備などに拡充する方向だということを聞いておるのですが、現在の検討状況についてお伺いできればと思います。

答: 延長を前提に検討していることは、確かでございます。
 今後、その対象、また、どの程度延長するか、ということにつきましては、年末に向けてしっかりと検討して、確定したものをお伝えしたいと思っております。

<「モバイル接続料の自己資本利益率の算定に関するワーキングチーム」の議論の狙い>

問: 産経新聞の高橋と言います。格安スマートフォンの回線利用料の引き下げの議論がスタートしましたけれども、改めて、その狙いと、どのような形で消費者がメリットを感じられるようになるのかというのを、お考えをお願いします。

答: 9月27日の記者会見でも私から申し上げたと思いますが、MVNOが大手携帯事業者に支払う接続料について、算定方法の一部に事業者の裁量の余地が非常に大きいのではないかという問題意識がございます。
 現在ワーキングチームで御検討いただいており、11月上旬にとりまとめいただけるとのことですから、移動通信サービスの市場の競争を更に加速させるために、モバイル接続料の適正化に向けた御議論を、専門的な立場から活発に行っていただくことを期待いたします。

問: では、以上で終わります。ありがとうございました。

答: お疲れ様でございました。


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