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2016年1月4日 記者会見

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〔冒頭発言〕

 皆様、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 今朝は、官邸で、初閣議、閣僚懇がございました。
 私から、特に冒頭発言はございません。


〔質疑応答〕

<新年の抱負>

問: 共同通信の今井です。明けましておめでとうございます。

答: おめでとうございます。

問: 幹事社質問ですけども、今日は新年最初ということで、大臣の今年1年間の抱負をお聞かせください。

答: 今年は申年でございます。猿と言いますと、日光東照宮の「見ざる聞かざる言わざる」が広く知られています。
 これは「三猿(さんざる)」または「三猿(さんえん)」とも申しますが、元々は「人の非を見ない」、そして、「人の非を聞かない」、そしてまた、「人の過ちを言わない」といった、ありがたい教えなのですけれども、昨今は、「都合の悪いことは見ない、聞かない、言わない」といった、「事なかれ主義」の意味で使われることも多々ございます。
 総務省は、「しっかりと見る、聞く、言う」役所でありたいと思っています。つまり、「地域の実情をよく見て、国民・住民の皆様のお声をよく聞き、そして、政策を力強く発信する」、この姿勢で頑張ってまいりたいと思っております。
 第1に、「地方からの日本再生」に引き続き取り組んでまいります。
 我が国の現状を見ますと、アベノミクスによりまして、経済の好循環が実現しつつあり、デフレ脱却まであと一歩というところまで来ております。
 私は、総務大臣就任以来、「ローカル・アベノミクス」の実行を掲げてまいりました。
 今年も、「地域経済好循環推進プロジェクト」によって為替変動にも強い地域の経済構造改革を進めてまいります。また、「移住・交流情報ガーデン」や「全国移住ナビ」の充実で、地方への人の流れを促進するといったことに取り組んでまいります。
 第2に、「世界最先端のICT大国」を目指してまいります。
 ICTは、国民生活に不可欠な基盤でありますとともに、未来への投資を加速させ、成長と雇用を生み出す鍵となる重要な分野でございます。
 このため、IoT/ビッグデータ時代の到来を踏まえまして、実践的なセキュリティ演習の実施拡大やIoTテストベッドによるサービス開発支援等の取組によりまして、我が国の更なる成長につなげてまいりたいと思っています。
 また、4年後に迫りました2020年オリンピック・パラリンピック東京大会を見据えまして、4K・8Kの普及推進、「言葉の壁」をなくす多言語音声翻訳システムの高度化などに取り組み、「世界最先端のICT大国」を目指してまいります。
 さらに、拡大する国際市場をしっかりと獲得するために、JICT(株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構)と連携しまして、引き続き、放送コンテンツの国際展開、防災・郵便など、ICT分野全体でのトップセールスに取り組んでまいります。
 第3に、「一億総活躍社会」の実現ということでございますけれども、高齢化と人口減少が進展する中で、ICTの活用や基盤的行政制度の改革によって、「暮らしやすく、働きやすい社会」を創出することが求められます。引き続きテレワークの普及を推進してまいります。
 そして、何よりも大切な「国民の生命、生活を守る」ということについて申し上げます。
 本年3月11日で、東日本大震災から5年となります。被災地の復興を加速させるとともに、消防団員の確保をはじめとする消防防災体制の充実強化や、サイバーセキュリティの強化などを進め、国民の皆様の生命・生活をしっかり守ることができるように力を尽くしてまいります。
 「当面の課題」について申し上げます。
 今月1日、マイナンバーの利用と個人番号カードの交付がスタートしました。制度の基本理念であります国民の利便性の向上、行政運営の効率化、公正・公平な社会の実現に資するように尽力してまいります。併せて、地方自治体の情報セキュリティ対策の抜本的強化を進めてまいります。
 また、個人番号カードのICチップに格納される電子証明書などを官民で活用することによりまして、地域の経済成長につながる道筋をつけてまいります。
 携帯電話の料金・サービスに関しましては、昨年12月に策定した取組方針に沿って、スマートフォン料金負担の軽減、端末販売の適正化、MVNOのサービスの多様化を推進してまいります。
 ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の限度額の見直しにつきましては、昨年12月に出されました郵政民営化委員会の所見を踏まえ、関係政令を改正すべく、速やかに対応してまいります。
 来る4月29日、30日には、「G7香川・高松情報通信大臣会合」を開催します。この会合では、IoTやセキュリティについて各国の担当大臣と議論を深め、ICT分野における我が国のリーダーシップを発揮したいと考えています。
 なお、本日招集されます第190回通常国会には、税制改正法案をはじめ、必要な法案を提出予定でございます。
 今後、関係者の皆様と十分に調整を行いまして、成立に向けて最大限努力してまいります。
 総務省が対応すべき課題は多岐にわたりますけれども、総務省が持つ政策資源を総動員して対処してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

<マイナンバー通知カードの記入漏れ>

問: 朝日新聞の相原です。元旦に一部報道であったのですが、昨年、葛飾区でマイナンバー5,000世帯の通知カードの記入漏れがあった件で、昨年の時点で大臣まだ調査中ということだったのですが、原因は分かったのでしょうか。

答: 既に会見で御説明した件は、葛飾区から媒体で持ち込まれた通知カードを作成・送付するための情報、つまり送付先情報でございますが、これをJ-LISにおいて処理する段階で、システム運用中に、データの取込処理が途中で停止したということで、約5,000件のデータが処理されなかったということでございます。  以後、葛飾区のような事案は生じておりません。
 昨年の12月11日に、J-LISの西尾理事長に対しまして、私から、直接、原因究明と適切な事務処理について要請をしております。
 この原因につきましては、J-LISから報告を受けております。
 しかしながら、J-LISのシステム運用上のセキュリティの問題や、国の機関ではなく「地方共同法人」というJ-LISの性格を考慮した上で、総務省の側から詳細についてお伝えするということについては、差し控えるべきものだと考えております。

<日韓外相会談と靖国参拝>

問: フリーランス記者の上出と申します。よろしくお願いします。ちょっと直接担当のあれではないんですが、年末に岸田外相と韓国側の外相とで、いわゆる慰安婦問題についての会見、政府発表が行われました。
 その後、いくつか出ているのですが、最後の方で、両者の確認ということで、不可逆的な解決、最終的な解決であるのだということを言っておられます。で、双方が努力しますと。これ、例えば、日本側から見た場合ですね、いわゆる閣僚の靖国参拝とか歴史問題などで、韓国側にいたずらに刺激しないというようなことなのか、これは植民地支配と全体、慰安婦問題というのは植民地支配全体とつながっているというのが一般的な認識なので、こういうことも含めて政治家の方は、日本側としてはそういう努力もされていくという見解だと思われますでしょうか。大臣の場合は、特に靖国参拝をされているので、その辺の問題は、この会談との関係がどうなるのかという御認識を聞かせてください。

答: 私も岸田外務大臣と韓国側のお話し合いの内容につきましては、まだ報道で伝えられている範囲でしか承知をいたしておりません。しかしながら、その話し合いの中で、特に閣僚がそれぞれ個人として戦没者を追悼する、慰霊をする靖国参拝について、何か問題提起があったということも伺っておりません。

<マイナンバー制度の国民理解>

問: 朝日新聞の内藤です。明けましておめでとうございます。1年の始まりで、今年はマイナンバー制度のスタートということで、節目の年であると思うのですが、政府全体で取り組んでいるので、総務省だけの仕事ではないとは思うのですが、各種いろんな民間の調査で、マイナンバーに対する理解というのが進んでいないという結果が出ていて、不安を持つという国民の割合が多いのですが、高市大臣から御覧になられていて、これだけセキュリティ対策を取っているのになぜ不安が減らないのか、今後、政府の広報としてどういった点に力を入れていくかというのを教えてください。

答: まず、情報セキュリティ対策について、いくつかの誤解があるのだろうと思っております。マイナンバーが誰かに知られてしまった場合、個人情報が芋づる的に全部引き出されてしまうのではないかといった誤解をされている方もおられるようでございますが、それぞれの情報については、これまでどおり、それぞれの機関が管理をして、必要な時にその突き合わせをしていく。しかも、法に基づいてでございます。
 今回のマイナンバー法ができる以前に比べますと、マイナンバーを扱う行政機関の職員であれ、民間企業の方であれ、それを意図的に漏洩したような場合に、罰則は、他の法律に比べますと、倍になるものもあります。
 制度的にもしっかりと歯止めをかけていますし、また、システム的にも、マイナンバーそのものを行政機関間でやりとりするのではなく、暗号化された符号で行うということでございますので、セキュリティ面で必要以上に心配をいただくことはないと思います。
 また、マイナンバーそのものを何に使えるかということにつきましては、法律で定められているものにしか使えない。つまり、税と社会保障と災害時の対応でしか使えません。
 他方、先ほど申し上げましたように、ICチップに格納された公的個人認証であったり、ICチップの空き領域を活用したサービスというものは、これは法に定められているものに関わらず、官民で活用できますので、ここはしっかりと活用しながら、経済成長につなげていきたいと考えています。
 とにかく、まずは制度上、システム上、セキュリティ対策はしっかりとなされていること、また、サイバー攻撃などは進化してまいりますので、常にセキュリティ対策を強化していくこと、特に、これから国会で審議をしていただく補正予算案や、来年度の当初予算案につきましても、地方自治体などのセキュリティ対策に資する内容を盛り込んでおりますので、これらをしっかり国会論戦などを通じて、国民の皆様に丁寧に説明をしていくということに尽きると思っております。
 また、テレビコマーシャルや新聞広告に加え、それぞれの地方自治体などで発行されています「市民便り」などの媒体を通じましても、できるだけ分かりやすい説明をしていただけるように、協力をお願いしたいと思っております。

問: よろしいですか。では、どうもありがとうございました。

答: 本年もよろしくお願いします。ありがとうございました。


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