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令和元年9月11日 初閣議後官邸記者会見

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《冒頭発言》

 

 皆様、こんばんは。

この度、総務大臣及びマイナンバー制度担当内閣府特命担当大臣を拝命いたしました高市早苗でございます。

 どうかよろしくお願いを申し上げます。

まず、総理から私への指示でございますが、総理からは、地方自治や地方税財政の充実、地域経済活性化、本年10月の消費税率引き上げに向けた対策、社会全体のICT化、被災自治体支援、減災防災対策、マイナンバー制度の円滑な実施などについて、しっかりと取り組むように指示をいただきました。

 総務大臣は、皆様ご承知のとおり地方行政、地方税財政、消防、情報通信、行政管理、行政評価、統計など非常に幅広い行政分野を所管するポストでございます。

 また、マイナンバー制度一元的に担当する内閣付特命大臣として、円滑な実施の確保や利活用の促進も必要でございます。

 国民の皆様にとりまして、必要な政策を1つ1つ着実に進めて、結果を出していけるように日々緊張感をもちながら、「気がついたことは、すぐに行う」そして、「これだけ幅広い政策資源をもった総務省の政策でなんとか組み合わせをして解決していけないか」。

こういった発想で仕事に臨んでまいりたいと思っております。

 次に、特に私が力を入れていく政策について申し上げます。所掌分野は、多岐にわたりますので、ここで逐一申し上げることはできませんが、一部をご紹介いたします。

第一に、サイバーセキュリティの対策・強化でございます。私は一昨年の総務大臣退任以降は、自由民主党サイバーセキュリティ対策本部長として、2次にわたって提言を取りまとめ政府に提出をいたしてまいりました。特に、総務省に関係するところでは、「地方自治体の情報システムの標準化」を進めていくに当たりまして、サイバーセキュリティの視点が非常に重要だと考えておりますので、最大限の注意を払ってまいります。

 また、もう近いですが、10月1日から始まります「キャッシュレス決済のポイント還元制度」に向けましても、経済産業省と連携しまして、サイバーセキュリティ強化に貢献をしていきたいと考えております。

 第二に、地域経済の活性化です。強い経済を確かにするということのために、日本列島の隅々まで雇用と所得を拡大できるような取組を考えて実行してまいります。そのためには、各地域の特性をしっかりと活かした持続可能な地域作りや、働く場所作り。それから、消費拡大に向けて全力で取り組むということとともに、地方財源の確保、ICTの利活用を力強く勧めてまいります。

 また、Society 5.0時代を見据えまして、国民の生活に身近な分野でIoT、ビッグデータ、AIを活用したさまざまなICTサービスを実現するとともに、高度なICT人材の育成が必要だと考えますので、貢献してまいりたいと思っております。

 第三に地方創生、人口減少でございます。我が国最大の危機である人口減少に直面する中で、持続可能な形で行政サービスを提供し続けるための新たな地方行政体制の実現に向けて努力をしてまいります。

 第四に、復旧と復興でございます。東日本大震災にかかる復旧・復興に、引き続き、政府全体で取り組みます。東日本大震災はもとより、昨今の相次ぐ災害被害に対しまして、被災自治体の財政運営支援や職員派遣などに、積極的にこれからも取り組んでまいります。

 第五に、マイナンバー制度でございます。これは情報連携やマイナポータルの活用、マイナンバーカードの利便性向上など、制度の利活用についてさらに積極的に取組を進めてまいります。

 とりあえず、まだまだ申し上げたいこともございますが、本日は以上でございます。どうかよろしくご指導くださいませ。ありがとうございました。

 

 

【かんぽ生命】

 

問: 今日の午後、かんぽ生命でものすごくがっかりしているとおっしゃってましたが、どういう点が具体的にがっかりされているのか。また、かんぽ生命の独自の、自前の調査ですけれども、不利益を顧客に与えた可能性があるとする類型とかがかなり限定的で、全件調査というのもかなり簡易なものになっていて、不十分ではないかという声がありました。その点も併せて所感を伺えれば。

 

答: まずは、大臣としての所感ということですが、日本郵便とかんぽ生命におきまして、顧客本位ということを徹底できずに、契約者に対して不利益を生じさせたということに対して、強い怒りを覚えていると、今日昼間、申し上げたところでございます。

 これについて、日本郵政を含む経営陣はしっかりと対処していただく必要がございます。まず急いでいただかなくてはならないのは、不利益を受けた契約者の特定、それから、権利回復。ここにまず全力で取り組んでいただくということとともに、やはり顧客本位のサービスを提供すること。もともと郵政民営化の目的の1つでもございましたから、このサービスが提供できるように抜本的な改善策というのを早急にご検討いただきたいと考えております。

 

 

【ふるさと納税制度】

 

問: こちらも個別の話題なんですけれども、先日、ふるさと納税制度を巡って、大阪府泉佐野市を外した決定について、国地方係争処理委員会が総務省側に厳しい勧告を出しました。この点をどういうふうに解決に導いていくべきか、どういうふうに解決すべきか、今の段階でお考えがあればお願いします。

 

答: まずは地方自治法に沿った対応をしていくのが、私たちの責務だと考えております。今後、地方自治法に基づきまして定められた期限内、1か月ということですから10月4日までには、勧告で示された各点を総合的に検討して、対応方針を決定したいと考えております。

  勧告も拝見しましたけれども、今般のような制度改正まで行わなきゃいけなくなっちゃったという問題状況については十分に共有をしていると思います。ただし、告示の文言については、法の委任を越える恐れがあるという指摘がございますので、法律に定められた期限までの間にはしっかりとした考えを打ち出させていただきます。

 その上で、私から申し上げさせていただきますと、そもそも地方分権一括法以来、国と地方というのは対等な関係でございます。ですから、いろんなことを地方と一緒にやっていこうという時に、地方自治法に基づく技術的助言という言葉を添えて地方に文書を発出してまいりました。もともとは、ふるさと納税制度についても、各自治体の良識を信じて運用してきたものです。ところが、ほんのいくつかの自治体が秩序を乱したことによって、とうとう法改正までしなきゃいけなくなったという事態に至りました。これは、私はとても残念だと思っています。

 特定の自治体が得をするってことは、どこかの自治体が損をするわけです。私は奈良県ですけれども、例えば、もっと返礼品でお得な自治体にということで、奈良県の市町村の住民の方が、よその県の自治体に寄付をされるということになりますと、税収が減るわけですね。田舎でも税収が減っちゃうわけです。その分の減額分を交付税措置で埋めています。その交付税措置の財源は何かというと、皆様がお支払いの税なわけです。そうすると、1つの自治体はとっても得をするんだけど、ほかの市町村は損をして、損をした市町村のために使うお金というのは、多くの国民の皆様が負担をされる税によるということになってしまいますから、とっても残念です。

 もともとのふるさと納税の議論から考えると、もっと公平で良識をもって、みんなが、地方も元気になって良かったねと思えるような、また、ふるさとに恩返しができて良かったねと思えるような、そういう制度であってほしいと思っております。

 自分のところだけがいいという考え方というのは改めていただきたいし、今年の国会の議論の中でもそういった考えが多くの国会議員から出ていたと思います。立法府の意思としても、今回ふるさと納税制度の見直しが行われたのですから、これをしっかりと受け止めて、各自治体の皆様にはよくご理解をいただきながら、また、多くの納税者の皆様にもご理解いただきながら、良い制度にしていけたらいいなと思っております。

 

 

【マイナンバー制度】

 

問: 制度を利用するためのマイナンバーカード、交付率は現在13.9%にとどまっていると思います。先日、デジタル・ガバメント閣僚会議におきまして、普及策、もう決定したと思うんですが、2022年度中で達成する見通しなど、今後の対応につきましてご所見を。

 

答: 残念ながら、令和元年9月9日現在の数字でいきますと、今、交付が済んでいるのが1,779万4,133。申請の受け付けが済んでいるのが2,019万2,984。2,000万台ですよね。日本全国の人口を見ますと1億2,744万超えていますから、そういう意味では、まだまだ普及していないと思います。

 今後のスケジュールですが、おそらく令和2年中にマイナポイントを活用した消費活性化策が実施予定であるということと、大きいのは令和3年3月ごろに、マイナンバーカードの健康保険証利用開始が予定されていますので、非常に大きくこれは取得が進むと思っております。カード申請の、交付申請の大幅な増加というのも見込まれていきますので、市区町村の交付体制を計画的に整備してまいりたいと思っています。何よりも、持っててお得、便利な、安心できるカードであるということをしっかり打ち出していく。ここが私の仕事だと思っています。                         

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