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2015年10月20日 記者会見

更新日:

〔冒頭発言〕


 こんにちは。
  
【マイナンバー通知カードの郵便局への差出開始】

 まず、本日は、マイナンバーの通知カードについてお知らせをいたします。
 それぞれの方のマイナンバーを通知する通知カードの郵便局への差し出しが、いよいよ本日から、千葉県内の一部の市町を皮切りにスタートします。
 これによりまして、今週から概ね11月中にかけまして、順次、マイナンバーを通知する通知カードが、世帯ごとに、転送不要の簡易書留により、住民票の御住所もしくは登録された居所地に送付されることとなります。
 マイナンバー制度は、国民生活にとって重要な基盤となる制度でございます。今後とも、関係省庁や関係事業者、地方公共団体とも十分連携して、通知カードの確実な送付などに努めてまいりたいと考えております。
 詳細につきましては、自治行政局住民制度課にお問い合わせください。

【多言語音声翻訳アプリVoiceTraの次世代バージョンの公開】

 次に、総務省所管の国立研究開発法人情報通信研究機構、いわゆるNICTでございますが、ここが開発した多言語音声翻訳システムのスマートフォンアプリVoiceTraにつきまして、最新の研究開発の成果を反映した次世代版が、今週22日(木)に公開されることになったので、御紹介したいと思います。
 これが端末でございます。こちら(モニター)にも表示をされています。
 今回のバージョンアップでは、スマートフォンの操作に慣れてない方にも使っていただけるようにですね、インターフェースをリニューアルしましたほかに、日英中韓の言語だけではなくて、タイ語、インドネシア語を含めて計10言語について、旅行会話の翻訳能力を大幅に向上させました。
 また、全国すべての鉄道の駅名を認識できるようにし、医療関係の会話の翻訳精度も高めたものでございます。
 22日(木)に大阪で予定されているグローバルコミュニケーションシンポジウム2015の場でお披露目をしまして、スマートフォンアプリとして公開する予定です。ぜひ多くの皆様に、お手元で最新の技術の進歩を実感いただきたいと思います。
 総務省とNICTは、民間企業、自治体や研究機関と連携して、2020年には、医療、買い物、災害対応などの会話でも実用レベルの翻訳を達成して、全国で広く利用されるように、引き続き、取り組んでまいります。

《VoiceTraの実演》

 ということで、御紹介をいたしました。皆様それぞれに、また、22日以降に、お試しください。
 私からは、以上です。
 

〔質疑応答〕

<携帯電話料金の引下げ策に関する検討会>

問: 幹事の産経新聞です。幹事社質問をお願いします。昨日、携帯引き下げの会合が、初会合がありました。今後の携帯引き下げの議論について期待することと、今後の会合に直接大臣が出席される御予定はありますでしょうか。よろしくお願いします。

答: 昨日の第1回会合では、携帯電話の料金の現状と課題について御議論をいただきました。
 構成員の皆様からは、「端末価格と通信料金が事実上一体化していて、利用者にとって負担の内容が分かりにくいのではないか」また、「端末の値引きに偏重した競争が、頻繁に端末を買い換える利用者と長期利用者の間の不公平をもたらしているのではないか」そして、「実際には利用が多くない利用者が、高い料金を支払っているという状況があれば是正すべきではないか」また、「これまでの規制緩和の流れを踏まえると、料金に対する新たな規制を導入するよりも、MVNOの普及による競争促進に取り組むことが必要ではないか」といった御意見が出されました。
 このタスクフォースでございますけれども、次回以降は、事業者、それから、消費者団体からのヒアリングを予定しています。今後、利用者の皆様の視点に立って、携帯料金の家計負担の軽減に向けて更に議論を進めていただくことを期待したいと思っております。
 また、タスクフォースへの出席についてですが、私自身もぜひ出席しとうございます。残念ながら、昨日はちょっと日程調整がうまくいかなかったのですが、議論の節目に当たりましては、予定が許せば是非御一緒したいと思っております。

<マイナンバー制度(1)>

問: テレビ朝日の小野です。マイナンバーについて2つお伺いします。今日から郵便物差し出し、始まりましたけれども、通知カードの配達が終わるのが、自治体によっては、例えば、世田谷区などは3月にずれ込んでしまうのではないかというような予測をしているようなところもありまして、これ、1月からの運用に間に合わなかったらどうするんでしょうか。
 それが1つと、もう1つはですね、街頭インタビューでマイナンバーについてマイクを向けるとですね、多くの人が、メリットがないとか、それから、通知カードが郵便できたら受け取りを拒否するなんていう人もかなりいるんですけれども、そういった声については、大臣どのようにお考えでしょうか。

答: まず、マイナンバーの通知カードそのものですね、この配達が来年の3月までずれ込むということでは困ります。番号がちゃんと通知されて、その中に入っている書類を使っていただかなければ、返信封筒を使っていただかなければ、カードそのものを取得されたい方が取得できなくなってしまいますから、これは自治体、そして、日本郵便ともしっかり連携をしながら、11月末ということを目途にお届けをお願いしたいと思っております。
 また、いろいろなところで申し上げておりますけれども、11月末の時点でもしも不在通知も入っていないと、全く通知カードが来ないということでしたら、各市区町村にお問い合わせをいただきたいと思っております。
 それから、受け取り拒否といった議論が出てくるというのは、とても残念なことでございます。先ほど申し上げましたけれども、まさにこれから国民生活の一つの基盤となっていく制度でございます。
 現在、マイナンバー制度全体の企画・広報は、内閣官房及び内閣府でやっていただいておりますけれども、私ども総務省はまず、今のところは通知カードを確実に届ける、そして、また、情報提供ネットワークシステムを今後しっかり運用していかなければいけませんから、セキュリティ対策についても進めていくということです。
 また、カードの発行ですね、市区町村でしっかりと発行ができるように、そういった行程管理もしながら、関係各省も多く、財務省の方でも、厚生労働省の方でも、これからの新たな用途に対しまして、検討が進んでいるところでございますので、一つずつ一つずつ、まずは法に規定されたところからではございますけれども、「このように国民生活が利便になっていく」ということについて、政府全体を挙げてお伝えできたらと思っております。

<維新の党の分裂を巡る対応>

問: 日本経済新聞の学頭です。すみません、維新の党の、新しい、橋下さんが作る新党を巡ってですね、いろいろ混乱が起きていると思うのですが、1つには、新しい新党の方が、臨時党大会を開いて解党を宣言すると、昨日、橋下さんが言っています。これに対して、今の党については、手続きに必要な党の印鑑を改印して手元に保管していると。泥沼の様相を呈しているのですけど、1つ、総務省が届け出、解党とか届け出を受け取るのかどうかというのが焦点になりつつあるんですけれども、書類が出てからでないというところは当然あろうかと思うんですけれども、大臣の今のお考えや御所見をお聞かせもらえればと思います。

答: 法令に従って淡々と進めていくしかないかと思っております。
 政党が解散をされた場合には、法令に基づいて、総務省に対して解散に伴う届け出を行うということが必要になります。総務省としては、分割協議ですとか、解散等にかかる維新の党の現在の状況に鑑みまして、真正な届け出、正しい届け出を確保するために形式的審査の範囲で、必要があれば関係者に確認をするということになります。
 いずれにしましても、現段階で個別の政党内部のことについて、明確なコメントはできません。今後どのように話が進んでいくのか、見守りたいと思っております。

<マイナンバー制度(2)>

問: インターネットメディアIWJの松井です。大臣は、サイバー攻撃とともに内部不正にも強い各自治体の庁内ネットワークの強化や、都道府県単位などにインターネット接続口を集約して高度な監視を行うと、会見でおっしゃられています。一方で、今年6月にセキュリティ強化を行っているアメリカでは、2150万人の社会保障番号の流出が判明したと報じられており、万が一日本で個人情報が大量に流出してしまった場合の責任の所在について、教えていただけますでしょうか。このような場合にも、札幌や取手のケースのように、流出した役所などが謝罪するだけでしょうか。

答: まず、リスクの最小化に向けて最大限の努力を払うということに、全力を挙げなければならないと思っております。
 マイナンバーでございますけれども、総務省に関係するところで言いますと、今後、平成29年7月に予定されているマイナンバー制度の情報連携開始、これを見据えまして、サイバー攻撃と内部不正に強い各自治体の庁内ネットワークの強化を進めていくということで、まさに来年度予算でも、セキュリティ対策強化のためのものを要望しておりますし、特に来年度が大きな節目になっていくと思います。
 各自治体にも、しっかりと徹底をしながら、そして、また、総務省の方では研究開発もいたしておりますので、しっかりと、最高のセキュリティ水準というものが維持できるように、他国の例も十分に勉強しながら、頑張ってまいりたいと思っております。
 また、責任の所在がどこになるかということになりますけれども、私はやはり、これは責任の所在と権限というものを、きちっと整理すべきだと思っております。現在、まだマイナンバー制度に関しましては、これから番号が徐々に通知され、まずはカードを手に入れていただくというところでございますけれども、今後、様々な活用方法の幅が広がってまいります。
 特に地方自治体の情報連携に関するところは、ここはしっかりと、総務省がセキュリティ対策をとっていく司令塔となるものだと考えておりますから、ここで万が一問題が起きた場合には、やはり総務大臣が責任を負うべきものだと思っております。
 その万が一が起こらないように努力をしてまいりたいと思いますし、多くの国民の皆様にも、マイナンバーを気軽に人に見せるものではないということ、特にカードが配布される時にはカバーに入ってまいりますので、表に出ている情報とカバーの中に隠されている情報があり、様々な工夫を凝らしております。また、マイナンバーカードの偽造防止についても、ずいぶん工夫をいたしておりますので、このところもしっかりと、カードの交付に当たって、国民の皆様に広報をしてまいりたいと思っております。

問: もう1点よろしいでしょうか。番号変更の手続きがDV被害者とかの場合に考えられるということをおっしゃられていたと思うのですけども、先日内閣官房に確認したところ、実際に変更すると認める際の具体的な基準はまだ無いと。明確に被害が出たら変更に応じると言われました。総務省では、内閣官房とは違って、番号が漏れたらもう変更するということでよろしいのでしょうか。

答: これはですね、それぞれの自治体で、やはり個人の方々のお話を伺いながらやっていただかなければならないのですが、この間から、残念ながら、住民票を発行するときに、マイナンバー入りのものが発行されてしまったというような、システム設定のミスによるトラブルが発生をいたしました。
 その場合に、総務省としましては、発生した最初、初日の段階で、各都道府県を通じまして全国の自治体に対して通知を発出いたしております。
 この通知は10月9日でございますけれども、最初の事案が発生した事実を各都道府県に連絡をして、同様の設定誤りがないかということを、まず確認してくださいというもの。さらに、10月15日付けで、各都道府県を通じて、全市区町村に対して、個人番号を記載した住民票の写しの交付について、適正な事務処理を徹底するように通知書を発出しました。
 このように、当該自治体側のミスによって誤交付が起きてしまった、不適切であったという場合に、自治体に対して3つの助言を行いました。1つは、この個人番号入りの住民票の写しを、自分が請求してないにもかかわらず受けてしまった方に対して、まず連絡を急いですること。次には、本人の意思によらず、個人番号入りの住民票の写しが交付されているという場合には、当該住民票の写しの回収・差し替えを行うこと。3つ目が、個人番号の変更について、適切な対応を行うということです。
 意図せずナンバー入りの住民票を発行されて、それを第三者に提出してしまったような場合に、やはり自分の個人番号が第三者に知られてしまったということで、番号の変更をお願いしたいという方もいらっしゃると思いますので、ここはしっかりと適切に対応してくださいという助言を行っておりますから、各自治体でその必要がある場合には、番号の変更はできます。
問: ありがとうございました。

答: どうもありがとうございました。

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