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2017年6月16日 記者会見

更新日:

〔冒頭発言〕


 皆様、おはようございます。
 今朝、官邸では、閣議と閣僚懇のみでございました。
 冒頭、特に私からはございません。

 

〔質疑応答〕


<マイナポータルとLINEとの連携の狙い等>


問: 幹事社から1問お願いします。昨日、マイナポータルとLINEとの連携を発表されましたけれども、その狙いと期待されることについてお願いします。

 

答: マイナポータルのサービスで、特に力を入れているのが、利用者からのニーズがとても高いと思われる「子育てワンストップサービス」です。
 保育所入所申請などの「子育てサービス」を、マイナポータルを通じて、今年の7月頃には、全国の「子育てサービス」を比較しながら検索することができるようになり、秋頃には、検索したサービスについて、パソコンだけではなく、スマホからでも電子申請することが可能になります。
 「LINE」は、日本で最も多い6,800万人のユーザーの方々が利用されていますので、「マイナポータル」を、皆様にとって、行政窓口を身近にする第一歩にしたいと考えております。
 もちろん、ユーザーの方々の「マイナンバー」、「氏名」等の個人情報は、「LINE」上ではやりとりするものではないので、「LINE」上には残りません。

 

<区割り改定法の公布に伴う周知啓発に向けた取組>


問: 読売新聞、豊川です。衆院の小選挙区の区割りを見直す改正法案が本日の官報に掲載されて、正式に公布になりました。1か月間の周知を取って7月16日に施行され、その後の衆議院選挙から適用されるわけですが、総務省として改めて周知啓発に向けた取組を教えてください。

 

答: 本日、「区割り改定法」が公布され、「19都道府県97選挙区」の区割りが変更となりましたことから、有権者の方々や御関係の方に混乱が生じないように、周知徹底をしてまいります。
 本日、総務省としては、「新区割り地図」及び「制度改正周知チラシ」を「総務省ホームページ」に掲載します。それとともに、関係都道府県及び市区町の選挙管理委員会にデータを送付し、各団体で発行しておられます「市民便り」など、各種広報誌やホームページ等を用いて、効果的な周知啓発を実施するようにお願いをすることにしております。
 特に、分割される市区の「新区割り地図」は、支所・出張所名や町字名によって表記し、有権者の方々のお住まいがどの選挙区に属するか、分かりやすく示しております。
 今後、「総務省広報誌」にも掲載いたしますし、また、「新区割り地図」のポスター及びチラシなども作成中ですので、完成次第、速やかに関係都道府県及び市区町に送付を行い、公共施設への掲示などを通して、効果的に周知を図っていくことにしております。
 また、この場をお借りしてお礼を申し上げたいのですが、各報道機関におかれましては、それぞれ地域版などで、詳しく新しい区割りについて報道いただき、大変助かっております。ありがとうございます。

 

<再就職規制に関する全省庁調査結果の公表に対する受け止め>


問: 朝日新聞の上栗です。おはようございます。昨日、天下りの全省調査の結果を発表されまして、27の該当事例があったということなのですけれども、まず、この受け止めと、省庁名は公開されておらないですけれども、総務省で該当する案件があったのかどうかという点について伺います。

 

答: この内閣人事局の調査により、再就職規制に違反する疑いのある事案が政府全体で27件あったことが明らかになりました。
 これらの事案は、「再就職等監視委員会」に報告をされて、実際に再就職等規制に抵触するものであったかどうか、今後精査されると承知していますので、現時点で具体の府省名が明らかにされておりません。したがって、私自身も、総務省について何か御指摘があったのかどうかは分からない状況でございます。
 総務省としては、再就職規制がしっかりと遵守されますように、改めて省内で周知徹底してまいります。

 

<改正公職選挙法の施行から1年を迎えた今後の取組>


問: 共同通信、佐伯と申します。来週の月曜日の19日で、18歳選挙権の施行から1年になります。若者の投票率の向上に向けては継続的な取組が必要だと思うのですが、今後の具体的な取組について何かお考えはありますでしょうか。

 

答: 昨年7月の参院選では、18歳及び19歳の方々の投票率が、20歳代の方々に比べて高い水準でございました。
 総務省としては、昨年の参議院選挙の結果を踏まえ、「選挙管理委員会に対する調査」と「18歳から20歳の有権者に対する意識調査」を実施しました。
 そして、これらの調査結果を受け、平成29年1月から、「主権者教育の推進に関する有識者会議」を設置し、御議論を重ねていただき、去る3月28日に取りまとめがなされました。
 この「とりまとめ」におきましては、昨年の参議院選挙について、学校や選挙管理委員会など、各関係者による取組の努力が功を奏しまして、「社会全体で投票参加の気運が高められた」という評価がありました。その一方で、「主権者教育の取組が一過性に終わることがないよう、更なる充実を図る必要がある」という御指摘をいただいております。
 総務省としましては、こういった御指摘を踏まえまして、引き続き、主権者教育を推進することにしています。
 具体的には、今年度新たに、選挙管理委員会が出前授業などを実施する際に、御依頼に応じて外部アドバイザーの派遣をするといった取組の支援や、各地の先進的な取組の情報共有を図ることとしています。
 また、大学や商業施設等の若者が集まりやすい場所に、期日前投票所を設置するといった取組につきましても、先般、事例集を作成し、横展開を図ったところです。
 各選管に対し主権者教育の推進と併せて、投票環境の向上に向けた積極的な取組についてもお願いをしてまいりたいと思っています。

 

<文部科学省による加計学園に関する文書の追加調査結果の公表に伴う受け止め>


問: もう1件別件で、共同通信、佐伯です。昨日、加計学園を巡る文書について、文部科学省が調査の結果を公表しました。当初、存在が確認できないとしていた文書が14見つかりました。この一連の経緯について、国民、国会での説明が尽くされているというふうに、大臣としてはお考えでしょうか。

 

答: 今回の調査は、文部科学大臣が判断をされ、文部科学省で対応されましたので、私の立場でコメントする立場にはないことは、まず御理解いただきたいと思います。
 文部科学大臣からは、昨日の会見において「前回、確認できなかった文書の存在が明らかになったことは大変に申し訳なく、結果を真摯に受け止めている。」という発言があったと承知をしています。

 

問: 重ねて、この調査の経緯を見ると、前回の調査でも、当然調べてしかるべきフォルダを調べられていなかったり、調査の経緯に若干疑問がありまして、行政が歪められていなかった、という政府の主張に対しても調査の信頼性の部分から、国民の疑問の声が挙がっている部分があると思いますけれども、その点についてどのようにお考えでしょうか。

 

答: このような調査というのは、各省大臣が責任を持ってやるべきものだと思います。共有フォルダをお調べになった、また、ヒアリングをされたと報道されていますが、最初に調べた部署・部局と、また違うところの共有フォルダから文書が見つかったと聞いております。調査の手法については、それぞれの役所で、おそらくこの案件だったらこの部署の共有フォルダだろうといった御判断があると思いますので、私が文部科学省の調査の在り方について発言するのは難しいことでございます。
 「行政が歪められたのではないか」ということでございますけれども、これも、よく官僚の方々がメモを作られます。私のところに色々レクに来てくださったような時にも、私の発言を若い方が一生懸命書き取ったりしておられます。その内容を、私が「見せなさい」と言って確認をしているわけではないですから、どういう形のメモになっているのか分かりません。
 今回のことは、まず文部科学省で再度調査をした結果、新しく文書の存在が明らかになったということ。そして、文書の内容そのものが正確かどうかについては、また、これは別の問題でしょうから、文部科学省の追加調査の結果を受けて内閣府でも調査が行われ、今の時間でしょうか、山本大臣から御説明があったのではないかと思うのですが、その内容については私もまだ承知しておりません。

 

問: 今のお話ですけれども、出てきた文書からは、萩生田さんがメモを加えるなどして政策決定の過程に関わっていて、加計学園以外参加できなくなるような文言を加えたというように読める文書もあるのですが、真否はともかくとして、行政監視をお仕事とする総務省の所管大臣として、今のような疑いが浮上していることについて、国民からの不審の目が向けられていることについて、総務省として、何らか調査なりを行うという考えはないのでしょうか。

 

答: 一義的には今回の案件は、内閣府で所管される「公文書管理法」が規律している「行政文書」の作成・保存・廃棄のルールに関わるものだと考えています。「情報公開法」を所管する立場からは、開示請求があった場合の各行政機関における対応について、法の趣旨・解釈や「情報公開個人情報保護審査会」の答申例の周知徹底を図ることが私たちのやるべきことで、法の適切な運用に努めてまいりたいと思っております。

 

問: 次年度以降で、例えば、行政評価レビューを対象に入れるべきではないかとか、そういうようなお考えはないでしょうか。

 

答: 行政評価について、そのテーマをどう設定するかは、行政評価局長と私で色々と話し合いをして決めることでございます。一つ一つの行政評価は大変な労力を要し、また、人員もかかります。しかしながら、緊急的な調査として、その時期、その時期に問題となっている事柄、特に国民の皆様の安全に関わるようなことなどについては、追加的に短期の調査を行うこともあります。
 現時点で何とも申し上げられませんし、今回の案件について、まだ、全容を私が把握しておりませんので、それはその時に必要があればということになっていくかと思います。現時点で検討しているということではございません。

 

問: なければ終わります。ありがとうございました。

 

答: どうもお疲れ様でした。

 

 

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