2015年4月24日 記者会見
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〔冒頭発言〕
皆様、おはようございます。
官邸で、閣議、閣僚懇がございました。
【自転車交通安全対策に関する行政評価・監視】
本日の閣議におきまして、私から関係府省の4大臣に対しまして、「自転車交通安全対策に関する行政評価・監視」の結果に基づく勧告を行う旨、発言いたしました。
本勧告においては、被害者にも加害者にもなり得る自転車の関連事故を抑止するため、自転車ネットワーク計画の策定推進、自転車交通ルールの遵守に向けた指導・教育の充実、自転車関連事故情報の提供の充実と活用などを求めております。
各大臣に対しましては、今回の勧告を受け、必要な措置を講ずるように求めました。
現在、自転車の活用の促進につきましては、国会においても、超党派で議員立法の検討が進められていると聞いております。
今回の評価・監視についての詳細につきましては、担当課に御確認をお願いいたします。
【連携中枢都市圏構想推進のための関係各省の支援策】
それから、現在、連携中枢都市圏の対象となっています61の都市圏に対する関係各省による支援策について、取りまとめたので公表させていただきます。
連携中枢都市圏を形成する市町村が行う事業について、5つの省の15の施策を活用した場合に、採択にあたって配慮をしていただくこととなっております。支援内容については、お手元の資料のとおりでございます。
関係の地方公共団体におかれましては、積極的に御活用いただけるようお願いしたいと思います。関係各省からは、積極的な御協力を頂いております。関係各省には、感謝を申し上げます。
連携中枢都市圏を含め、地方創生については、政府一体となって取り組んでおりまして、今後とも、関係省庁が連携して、地方公共団体の取組を支援してまいりたいと存じます。
支援策の詳細については、後ほど事務方にお尋ねいただきたいと思います。
【統計におけるオープンデータモデル事業】
それから、現在、政府全体でオープンデータへの取組を推進しておりますが、これをリードしております総務省は、政府統計の情報提供の形を更に高度化すべく、取組を進めているところであります。
今回、国勢調査などの統計データを、オープンデータの最高ランクの形式であるLODで提供する「オープンデータモデル事業」を、福井県、同県内全市町、統計センター等と連携して実施いたします。
LODでのデータ提供が主流となりますと、関係するデータを一つ一つ検索することなく一括して取得でき、効率的に幅広く的確な情報収集や詳細分析が可能となります。
このようなデータ提供を促進することによりまして、新ビジネスの創出、公共サービスの向上や地方への企業進出など、地域の社会・経済の活性化につながるものと期待をいたしております。
詳細につきましては、担当課に御確認を願いたいと思います。
私からは、以上であります。
〔質疑応答〕
<法人事業税の分割基準の見直し>
- 問: 幹事社の共同通信の櫻井と申します。先日、法人課税の在り方検討会で、法人事業税等における分割基準の見直しに向けた議論が始まりました。前回の見直しからおよそ10年が経過し、情報技術の進展などに伴って、企業活動の在り方は大きく変化しています。大臣としてどのような方向性が望ましいのか、お考えがあればお伺いしたいと思います。
- 答: 地方法人課税の分割基準でございますが、与党の「平成27年度税制改正大綱」におきまして、検討課題の一つとされています。
分割基準につきましては、今おっしゃっていただいたとおり、前回の見直しから10年が経過しております。外形標準課税の拡充も行われたところでありますし、その間の社会経済情勢の変化等を踏まえ、これは、見直しの必要性も含めてということですが、検討する必要があると考えております。
昨日の「地方法人課税の在り方等に関する検討会」では、事務局から、分割基準の概要や、これまでの改正経緯について報告をするとともに、有識者委員からは、米国の事例についての報告をいただいたと聞いております。
現段階では、検討の方向などがあるわけではなく、まずは検討会において、専門的な見地から幅広く検討を行っていただきたいと考えております。
<小型無人機に関する関係府省庁連絡会議>
- 問: 毎日新聞の横山です。ドローンの話なのですけれども、今日、関係省庁会議が開かれる予定で、総務省も参加すると聞いております。総務省としては、どういったところの課題認識を持ってこの会議に臨まれるべきとお考えか、大臣の所見を教えてください。
答: 今日午後から、おそらく官房長官も出席されて、官房副長官の下で、関係府省庁から事務方が出て会議が行われると承知をしております。
ドローンは、適正に利用していただく限りにおいては、経済社会への寄与が期待されるものでございます。
例えば、災害現場で状況を把握するためにも役立ちますし、老朽化したインフラのチェックにも役立ちます。農業をされる方が、農作物の状況をチェックされるような場合にも役に立ちます。
しかしながら、誤った使い方をされると様々な問題が起きてくるという問題意識を、私自身も持っておりました。
最初に指示をしたのは先月だったかと思いますけれども、まず、3月12日には、総務省の「情報通信審議会」におきまして、ドローンを含むロボットにおける電波利用に関する技術的検討を開始しました。
それから、今週の月曜日だったのですが、4月20日には、安心・安全の観点からの課題についても検討するべきだということで「ICTサービス安心・安全研究会」の中に、ドローンの安心・安全対策も含めた検討の場を設置したばかりでありました。
ドローンというのは、我々も想像しかねるような様々な用途に活用され得るものでございますから、ドローンを用いたテロの発生が懸念されたり、プライバシーの侵害ということで、例えば、軽犯罪法に抵触するような使い方や、個人情報保護法に抵触するような使い方をされる可能性もあるわけでございますので、多様な問題提起が行われると思います。
総務省としては、関係省庁とより緊密に連携しながら、社会の中でドローンが適正に利用されて国民生活が豊かになることに活用されるように、必要な検討を進めてまいります。
これから関係府省庁で議論をしていきますので、どういった方向で安全を確保していくのかということは、現段階では、まだ申し上げられる状況にありませんけれども、例えば、当省の関係で言いますと、電波一般の問題ということはあるかと思います。
電波利用の在り方、例えば、免許ですとか、監理の問題もあるかと思います。あと、周知・啓発をどう行っていくかということもあるかと思います。
2009年にグーグルのストリートビューが実施されるという時に、総務省から要請してプライバシーに係る配慮ということに対応していただいた、こういったこともございました。
あと、放送事業者がドローンを利用されることもありまして、今朝、私も報道で見ましたが、「TOKYO MX」のドローンがイギリス大使館内に落下したということもありますので、放送事業者の皆様からも御意見を伺いながら、放送事業者の皆様にとっては大変活用しやすいものでもございますから、対策をそれぞれとっていただくように、お願いをするということも考えられるかと思います。
あとは、やはり、個人情報保護の観点からの対応。
それから、これは当省の関係ではないと思いますけれども、国土交通省になるのでしょうか、登録をしていただく、また、操縦に関して、免許制というのですか、資格、こういったものを考えていただくというようなことも、どなたがドローンを購入されて操縦をされるかということが把握できるという点では、一定の効果があるのではないかなと考えております。
これは、あくまでも、現在、私自身がこういう方法もあるのではないかと考えているレベルのことでございますので、今後、政府一体となって、できる限りの対策を、できるだけ早急にとっていくということが重要であると思います。
<デジアナ変換の終了>
- 問: 共同通信の宮毛です。よろしくお願いします。来週にですね、デジアナの変換が終わると思うのですけれども、アナログの停波から3年間経って、本当の意味でも全部デジタルになるということなのですけども、これについての御所感とですね、あと、跡地利用のところで、V-Lowがこれから進んでいくと、電波をデジタル化する場合にですね、効率的に電波が使えるので、その跡地利用のところで、V-Lowもこれから進んでいくと思うのですけれども、なかなかV-Highのところも利用がなかなか上がらなかったりとか、V-Lowもちょっと、スケジュールがちょっと後ろにずれているような印象があるのですけれども、なかなか進んでいないというような印象を持ってまして、そのことについて、そもそもデジタル化の目的の一つとして、跡地利用というのを挙げていらっしゃったのですが、その現状についてお伺いさせてください。
答: はい。デジアナ変換につきましては、関係事業者の皆様の大変な御努力によりまして、非常にいい形で終了時期を迎えることができたと思い、感謝を申し上げます。
その後、いかに活用していくかという点につきましては、総務省の方でも精一杯努力をしてまいりたいと思っております。
問: ほかにありませんでしょうか。無いようですので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
答: どうもお疲れ様でした。