令和2年7月14日 記者会見
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《冒頭発言》
皆様、おはようございます。
【総務省幹部人事】
総務省の幹部人事について、本日の閣議で、内閣の承認を得ることができました。7月20日の月曜日に発令する予定でございます。概略を申し上げます。
まず、黒田事務次官は留任、長屋総務審議官、谷脇総務審議官も留任でございます。
国際担当の山田総務審議官は退官され、後任に、吉田情報流通行政局長を充てることといたしました。
林﨑消防庁長官は内閣官房に転出し、後任に、横田官房長を充てることいたしました。
併せて、局長クラス、部長・審議官クラスの昇任、転出などに伴う一連の人事を行うこととしました。
詳細は、既にお配りした資料のとおりでございます。
【令和2年7月豪雨の対応状況】
令和2年7月豪雨の総務省としての主な対応状況をご報告いたします。
日を追うにつれ犠牲者が増えていき、心の痛む思いでございます。ご本人のご無念を思いますとともに、ご遺族の皆様の深いお悲しみに対して、謹んでお悔やみを申し上げます。
今、被災地では、地元消防や緊急消防援助隊などの活動により、これまでに合計351名の方々を救出・救助いたしました。
現在、総務省からは8名、消防庁からは5名の職員を現地に派遣しています。
自治体職員の応援派遣につきましては、熊本県の被災8市町村に対し、九州・中国ブロックの11県市から、昨日は、111名が派遣され、避難所運営や罹災証明書などの支援を行っていただいております。
通信関係につきまして、道路崩落などにより、依然として立入が困難な基地局や通信ビルの被害がございます。通信事業者、被災自治体、国土交通省、自衛隊などと連携して、1日も早い通信の復旧に向けて、しっかりと取り組んでまいります。
7月10日に、3県内20市町村に普通交付税の一部繰り上げ交付をお伝えしましたが、その後に災害救助法の適用が決定された団体のうち、ご要望のありました4県内13市町村に対して、普通交付税の一部、101億1,200万円を、本日繰り上げて交付することとしました。
また、本日、新たに熊本県内の10市町について災害救助法の適用が決定されましたが、これらの団体につきましても早急に市町の要望をとりまとめ、早期の交付決定に向けて所要の手続を進めてまいります。
これからも被災団体の実情を丁寧にお伺いしながら、その財政運営に支障が生じないように取り組んでまいります。
また、本日の閣議で、令和2年7月豪雨を「特定非常災害」に指定する政令が決定されました。
これにより、被災者の皆様が、各種報告書の行政庁への提出など、法令上の義務を期限内に履行できない場合、10月30日までの間は、法令上の責任が免責されるほか、運転免許証などの有効期限が到来した場合でも、各府省が告示で定めることにより、最長で12月28日までの間、効力が延長されることとなります。
総務省といたしましては、具体的に対象となる手続などの最新情報が被災者の皆様に確実に伝わるよう、総務省ホームページの特設ページや、様々なチャンネルを通じ、発表してまいります。
どうかここにおられる記者の皆様方にも、周知へのご協力をよろしくお願いいたします。
私からは、以上でございます。
《質疑応答》
【総務省幹部の人事異動】
問: 冒頭ご説明いただいた今回の人事の狙いと、大臣の期待を教えてください。
答: 総務大臣として人事を行うのは、今回で4回目となります。
毎回、5月の連休には、多くの職員の皆様の経歴や年齢などを見ながら、懸命に熟慮・熟考し、また、事務次官や総務審議官とも相談しながら、決断をしております。
今回の人事も、ひと言で言えば「適材適所」ということに尽きます。私が重視しておりますのは、政策構築力、説明能力、お人柄ももちろんでございますが、しっかりと、日々新たに出てくる政策課題にも迅速に対応していける方にご活躍をいただきたいと考えております。
総務省を取り巻く各般の政策課題に、迅速に的確に対応していくために、ベストの布陣になったものと考えております。
黒田事務次官、長屋総務審議官、谷脇総務審議官は、いずれも留任していただくことといたしました。
昨年末から、ご承知のとおり様々な困難がございましたが、省全体を落ち着かせ、また、引き締めながら屋台骨として、私を支えていただきました。引き続き、よろしくお願いしたいと思います。
また、国際担当の総務審議官には、これまでにも国際畑の要職を歴任された吉田情報流通行政局長を起用することといたしました。
海外展開の強化を通じて我が国の国際競争力を高め、経済活性化、また国際社会への貢献につなげていただきたいと存じます。
消防庁長官には、消防、防災、危機管理に関します豊富な知識と経験をお持ちの横田官房長を起用することとしました。
特に災害への備え、発災時の迅速な対応に万全を期していただきたいと考えております。
林﨑消防庁長官は、内閣官房へ出向していただくこととしました。まち・ひと・しごと創生本部でございます。
安倍内閣の看板施策の1つである地方創生のために、これまでの豊かな知見を生かしていただき、今度は、霞が関全体を見据えて、また、日本全体を見据えて、存分に腕を振るっていただくことを期待いたしております。
今回退任される山田総務審議官は、総務省においては、女性として初めて次官級ポストを務めていただきました。昨年来、国際担当として我が国のプレゼンスを高めるご活躍をいただきました。
これまでのご労苦に感謝を申し上げますとともに、山田さんの活動のフィールドが、総務省を越えて広く広く広がっていくことを期待いたしております。
以上でございます。
【楽天モバイル(株)への指導に対する受け止め】
問: 楽天モバイルについて伺いたいんですけれども、先日Rakuten Miniについて対応周波数を無断で変更していたなどの件で、総務省が行政指導されましたが、楽天モバイルの携帯事業並びにこれまでの行政指導も含めて、本件の受け止めと今後の対応方針を教えてください。
答: 今般のRakuten Miniの事案につきまして、総務省としては、7月10日付けで、楽天モバイル株式会社に対して、法令違反行為を厳重に注意した上で、再発防止策を実施することなどについて、文書による指導を実施いたしました。
同社におかれましては、今回の指導の内容も踏まえまして、法令遵守及び利用者利益を保護する観点から、適切に対応していただきたいと思います。
総務省としましては、携帯電話を利用される方々が安心してサービスを利用できるように、引き続き法令に基づいて適切に対応してまいります。
【JPQRの普及状況と今後の取組】
問: JPQRですね、統一QRコード、これの普及事業の広報大使任命式というのが、今この時間、同じ時間でやっていると思うんですけれども、足並みがそろわなかったりとか、いろいろ課題もあるようですが、改めての課題と期待など、お聞かせいただければと思います。
答: 低廉なコストで複数のQR決済サービスを導入できる「JPQR」は、中小規模店舗の皆様にとって導入しやすいものでございます。
特に今、新型コロナウイルス感染症の拡大を予防する観点からも、キャッシュレスに期待が集まっており、その推進役としても大いに可能性を持ったものだと考えております。
総務省では、昨年度開始した「JPQR普及事業」につきまして、今年度から全国展開を図っています。
6月22日から、全国の店舗の皆様にお申し込みいただけるウェブ受付システムの稼働を開始しました。
また、「JPQR」に参加する多くの決済事業者の方々には、マイナポイントにも対応していただいておりまして、今後は、全国の自治体において、「JPQR」申込みのための説明会などの支援を行う予定でございます。
「JPQR」の全国展開を通じて、それぞれの地域でマイナポイントが利用できる店舗を拡大し、地域の消費活性化や地域の皆様の利便性向上に努めてまいりたいと考えております。
【発信者情報開示の在り方に関する研究会の今後の進め方】
問: 先週金曜日、発信者情報開示のあり方に関する研究会で総務省が起草した中間とりまとめ案というのが示されて、修正を前提に座長一任となりました。この会議の中で構成員の約半数、ちょうど半数から、新たな裁判手続については議論が不十分だとして必要な検討を求める意見書が出たほかに、ほかの委員からも、制度創設が決まったかのように最初書かれてあった点については適切でないという意見が複数ありました。こうした意見に対する大臣の受け止め、お考えを教えてください。
答: 7月10日の会合では、発信者情報の追加や新たな裁判手続の創設などの各課題について、中間とりまとめ案をご議論いただきました。
この日の会合では、「電話番号」の開示対象への追加については広くご賛同をいただきました。
一方で、新たな裁判手続の創設につきましては、今ご指摘のとおり、有識者の皆様から、今後の検討を重ねていくことを含めて、様々なご意見を頂戴しました。
これは、しっかりと議論をして進めていくということが重要であるのは言うまでもございません。
総務省としては、今後、意見募集を通じまして、国民の皆様からも幅広いご意見を伺った上で、中間とりまとめを行い、これを踏まえて、既にご賛同いただきました電話番号の追加に係る省令改正については、速やかに行ってまいりたいと考えております。
新たな裁判手続につきましては、被害者の方々の救済という観点のみならず、発信者の皆様の権利・利益の確保にも十分に配慮を図りながら、検討を進めてまいります。
【マイナポイント事業の進捗状況】
問: 先ほどちょっと話題に出たマイナポイントについてお伺いいたします。今月1日から申込みが始まりましたけど、進捗状況、あと、大きなトラブルはないか、お聞かせいただけますでしょうか。
答: マイナポイントにつきましては、7月12日の時点で、予約者数、つまりマイキーIDを設定した方は約210万人、申込者数、つまり決済サービスを選択された方は約115万人となってます。
また、マイナンバーカードにつきましては、マイナポイントの申込みが開始された7月は、1日当たり約6.7万件の申請がなされております。直近の6月平均の2倍近くとなっています。
引き続き、マイナンバーカードを早めに申請していただけるように、周知広報に努めてまいりたいと考えております。
問: それでは、大臣、ありがとうございました。
答: よろしいですか。お疲れさまでした。