2017年6月27日 記者会見
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〔冒頭発言〕
皆様、おはようございます。
今朝、官邸は、閣議と閣僚懇のみでございました。
【医療機関における電波利用に関する全国代表者会議】
明日28日(水)ですが、「医療機関における電波の安全利用の周知」を強化するために、有識者が参加する「全国代表者会議」を開催することになりましたので、お知らせいたします。
先週火曜日の会見でも申し上げましたが、私自身の看護経験を踏まえ、また、全国的な問題となっていることから、総務省では、「医療機関における電波の安全利用」に関する取組を進めております。
現在、総務省では、厚生労働省と連携して、専門家チームが昨年4月に策定した「手引き」を活用して、周知啓発を行っております。
しかしながら、医療機関には、電波利用のトラブルに対応するための「情報」や「人材」がまだまだ不足しているのが実情でございます。
そこで、地域のネットワークを活用して「情報の更なる周知」や「人材育成」に取り組む「地域協議会」を全国11か所に設立することとしました。
明日は、各協議会設立に先立ち、各地域から有識者の皆様が参集する「全国代表者会議」を開催し、私も出席する予定でございます。
また、「病院が電波利用を管理するためのルールの例」を専門家チームに取りまとめていただきましたので、その発表も明日の「全国代表者会議」で行います。
病院での安全な電波利用が、全国に広がることを期待しております。
詳細は、電波環境課にお尋ねください。
私からは、以上です。
〔質疑応答〕
<携帯大手3社などに対する行政指導の必要性に対する見解及び対応>
問: 幹事社の産経新聞の大坪です。1問よろしくお願いいたします。携帯大手三社や光コラボの事業者に対して、行政指導する方針が先週の消費者保護ルール実施状況のモニタリング定期会合で出されましたが、今後の方針や大臣の御所見をよろしくお願いいたします。
答: 総務省では、昨年5月に施行されました「改正電気通信事業法」により充実・強化された「消費者保護ルール」の実効性を確保するために、関係者間で実施状況について情報を共有し、検討・評価を行う定期会合を立ち上げまして、継続的にモニタリングを実施しております。
そのための調査の一環として、平成28年度は、苦情分析や事業者に対する書面の調査に加えまして、携帯電話や光回線サービスの販売現場で、利用者に扮して具体的な説明の状況を確認する、いわゆる「覆面調査」を実施させていただきました。
その結果、説明の実施状況が全体的に悪い事項が、複数項目判明したところでございます。
この調査結果を踏まえまして、調査対象の各社に対して、改善を求める行政指導を行う予定でございます。
各社におかれましては、今後、行政指導を踏まえて、必要な改善を着実に行っていただきたいと思っております。
総務省では、引き続き、「消費者保護ルール」の実施状況のモニタリングを行いまして、消費者保護の充実を図ってまいります。
<ソフトバンクの孫社長の無料Wi-Fiに対する発言への受け止め>
問: 朝日新聞の上栗です。ソフトバンクが先週開いた株主総会で、孫正義社長が、「外国人向けの無料Wi-Fiについて、セキュリティ上の懸念があるので廃止した方がいい」という提言をされました。総務省は今も2020年に向けて無線LANの整備を進めているわけですけれども、そういう声が、懸念が出たことについてどのように受け止めていらっしゃるかお聞かせください。
答: 無料公衆無線LAN環境の整備は、観光庁が実施した調査結果でも、訪日外国人からのニーズは引き続き高くなっております。総務省では、観光庁とともに、無料公衆無線LAN環境の整備に取り組んでいます。
また、外国人向けに限らず、無料公衆無線LANの利用にあたっては、セキュリティの観点が極めて重要でございます。訪日外国人も含め、利用者への周知を徹底してまいりたいと思っております。
無料公衆無線LAN環境の整備につきましては、観光目的に加えて、災害時における情報伝達手段の確保などの観点から実施しているものでございます。
<携帯電話「060」から始まる番号開放の必要性と現在の進捗状況>
問: 時事通信の五十嵐です。よろしくお願いします。携帯の番号なんですけど、携帯電話の番号が不足しているということで、「060」番号を開放する準備に入ったということなんですけれども、現在、今、進捗状況と、必要性の辺りを御説明いただけますでしょうか。
答: 現在、「060」で始まる11桁の番号は、制度上、FMCサービス等の専用番号として用途が定められております。しかし、実際の利用は全くなされていない状況にございます。
一方で、「070」「080」「090」で始まる11桁の電話番号は、現在、携帯電話向けとされていますが、未指定の電話番号が残り少なくなっています。
そのため、「060」を将来の携帯電話番号向けに留保すべく、FMC等専用番号を現行の「060」番号帯から「0600」番号帯に移行するための省令改正案を、今月23日、情報通信行政・郵政行政審議会に諮問したということでございます。
なお、今般の省令改正案ですが、FMC等専用番号を移行させることとしており、移行後の「060」番号帯については用途を定めておりません。
今後「060」を携帯電話向けに開放するかどうかにつきましては、「070」など、現在の携帯電話番号の利用状況も踏まえながら検討する必要がございますので、実際の開放時期については、今の時点では未定でございます。
<郵便局維持のための税制面対策についての見解>
問: 通信文化新報の園田です。自民党において、郵政事業に関する提言が再びまとめられた話もありますけれども、郵便局維持のために税制面の対策について、大臣の御見解をお願いします。
答: 日本郵政グループに係る税制上の措置に関しましては、昨年、総務省から平成29年度税制改正要望を行ったところ、年末の与党税制改正大綱において、「経営基盤の強化のために必要な措置の実現に向けた検討とともに、引き続き所要の検討を行う」とされたところです。
このような状況を踏まえて、本年8月末の税制要望に向けまして、総務省としても検討していきたいという状況でございます。
<将棋の藤井四段の記録更新に対する所見>
問: テレビ朝日の小野です。総務省とは直接関係ないのですけれども、将棋の藤井四段が29連勝ということで30年ぶりに記録を更新したのですが、感想といいますか、御所見をお願いします。
答: すっかり将棋ブームになり、「藤井さん特需」といわれる状況が続いております。多くの方が将棋に興味を持ち、そして、藤井四段以外の皆さんも一生懸命勝負の場に臨んでおられるわけでございますから、多くの方が関心を持って応援をされることはとても素晴らしいことだと思っております。
それにしても、自分の中学生時代を思い出すと、多くのマスコミの皆さんがいらっしゃる中で、あんな理路整然と落ち着いた受け答えは決してできなかったし、「何かに真剣に取り組むこともやっていなかったな」と、そんなことを思い出しながら、学ばせていただくことが非常に多くございます。
まずは、お祝いを申し上げたいと思います。
問: よろしいでしょうか。ありがとうございました。
答: お疲れ様でございました。