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2017年4月28日 記者会見

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〔冒頭発言〕

 皆様、おはようございます。
 今朝、官邸では、会議と閣僚懇のみでございました。

【栃木県那須町の雪崩発生から1か月を経過した所感】

 3月27日に発生しました「栃木県那須町での雪崩発生」から1か月が経過しました。
 この雪崩で未来ある若い方々8名が命を落とされ、これは非常に痛ましく、改めて哀悼の意を表します。
 御家族の皆様もまだ1か月とのことで、とても悲しみは癒えるものではないと思います。心からお悔やみを申し上げます。
 この雪崩の発生に至る経緯などにつきましては、現在、栃木県など関係機関によって検証が進められていると伺っておりますので、再発防止のために、関係者の皆様の精一杯の御努力をお願いしたいと存じます。

【労働力調査結果、消費者物価指数及び家計調査結果】

 今朝の閣議におきまして、労働力調査結果、消費者物価指数及び家計調査結果について報告をしました。そのポイントでございます。
 3月の完全失業率は、季節調整値で2.8%と、平成6年6月以来、22年8か月ぶりの低水準となった前月と同率でございます。
 雇用情勢は着実に改善をしていると見ております。
 消費者物価指数につきましては、3月全国の「生鮮食品を除く総合」は、前年の同じ月に比べ0.2%の上昇と、3か月連続の上昇となりました。
 これは、原油価格上昇により、ガソリンなどの「エネルギー」が上昇したことによるものです。また、「生鮮食品を除く食料」など多くの品目も上昇しました。
 「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」が、前年の同じ月に比べて0.1%の下落と、3年8か月ぶりの下落となりました。
 それから、家計調査でございますが、全国二人以上世帯の3月の消費支出は、1年前に比べ実質1.3%の減少となりました。
 自動車購入を含む「自動車等関係費」が増加となった一方で、生鮮魚介や酒類などの「食料」が減少となりました。
 詳細につきましては、統計局にお問い合わせをお願いいたします。
 私からは、以上でございます。


〔質疑応答〕

<ふるさと納税返礼品の見直しに関する通知発出の効果及び今後の取組>

問: 幹事社の時事通信から質問いたします。ふるさと納税の返礼品見直しを求める通知の発出からまもなく一月になります。これまでのところ、返礼品に関する過熱状態の防止に効果が見られたかどうかということと、あと、通知の趣旨の更なる徹底に向けて、今後どういうことに取り組むか。この2点についてお聞かせください。

答: 4月1日に通知を出させていただき、まだ約1か月の現時点においては、通知を踏まえた対応を検討している地方団体も多いと思いますので、返礼品競争の過熱に対する効果について、具体的に申し上げることはできません。
 ただし、通知発出後、報道もしていただいておりますが、既に「返礼割合」や「返礼品の内容」について見直しを行うとしている団体があるほか、先般、全国市長会や全国町村会において、総務大臣通知や制度の趣旨を踏まえて、良識ある対応を行う旨が表明されました。
 返礼品競争が過熱している現状に対する認識や通知の趣旨については、理解が浸透しつつあると認識しています。
 今後は、今回の通知を踏まえた各地方団体の対応について、総務省でも把握をしながら、「ふるさと納税」の趣旨に反するような返礼品の送付を行っている地方団体については、通知の内容について理解を求めながら、必要に応じて、直接、見直しを働きかけていくことになります。
 是非、御理解いただきたいのは、返礼品競争の過熱に伴って、「ふるさと納税」制度そのものに対する批判も現れてきている現状でございますので、何とか「ふるさと納税」制度が健全に発展し、継続できますように、通知の趣旨を御理解いただきたい、御協力を賜りたいと思っております。

<日本郵政の巨額損失に対する受け止め>

問: NHKの小田島と申します。今月25日に日本郵政が4,000億円の巨額損失を発表して、最終赤字になる見通しを出されました。監督官庁として、それから、株式を保有する政府としての受け止めをお伺いできますでしょうか。

答: 日本郵政が、平成29年3月期通期連結業績予想数値を▲400億円に修正したことは承知をしております。
 日本郵政側からは、本年1月にトール社の経営陣を刷新したということ、今後、かなり大規模な人員削減や部門の統廃合などによるコスト削減を中心に、トール社の業績回復、将来の成長への基盤を整えるための対策を講じていると聞いています。
 買収についての認可権限はありませんが、事業計画の認可については、私の権限でございます。平成29年度事業計画認可の際に、「国際物流業務の状況等に留意しつつ、引き続き、収益力の多角化・強化、経営の効率化の更なる推進、ガバナンスの強化などを着実に進めること」を要請しておりますので、日本郵政及び日本郵便が担っている郵政3事業のユニバーサルサービスの安定的な提供などに影響がないか、総務省として注視をさせていただきます。

<日本郵政のトール社買収の評価>

問: 会見でですね、長門社長は当時の経営判断、あくまで経営判断ですけれども、やはり見通しが甘かったと述べられていましたけれども、大臣としては、この判断は失敗だったというふうに。

答: 私が承知している範囲ですが、大手のフィナンシャルアドバイザーのアドバイスも受けながら、取締役会で決められたとのことで、当時の経営判断であったと思います。
 今後、トール社を足がかりにしながら、市場を広げて、収益力をアップしていく、そして、しっかりと改革をしていくとのことです。
 先ほどの人員削減もありますし、不採算部門についてどう考えるか、これも経営判断ではありますが、しっかりと改革をして、当初の目的を達成していただくことが大事なのだろうと思っております。

<今村復興担当大臣不適切発言による辞任に対する受け止め等>

問: 共同通信の刀根川ですけれども、先日、今村復興大臣が辞任したこと、相次ぐ閣僚の不適切な発言に対してどのようにお考えか。

答: 今村前復興大臣が責任を取って辞任をされたことについて、私自身が内閣を代表してコメントできる立場にはございませんが、今日で第2次安倍内閣が発足して4年4か月と聞いておりますが、この間、安倍総理はデフレ脱却以上に大事なことがあると、それが、東日本大震災からの復興であるとのことで、一生懸命取り組んでこられ、私たちも、「閣僚全員が復興大臣だ」と考えて、できる限りのことをやると、総務省としては、特に被災地で公務員の方々が足りないことから、全国の地方公共団体にも御協力を御願いして、人的な支援や財政的な支援など、できる限りの取組を続けてまいりました。
 今後も、必要な復旧復興のための事業に支障が出ないように、精一杯職員と共に知恵を絞って取組を続けてまいりたいと思います。
 被災地の方々が少しでも良くなってきたと、日に日に実感していただける結果を出していくことが、この度のことに対して、今後、信頼をいただくための道でもあると思います。
 日本全国どこでも大きな災害は起こり得ますから、そのような時に、全ての日本人が不安を感じることなく、また、復旧・復興に力を合わせてやっていけるのだと思っていただけるように頑張ってまいります。
 閣僚、安倍内閣に緩みが出ているのではないかとの御批判があることは承知をしておりますし、真摯に受け止めさせていただきます。今、私にできますことは、とにかく誠実に、真剣に仕事に取り組んでいくことでございます。

問: ほか、よろしいですか。ありがとうございました。

答: お疲れ様でした。


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