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令和6年6月21日 記者会見

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1.発言要旨

 

 冒頭発言なし

 

 

2.質疑応答

 

(問)東北メディカル・メガバンクに参加した一般住民15万人のうち、10万人の全ゲノム解読が完了して、世界有数の規模になりました。様々な研究や医療に活用されているわけですが、今回10万人を迎えての大臣としての受け止めと、あと、東北メディカル・メガバンク計画は、来年度で第3期は終了するということなので、第4期に向けた期待をお願いします。

 

(答)現在、英国や米国などが一般住民の全ゲノム解析を進めている中で、今回の10万人分のゲノム解読の達成は、我が国におけるゲノム医療や創薬の推進に大きく寄与するものだと思っております。東北メディカル・メガバンク機構の皆様に改めて深く敬意を表します。

 また、今回の成果の一部は、内閣府が中心となって取り組んでおります健康・医療研究開発データ統合利活用プラットフォーム、いわゆるCANNDsでも活用されております。

 おかげさまで、CANNDsは、今年3月から一般利用者向けのサービスも開始いたしました。

 今後への期待ということですけれども、内閣府としましては、引き続き関係省庁と連携・協力して、CANNDsの推進などを通じて、ゲノム医療を推進していきたいと考えております。

 

(問)昨日のCSTI(総合科学技術・イノベーション会議)、木曜会合の中で、ムーンショット目標8の三好 (みよし)PDから、果敢に自然に立ち向かう研究者集団の取組の一端の報告がありました。とても野心的という、ムーンショットらしいという有識者の意見も伺いましたけれども、もし御所感があればお聞かせください。

 

(答)ムーンショット目標8では、局地豪雨や線状降水帯、台風といった極端気象の制御を目指すという挑戦的な研究が行われております。

 昨日の三好PDからの報告でございますが、例えば、人類が建造可能な陸上構造物で豪雨被害を抑制できる可能性がシミュレーションにより示され、気象制御に向けた研究が着実に進んでいることについては大変喜ばしく思っております。

 また、気象制御を実現するためには、経済的合理性や介入操作の実施決定のプロセスといった観点で、社会に受容されることが重要です。昨日の議論でも、ELSIの重要性、つまり、倫理的・法的・社会的な課題についての御指摘があったと聞いております。

 三好PDにおかれましては、これからも丁寧な情報発信と社会との対話も進めていただきながら、ムーンショット制度としても引き続き、ELSIを重視して運営してまいりたいと思っております。

 

(問)朝日新聞の取材で、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が、昨年以来、複数回のサイバー攻撃を受けて、機密指定を受けていたり、それから、NASA(アメリカ航空宇宙局)やトヨタなど、秘密保護指定を結んだ外部組織とやり取りしていた文書を含む大量のデータが攻撃者側に流出したおそれがあることが分かりました。科学技術、宇宙、経済安保担当の大臣として受け止めを伺えないでしょうか。

 

(答)JAXAが昨年度から複数回にわたってサイバー攻撃を受けたことは、事実でございます。一方、JAXAが受けた侵害の詳細につきましては、まだ調査中と伺っておりますし、我が国のサイバーセキュリティー能力保護などの観点から、お答えすることは難しいものでございます。

 昨年には、日本初となる「宇宙安全保障構想」を策定させていただきました。言うまでもなく、宇宙分野は、ロケットや衛星といった安全保障に関わるものでございますので、JAXAも様々な機微情報を扱っておられます。

 JAXAは、我が国の宇宙開発の中核的な機関でございますので、こうした事案への危機意識をしっかり持った上で、必要な調査と対策をとっていただかなければならないと考えております。

 

(問)JAXAのサイバー攻撃の関連で伺います。正に宇宙戦略基金を担うという重要な業務も始まりますが、JAXAがサイバー攻撃にどう対応していくのかという点について、もう少し詳しく大臣のお考えを伺えないでしょうか。

 

(答)JAXAは政府機関ではございませんけれども、「政府機関等」でも、私たちが守らなければならない対策は行っていただいていなければいけないものでございますので、しっかりと申合せに応じた取組を進めていただきたいと考えております。

 不正アクセスが行われたネットワークでは、ロケットや衛星の運用などの機微な情報は扱われていないと聞いておりますけれども、しっかりと全容を調査していただいて、必要な対策を確実に講じていただくことに尽きると思っております。

 詳細につきましては、文部科学省にお尋ねをいただきたく存じます。

 

(問)機微情報は扱われていなかったということですが、今回のサイバー攻撃では、機微情報は情報流出していなかったりとか、閲覧はされていなかったり・・。

 

(答)不正アクセスが行われたネットワークでは、ロケットと衛星については、私が承知している範囲でございますけれども、遮断をされていて、扱われていなかったと聞いております。その他の案件につきましては、文部科学省にお尋ねください。

 

(問)今国会、間もなく会期末を迎えます。大臣は今回、セキュリティ・クリアランスなどの法案にも取り組まれてきましたが、今回の国会を振り返ってどうだったかというのと、あと、先日伺ったばかりなのに大変恐縮ですが、節目なので、改めて総裁選へのお考えをお伺いさせてください。

 

(答)まず、今回の国会ということですが、23日に150日にわたる通常国会が閉会することになります。

 政府としましては、令和6年度予算、また、内閣提出法案62本中61本が成立するということで、過去10年間の通常国会と比較しても、高いレベルで堅実な成果を残すことができたという状況でございます。

 私の担当分野におきましては、「重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律」、また、「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律の一部を改正する法律」を成立させることができました。

 特に、重要経済安保情報保護活用法によりますセキュリティ・クリアランス制度の整備によりまして、我が国の情報保全が強化されることに加えまして、日本企業の国際的なビジネス機会の拡大にもつながるものでございますので、今後、施行に向けた準備を加速させていきたいと思っております。

 また、科学技術分野でございますが、6月4日に、「統合イノベーション戦略2024」を閣議決定いたしました。さらに、昨年4月に策定した「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」に基づいて準備を進めてまいりました産業協議会、通称J-Fusionが3月29日に設立されるとともに、安全確保の基本的な考え方を検討するタスクフォースを立ち上げ、検討を開始したところでございます。

 宇宙政策の分野におきましても、日本初の「宇宙技術戦略」を新たに策定しました。これは3月28日でございます。10年間で総額1兆円の支援を行うことを目指す「宇宙戦略基金」を含めまして、関係府省における予算執行や要求において、この戦略を参照して、産学官による取組のさらなる加速を図ってまいります。

 それから、知的財産戦略・クールジャパン戦略におきましては、6月4日に、「知的財産推進計画2024」に加えまして、4年半ぶりになりますが、「新たなクールジャパン戦略」を決定いたしました。

 国会は閉会しますけれども、内閣の仕事は続きますので、幅広い分野に目配りしながら、一つ一つ着実に取組を進めてまいりたいと考えております。

 なお、後ろの質問でございますけれども、朝日新聞の笹山記者の分析によりますと、総裁選への出馬は不可能、出馬はしないという結論だと承知をいたしております。あとは御自分で分析をいただけたらと思います。以上です。

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