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2015年9月8日 記者会見

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〔冒頭発言〕


 皆様、おはようございます。
 官邸で、閣議、閣僚懇がございました。

【平成27年国勢調査の実施】

 まず、本日の閣議におきまして、私から平成27年国勢調査の実施について発言をいたしました。
 平成27年国勢調査を、来る9月10日から開始いたします。
 国勢調査は、日本に住む全ての人及び世帯を対象とする国の最も基本的な統計調査であり、今回の調査から、全国でパソコンやスマートフォンを利用したオンライン回答ができるようになりました。
 国勢調査の結果は、本格的な人口減少社会が到来している我が国において、少子・高齢社会対策や地方創生、防災対策など、直面する様々な重要施策を的確に進め、元気で住みよい国・地方を築くために欠くことのできない資料となります。
 このため、本日の閣議におきまして、私から閣僚各位に対し、調査の円滑な実施やオンライン回答の推進について、特段の御協力をいただくよう発言いたしました。
 また、総理からも、国民の皆様に国勢調査への回答を呼びかける談話をいただきました。
各府省や地方公共団体とも連携し、国勢調査の円滑な実施に努めてまいりたいと思います。
 詳細につきましては、担当課にお問い合わせください。

【平成27年度震災復興特別交付税の9月交付】

 それから、これも本日の閣議において報告をいたしましたが、平成27年度震災復興特別交付税の9月交付額を決定しました。
 平成27年度の震災復興特別交付税については、復旧・復興事業の実施状況等を踏まえつつ、年度半ばの9月及び年度末の3月の2回、決定・交付を行うこととしております。
 震災復興特別交付税の9月交付額は3,867億円であります。東日本大震災に係る被災団体の実施する様々な復旧・復興事業の地方負担や地方税の減収等の全額を措置することとしております。
 引き続き、被災団体が東日本大震災からの復旧・復興事業を円滑に進めることができるよう、その実情をよくお伺いしながら適切に対処してまいります。

【「再生可能エネルギーの固定価格買取制度の運営に関する実態調査」の結果】

 また、本日の閣議におきまして、私から経済産業大臣に対し、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度の運営に関する実態調査」の結果に基づく勧告を行う旨、発言しました。
 本勧告におきましては、「発電設備の認定の適正化」、「電力会社への接続に要する費用の透明性の確保」、「買取りに必要な財源の不足に伴う借入れによる電気使用者の負担増加の抑制」などを求めております。また、再生可能エネルギーの利用の促進と電気使用者の負担増加の抑制を両立するため、速やかに制度の在り方について見直しを行う必要があります。
 経済産業大臣に対し、今回の勧告を受け、必要な措置を講ずるように求めております。

【地域おこし協力隊員の定住状況等に関する調査結果概要等】

 最後に、私から、地域おこし協力隊員の定住状況等に関する調査結果の概要等について申し上げます。
 総務省では、地方創生に全力を挙げて取り組んでいますけれども、今回、「地域おこし協力隊」など、地方への人の流れを作るための施策について、数点御報告をさせていただきます。
 まず、「地域おこし協力隊」について申し上げます。
 「地域おこし協力隊」については、平成26年度には全国で1,500名を超える隊員が活躍するなど、地域活性化に大きな役割を果たしていただいております。
 このたび、平成27年3月31日までに任期を終了された地域おこし協力隊員の定住状況等について調査を実施し、調査結果の概要を取りまとめました。
 任期を終了した隊員は累計で945名であり、その3分の1は女性、20代から30代が約8割を占めています。
 前回の調査、これは平成25年6月末時点でございましたけれども、その時には、任期終了後、約6割の隊員が同じ地域に定住しておられましたが、今回の調査におきましても、約6割の隊員が同じ地域に定住しておられます。また、男性よりも女性の定住傾向が高いという結果になりました。
 前回の調査時において、「同じ地域に定住した」と回答があった方の大多数は、現在も引き続き同一地域に定住しており、大変嬉しく思っております。
 さらに、同一市町村内に定住された方の約2割は、その地域で「起業」しておられます。これは、前回調査時の9%から大きく増加をしています。
 総務省では、隊員の皆さんの地域への定住・定着を促進するために、起業に要する経費について、昨年度から、新たに特別交付税による財政支援を行っています。
 これからも、地域おこし協力隊に対する支援を充実することによって、定住・定着に成果を上げてまいります。
 資料をお手元に配布しておりますので、詳細につきましては、後ほど事務方にお尋ねください。
 次に「移住・交流情報ガーデン」、「全国移住ナビ」について申し上げます。
 「移住・交流情報ガーデン」は、開設からの約5カ月間で、6,500人を超える方々に御利用いただいております。この間、移住相談員との相談やガーデンを利用した地方自治体の移住相談会等において約2,000人の方に移住候補地を紹介しました。
 来場者のうちアンケートにお答えいただいた方が731件あるのですが、この傾向を見ますと、まずは、来場者の年代別では20代から30代の方が5割近く、40代までの方を加えますと約7割となっており、総じて若い方が多い傾向となっています。
 また、移住したい地域、関心のある場所については、まだ5ケ月分の結果でしかございませんけれども、現時点では、長野県、北海道、島根県との回答が上位になっております。
 また、本年7月に本格稼働しました「全国移住ナビ」につきましては、2カ月間で約60万ページビューを達成しました。アクセス元は5人に1人が東京都となっております。
 今後は、自治体のローカルホームページとプロモーション動画の全国コンテストを開催したいと考えています。具体的には、アクセス件数やお気に入りリストへの登録件数などを基に、有識者の評価も踏まえて受賞団体を選出し、10月にも表彰を行います。
 「移住・交流情報ガーデン」や「全国移住ナビ」の魅力を一層高めて、積極的に活用していくことで、地方への新しい人の流れをつくり、地方創生を推進してまいりたいと考えています。
 私からは、以上です。
 

〔質疑応答〕


<自民党総裁選挙>

問: 幹事社の日本経済新聞の学頭です。1問お伺いします。
 今日告示された自民党総裁選についてなのですけれども、安倍晋三氏だけが立候補されて、無投票で再選が決まりました。国政の課題が山積する中で、総裁選での党内を挙げた議論がなく続投が決まった現状について、どうお考えになりますでしょうか。
 また、今後の党運営・政権運営に、今回の無投票が与える影響と今後の課題等あれば教えてください。

答: 本日告示されました自民党総裁選挙は、先程8時半に立候補の届出が締め切られたのですけれども、安倍晋三現総裁のほかに立候補者がなかったために、自民党の「党則」及び「総裁公選規程」に基づいて、無投票で当選が決まったということでございます。
 つまり、今回、厳正に実施された総裁選によりまして、安倍総裁が再任され、引き続き政権を担うことになったということであります。
 これは、直面する国政上の課題に力強く対処していく、そして、アベノミクスを第2のステージへと進めていくうえでも、大変好ましい結果であったと思いますし、また、安倍総理・総裁は、海外にもどんどん出かけていって多くの首脳との人間関係を作っておられますので、政権に対する諸外国の信任を高めるうえでも、望ましい結果であったと思っております。
 今後は、総裁選日程が早期に終了しましたことから、残すところ3週間となった国会会期の中で、重要法案を成立させることができるように、政府・与党一体となって頑張ってまいりたいと思います。
 また、この時期に政策に関する議論がないまま総裁選が終わってしまったということについての考え方ですけれども、たしかに総裁選挙で政策論を戦わせる機会というのはありませんでしたけれども、もともと自民党はかなり幅広く多様な意見が出る政党でございます。
 そして、私自身も去年まで政調会長を務めておりましたけれども、主に閣議決定案件、予算・税制も含みますが、こういったことについても、政調会の中の部会で徹底的に議論され、もう最後に反対者がいなくなるまで議論をされ、時には内閣から提出された法律案まで部会で修正されてしまいます。
 その後、政調審議会、総務会、こういう審査過程を経て、党議決定されたものが、次は自民党と公明党の政策責任者による与党政策責任者会議にかかって、そこで両党が了承していただいたものだけが、私たちが閣議決定をすることができるものでございます。
 例えば、政令などに関しましても、部会長には少なくとも説明をし、何らかの御意見があったらまた御相談をするという形で、政府与党一体となって、国民の皆様に対して責任を持てる体制があります。そして、途中でどうしても体を張ってでも反対をしたいというような異論があった場合には、その発言の機会も十分に設けられている。そういうプロセスを持った政党が自民党であるということで、私はそれに対して大変強い誇りを持っております。
 この強みですとか美風を尊重した党運営が、これからも行われるということを期待いたしております。

<消費税の軽減税率制度>

問: 読売新聞の加藤です。軽減税率の財務省案についてお聞きします。一部報道でも出ているとおり、財務省案について痛税感の緩和という点からですね、一部疑問の声もありますけれども、大臣の御所見についてお伺いできますでしょうか。

答: 消費税の軽減税率制度について、様々な報道がなされているということも承知しておりますし、財務省の方で、省として決定されたものかどうかは知りませんけれども、アイデアを出していただいているということについては、承知をいたしております。
 ただ、「平成27年度与党税制改正大綱」に沿って、与党税制協議会やその下に設置されている「消費税軽減税率制度検討委員会」で検討が行われているというところでございますから、私は今後の検討の経緯をしっかりと見守っていきたいと思っております。
 今出てきた一つの案について、これがいいとか悪いという段階でもないと考えております。

問: ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。では、大臣、ありがとうございました。

答: どうもお疲れ様でございました。

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