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2015年5月26日 記者会見

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〔冒頭発言〕


  おはようございます。
  官邸で、閣議と閣僚懇がございました。

【女性の「暮らしの質」向上プロジェクトへの協力】

  まず、本日の閣僚懇談会におきまして、女性の「暮らしの質」向上プロジェクトについて、有村大臣から各府省に協力依頼がございました。
  私からも、日本の公共の場において、美しく機能的なトイレの整備を進め、女性があらゆる場面で安全・快適に過ごせる空間を作っていくために、協力をしていく旨を申し上げました。
  総務省といたしまして、地方公共団体が整備する公共施設等について、快適なトイレ空間の実現に向けた取組を促進するために、今回取りまとめられたトイレに関する「基本的な考え方」を地方公共団体に情報提供するなど、適切な助言を行ってまいります。
  なお、閣僚懇では、時間が限られておりますので申し上げませんでしたが、この中には消防団への女性団員加入促進という観点から、消防団が使われる施設でも、男女別のトイレですとか、女性用の更衣室など、整備を進めていただくということで、地方自治体にお願いをいたしているところであります。

【「地域経済好循環拡大推進会議」の開催】

  それから、「地域経済好循環拡大推進会議」の開催について申し上げます。
  地方創生と我が国の再生、更には財政健全化のためには、地方に「しごと」を作り、地域経済の好循環を拡大し、税や保険料収入の基盤となる強い地域経済を作ることが不可欠でございます。
  そこで、自治体がエンジンとなりまして、地域の総力を挙げて有効需要を掘り起こし、所得と雇用を生み出し、地域からGDPを押し上げることが必要でございます。
このため、全国知事会の山田会長や日本商工会議所の三村会頭をはじめ、国・地方・地域産業界・地域金融機関等の代表の皆様に一同にお集まりいただき、「ローカル10000プロジェクト」「分散型エネルギーインフラプロジェクト」「自治体インフラの民間開放」などの施策の情報共有を行う「地域経済好循環拡大推進会議」を、本日16時から総務大臣室で開催し、これらの方向性を確認いたします。
  地域経済の好循環拡大に向けて、自治体と地域金融機関や商工会議所・商工会等の連携・協力関係を一層強化し、国・地方の総力を挙げて、地域で生産性の高い事業を次々と立ち上げることで、為替変動にも強い地域の経済構造改革を推進してまいりたいと考えております。
  私からは、以上でございます。
 

〔質疑応答〕


<政府のサイバーセキュリティ政策>

問: 幹事社の読売新聞です。昨日25日に、「サイバーセキュリティ戦略本部」で、サイバーセキュリティ戦略の案が決まりました。今後3年程度の政策の方向性が示されましたが、情報通信を所管する総務大臣として、戦略の狙いや今後への期待など、もし所感があればお聞かせください。

答: 政府は、昨日官邸で開催された「サイバーセキュリティ戦略本部」におきまして、IoT社会の本格的到来や2020年東京五輪を見据えて本年2月より検討を行ってきた新たなサイバーセキュリティ戦略の案を決定し、パブコメに付したところであります。6月8日までパブコメに付す予定でございます。
  本検討に資するように、総務省では、本年1月より有識者会議を開催し、総務省として取り組むべきサイバーセキュリティ政策の在り方について、5月22日金曜日に提言を公表するとともに、その内容を新戦略案にも反映したところでございます。
  総務省としては、今後決定される新戦略や、今般公表した提言に基づきまして、サイバー防御演習CYDER(サイダー)の知見を活かして演習基盤を拡充し、東京五輪を想定した大規模なサイバー演習を実施することで、実践的なセキュリティ人材の育成を図ります。
  そして、NISC(ニスク)とも連携しまして、テレコムISAC(アイザック)の体制強化とその横展開に努めて、サイバー攻撃関連情報の組織横断的な共有を行い、新戦略の推進と提言の具体化に取り組んでまいりたいと考えております。

<松島前法務大臣のうちわ配付に係る寄附問題(1)>

問: 共同通信の江藤です。昨日、大臣、選挙区内でうちわを配って大臣を辞任された松島前法務大臣についてですね、辞める必要がなかったと。柄のついたうちわの方が安いというふうな発言をなさったのですけれども、総務省はこれまで有権者への利益供与に当たるかどうかは、個々、個別の事案ごとに、個々具体の事実に即して判断されるとの見解を示してきたのですが、昨日の発言では、うちわの配布は違法ではないとの見解を総務大臣が示したものとも受け止められるのですけれども、発言の真意を御説明いただけますでしょうか。

答: 総務省は、個別具体的な調査権を持ちませんので、予算委員会など国会審議におきましても、一般論として法の解釈についてお答えをしてまいりました。
  昨日の「松島みどりさんを励ますパーティー」の場での発言も、その域を超えたものではございません。
  ただ、松島法務大臣が突然辞任を表明された時、直前まで委員会で自らの行為に違法性はないということをおっしゃっていましたので、大変唐突だという感は否めませんでした。
  ただ、政治家の出処進退は御自身がお決めになることでありますし、法務大臣になられて短期間ではありましたけれども、特に女性や子供を犯罪から守るための取組について着手されたところであり、大変無念なお気持ちだろうということを感じました、そういった思いを申し上げました。
  ちなみに、東京地検特捜部におきましては、捜査の結果、これを不起訴処分とされたということです。現在の法律では、政党支部が行った寄附行為について罰則規定がかかるのは、それが「選挙に関するもの」であるということで、時期的に解散などが想定される時期ではなかったということなのでしょうけれども、そういうことから不起訴処分になったということは、当然前提としてございましたけれども、あくまでも個々の事案についての個別的な総務省の見解を述べたものではありません。彼女への激励であります。

<ミャンマーとの郵便協力に関する覚書>

問: 今晩行われるミャンマーの覚書なのですけれども、これは署名を取り交わしますと、今後、一層強力を拡大されていくということで、これに対して何か期待とか、思いとか、狙いとかあれば教えてください。

答: 今日はミャッ・ヘイン大臣がお見えになりまして、署名を行い、その後、懇談の場も設けさせていただいております。
  署名を取り交わすことによって、これから安定してミャンマーに対して協力ができるということ。それはミャンマー国民の皆様の利便性にも資するのみならならず、日本の企業・事業者にとっても、大変多くのビジネス機会を生むものでございます。
  特に郵便関係でしたら、郵便を運ぶ箱でしたり、これは既にビジネスが進んでいるようでございますけれども、また、区分機であったり、それから様々なソフト面のサービス、これもダイレクトメールであったり、物品販売であったり、様々な可能性が開けていくと思いますから、日本の企業にとっても大きなメリットがあると思っております。
  Win-Winの関係をしっかりと築いていきたいということと、大臣同士が会って署名を交わすことによりまして、閣僚間交流という意味で大きな前進になると思っております。

<松島前法務大臣のうちわ配付に係る寄附問題(2)>

問: さっきの松島大臣の発言なのですけれども、若干配慮とか言葉が足りなかったかなという気もされるのですが、その辺は大臣御自身としてはどう思われていますかね。昨日の発言に関しましては。

答: 特に違法だとか、合法だとかという判断を示したものではございません。
  うちわの柄が付いている、付いていないというのは、事例として申し上げましたけれども、特に予算委員会の時に、柄が付いているのはダメで、付いていないのがいいというようなスタンスでの御質問が委員の方から出ていたと記憶しておりますけれども、有価物かどうかということで、コスト面で言いますと、むしろ付いていないもので丸紙に穴を開ける作業の方がコストは高いんだという話は、印刷屋さんから聞いておりましたが、それは付随的な話でございますし、もう既に東京地検特捜部によって不起訴という処分が決まったということでございますので、特に違法、合法ということについて、何か見解を持って申し上げていることではございません。また、総務省はそういう立場でもございません。
  また頑張っていただきたいと思います。法務行政についても、経済産業行政、外務行政についても知見をお持ちの方でございますので、また一生懸命頑張って、次、閣僚になられたら、長期間やっていただきたいという言葉で結ばせていただきました。

問: ほかはよろしいでしょうか。

答: どうもすみません。失礼いたします。

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