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令和4年11月4日 記者会見

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1.発言要旨

 

 本日は、宇宙政策担当の大臣として報告を申し上げます。

 本日、「宇宙資源法」に基づいて、日本の民間事業者、株式会社ispaceによる月面の資源開発計画について許可いたしました。本事案は、「宇宙資源法」に基づく第1号案件となります。宇宙資源法は、許可された計画に沿って採取された宇宙資源について、民間事業者が所有権を取得することを認めるなどによって、月面などにおける民間事業者の活動を促進するものでございます。今回、許可された計画に沿って、ispaceが月面資源の所有権を顧客であるNASAに移転すれば、民間事業者の月面での宇宙資源の商業取引として、世界初の事例となります。民間事業者による商業的な宇宙開発の活性化に向けて画期的な第一歩となります。

 世界の宇宙開発が活発になっていく中、米国をはじめ関係国と連携し、この法律に基づいた民間事業者による資源利用の実績を積み上げるということによって、国際社会をリードしてまいりたいと考えております。この詳細は、宇宙開発戦略推進事務局までお問い合わせをお願いいたします。

 

 

2.質疑応答

 

(問)先日の自民党のイノベーション調査会で、有村治子議員が、国家公務員人事制度の中に「博士」を明確に位置付けて評価する風土づくりのきっかけにしようと、そういうことをすべきだという提言をされましたけれども、大臣としての受け止めと今後の政策への反映について教えてください。

 

(答)とても良い御意見だと思います。我が国のイノベーションを継続的に強化する、また社会の多様な課題解決を図っていくためには、公的部門も含めて社会のあらゆるセクターにおいて、人文社会・自然科学を問わず、博士号を取得した高度人材の活用は不可欠だと考えております。

 国家公務員への博士人材の登用につきましては、「第6期科学技術・イノベーション基本計画」に、今後の国家公務員における博士号取得者の専門的知識や研究経験を踏まえて待遇改善について検討を進め、早急に結論を得ると記されております。現在は、各府省におきまして、博士人材の実務、それから処遇などの実態調査を行っているところでございます。この調査結果や、有村議員の御提言も踏まえながら、国家公務員制度における博士人材の採用の促進について、内閣人事局など関係省庁と連携しながら検討してまいります。

 いずれにしましても、この博士号を持っていらっしゃる方を適切に評価する環境を整えることによりまして、より多くの学生が博士課程に進学して、社会で活躍されることが重要だと考えております。

 

(問)宇宙資源法の関連でお伺いします。宇宙資源の所有権というのは、日本を含めて幾つかの国が国内法を整備するだけで、国際ルールができていないかと思います。こうした取組を日本が率先することの意義について、お伺いできればと思います。

 

(答)まず、この「宇宙資源法」の整備でございますが、世界で日本は4番目ということでございます。

 今回、この計画を公表することによって、国際社会に対する透明性を確保することにもなると思っております。「宇宙資源法」に基づく好事例をどんどん創出していくことによって、宇宙資源の所有権に関する国際ルールの整備に貢献してまいりたいと思います。

 

(問)週末から種子島で「H3ロケット」のエンジン燃焼試験があるかと思います。特に今、開発で、速さと慎重さが求められる局面だと思うのですけれども、試験に期待することがあれば教えてください。

 

(答)11月6日(日)、そして7日(月)、JAXAが実際の打上げと同様に、種子島の射場で「H3ロケット」の実機を用いてエンジンの燃焼実験を実施いたします。今回の試験は、年度内の打上げを目指していく上で非常に重要な試験だと聞いておりますので、JAXAにおかれましては、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 特に、次期基幹ロケットであります「H3ロケット」は、我が国の宇宙活動の自立性の確保、それから国際競争力の強化のために極めて重要ですので、予定どおり年度内に打ち上げられることを期待いたしております。

 

(問)国の科学技術関係予算が増える傾向にあると思います。この方向性を国民の皆様に十分理解していただくことが前提になると思うのですけれども、そのあたりのお考えがもしあれば、今までで十分だ、これから何かが必要だということがあれば、お話を聞かせていただければと思います。

 

(答)科学技術の進展によって様々便利になっていくこと、また快適になっていくこと、それからリスクが最小化されていくこと、多くのメリットがあると思います。私もいろいろなところで講演をさせていただいておりますけれども、そのような時に一例を挙げながら、このような技術開発の成果によって、一歩、私たちが不安に思っていることが解消されますよと、このようなお話をさせていただいております。

 今後、科学技術政策に関して、例えば補正予算ですとか当初予算が出来て、そしてその一つ一つの具体的な内容が明らかになった時に、それを主に公式サイトを使うことになると思うのですけれども、より分かりやすく国民の皆様にお知らせできるようなことを工夫していけたらなと思います。私自身も積極的に発信をしたいと思っております。

 

(問)中国の独自の宇宙ステーションがいよいよ完成を見たと伝わってきております。先ほど大臣が、宇宙開発に関する競争が激しくなっているとおっしゃいましたけれども、御自身のサイトでも若干触れられていると認識しておりますが、今回、これに関する受け止め、並びに日本のスタンスや宇宙政策に関する御所感がございましたら、お願いします。

 

(答)中国が「天宮」のモジュール「夢天」を打ち上げてドッキングに成功したということでございます。中国の宇宙開発にかける情熱はすごいものがあると思いますし、技術も目覚ましく進歩していると考えております。

 ただ、日本といたしましては、国際宇宙ステーションなどで培った技術ですとか経験を活かしながら、宇宙基本計画に基づいて、「アルテミス計画」をはじめとする国際協力によって宇宙開発、利用を促進してまいります。

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