令和元年11月26日 記者会見
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《冒頭発言》
おはようございます。
【安心・安全なインターネット利用環境整備に向けた要請】
先般、SNSの不適切な利用によりまして、児童が犯罪に巻き込まれるという深刻な事案が発生いたしました。
平素から、電気通信事業者の皆様には、青少年のフィルタリング利用の推進や、安心・安全なインターネット環境の利用など、大変ご貢献をいただいているところではございますが、昨日付で、改めて、私から、電気通信事業者協会、テレコムサービス協会、日本インターネットプロバイダー協会、日本ケーブルテレビ連盟の4団体に向けまして、それぞれの団体に所属する企業に対して、青少年の安全なインターネット利用に向けた丁寧な周知など、必要な措置を講じていただきたいというお願いの文書を発出させていただいたところでございます。
私からは、以上でございます。
《質疑応答》
【マイナンバーカードの普及に向けた取組】
問: マイナンバーカードについて、お伺いいたします。公務員に、一部取得を促すような動きがあると報道にあります。また、11月現在で、カード取得率そのものも14.5%と、まだまだ全国民が取得しているような状況ではありませんけれども、総務省として、カード取得に向けてどのような施策を打っていく予定がございますでしょうか。
答: マイナンバーカードは、私も取得して活用していますが、主に便利だと思うのは、住民票の写しや、印鑑登録証明書など、早朝から深夜までコンビニで取得できるということでございます。
この他にも、一昨年から、保育所の入所手続や、プッシュ型の育児支援サービスなどのお知らせが開始されています。確定申告や保育所の入所手続といった行政手続を、自宅のパソコンやスマートフォンからオンラインでできるサービスが充実しつつあります。
皆様もご承知のことでございますが、来年は、マイナンバーカードを活用した消費活性化策を実施いたします。
また、令和3年3月から本格的に運用することになりますが、マイナンバーカードの健康保険証としての利用が始まります。
更に、様々なサービスが始まってまいります。デジタルハローワークなど、ご自宅にいながら、いろいろなサービスを受ける土壌ができていきますので、使い勝手の良いカードだということ、また、安全に使えるカードだということを、皆様に広くお知らせしていくということだと思います。
【「NHKのインターネット活用業務実施基準変更案に対する総務省の考え方に対する意見募集の実施」及び「安心・安全なインターネット利用環境整備に向けた要請」】
問: 2点ありまして、1点目は、昨日、NHK自主基準の関連で、総理官邸に行かれたと聞いておりますが、可能な範囲で、どんなやり取りがあったのか、それと、今後の進め方を教えてください。もう1点、先ほどのSNSの安全対策に期待することも、併せて少し補足していただけたらと思います。
答: 11月8日に公表させていただきました、NHKのインターネット活用業務実施基準の変更案に対する「総務省の基本的考え方」について、まだ、総理に詳しくお話しする時間をいただけていなかったので、昨日、ご説明をしました。
改正放送法は、来年の3月4日までの間に施行しなければいけません。これは政令事項ですから、閣議決定案件になりますので、その施行日と今後の対応につきましてお話をしまして、ご一任をいただいたということでございます。
「総務省の基本的考え方」は、11月9日から12月8日まで1か月間、意見募集を実施しております。また、NHKに対しましても、この基本的考え方についての検討結果を、12月8日までに総務省にいただくよう要請をしております。
意見募集の結果と、NHKから改めて検討結果をいただきますので、それらを見てしっかりと審査をさせていただきたいと思います。
情報通信関係の各団体に期待申し上げることでございますが、これまでも十分にフィルタリングなどの取組をしていただきました。これを続けていただくと共に、親御さんがスマートフォンを買いに来られたときに、しっかりとお子さんに対して、こういったことをお伝えくださいという啓発や、地域社会からも要請があると思いますので、社会教育の場で、通信事業者の皆様が、警察などとも連携をしながら、広く多くの方々に社会教育として安全な情報通信ツールの使い方を啓発していただけたら、大変ありがたいと思っております。
【所有者不明土地の使用者に対する課税】
問: 税制改正議論の中で、所有者が分からない土地に対する課税について、使用者がいらっしゃる場合は、課税する方向で検討していると、政府与党が検討しているという報道がありましたけれども、どういった議論を、今、進めているか教えてください。
答: 所有者不明土地の問題は、非常に重要な課題と捉えております。
総務省としましても、政府全体の取組の中で、これまでも、所有者情報の提供などによって協力をしてまいりました。
しかしながら、固定資産税の課税に当たって、所有者の調査に多大な負担が生じていることや、1人も所有者が明らかにできない場合は、使用者がいても課税ができないケースがあるといった課題を抱えております。
こうした課題に何とか制度的に対応してほしいということで、全国市長会や全国町村会からもご要望をいただいております。
また、先般、地方財政審議会からも、対応の必要性についてご提言いただきました。
これからの税制改正プロセスの中で、しっかりと決めていくことになると思いますけれども、地方のご意見も十分受け止めながら、対応していきたいと思っております。
問: 以上で会見を終わります。
答: どうもお疲れさまでございました。ありがとうございます。