令和元年10月8日 記者会見
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《冒頭発言》
皆様、おはようございます。
【家計調査結果】
本日の閣議におきまして、家計調査結果について、報告をしました。そのポイントを説明申し上げます。
全国二人以上世帯の8月の消費支出は、一年前に比べて、変動調整値で名目1.3%の増加、実質1.0%の増加となりました。
電気代などの「光熱・水道」などが実質減少となりました一方、「自動車等関係費」や、国内パック旅行費などの「教養娯楽サービス」などが実質増加となりました。
一年前と比べた世帯の消費支出は、9か月連続で、名目、実質ともに増加となっており、持ち直しています。
詳細につきましては、統計局にお問い合わせください。
私からは、以上です。
《質疑応答》
【地域医療確保に関する国と地方の協議の場】
問: 先週の金曜日に、地域医療確保の国地方協議の場が開催されました。厚生労働省が公表した公立病院の再編・統合で、いろいろ地方で反発が起きているんですけれども、協議の場ではどういったやり取りがあったのかということと、総務省として地方への財政支援のあり方を含めて、今後どのように検討を進めていかれるか教えてください。
答: 会議におきましては、厚生労働省による再検証要請対象の公立・公的病院名の公表に対しまして、地方団体側から、「一律の機械的な基準をもってリストが作成され、地域の実情が考慮されていない」、「対象病院全てが再編・統合と受け止められ、地域で不安や不満が出ている」、「公立・公的病院のみではなく、民間病院のデータも公表すべき」などのご意見が出されました。
一方で、今後の人口減少や医療費負担を踏まえて、地域医療構想を推進する必要性につきましては、国・地方間で共通認識が図られたところでございます。
これらの状況を受けまして、今後、厚生労働省において、地域に直接出向いて、今回の公表の内容や意図について、丁寧に説明をされる方針と伺っています。
今回の「協議の場」の開催について、地方団体側からは、評価するご意見をいただき、今後も引き続き、この会議において、国と地方が協議を重ねていくことで一致をいたしました。
今後の会議において、さらに地域の実情を十分把握するとともに、公費負担が行われている公立・公的病院は、当然のことですが、効率的・効果的な経営に努める必要があることも踏まえながら、国と地方が協力をして、地域医療の確保に向けた取組が進みますよう、具体の支援策の検討も含めまして、適切に取り組んでまいりたいと思っております。
【「政治資金規正法における暗号資産の扱い」と「巨大IT企業に対する規制」】
問: 2問ありまして、1つは、政治資金規正法で禁じられている政治家個人への寄附で暗号資産が対象外になっているとの報道がありました。ルール作りが必要ではないかという声もありますが、大臣のご所感をお願いします。もう1つ、デジタル市場競争会議が先週始まったので、大臣の問題認識と今後の進め方を教えていただけますでしょうか。
答: 1問目でございます。
政治資金規正法上、一定の例外を除き、何人も、公職の候補者の政治活動に関して、金銭等による寄附をしてはならないとされております。
この法律による「金銭等」というのは、金銭及び有価証券をいうと規定されています。
お尋ねの「暗号資産」については、今申し上げた「金銭」及び「有価証券」のいずれにも該当しないことから、従前から、公職の候補者の政治活動に関する金銭等による寄附の制限の対象とならないものと解されております。
現行法令で、「金銭等」として、金銭と同様の機能及び形態を有するものとの観点から、有価証券が定められております。
「暗号資産」を「金銭等」と同様に規制の対象とするためには、当然、法的な手当が必要となりますけれども、新たに政治家の政治活動に制限を加えることになりますので、閣法というよりは、各党各会派で、まずご議論いただくべき問題だと考えております。
2問目のプラットフォーマーの件でございます。
9月27日に、官房長官を本部長として、私も含めて関係閣僚が参加する「デジタル市場競争本部」が設置されました。
10月4日に、本部の閣僚と有識者を構成員とする「デジタル市場競争会議」が開催され、デジタル市場のルール整備の進め方について議論が行われました。
会議で議論する「プラットフォーマー」は、中小企業やベンチャー企業にとりましては、市場アクセスの可能性を飛躍的に高めるメリットがあります一方で、利用事業者との取引におきまして、契約条件やルールの一方的な押し付けや、データへのアクセスの過度な制限といった問題が生じるおそれがあると認識をしています。
総務省といたしましては、デジタル市場の透明性と公正性をしっかり確保するという観点から、本部における検討に積極的に参加をしてまいります。
【かんぽ生命保険の不正販売】
問: 9月30日、先月30日に、かんぽ生命に関する報告書が大臣のところに届いたと思うんですが、それを受けての対処方針についてお願いします。
答: 報告書の内容を確認しましたところ、現時点で少なくとも言えることは、不利益を受けた可能性のある顧客のうちから、解約した契約の復元を行うかどうかについて、4割程度しか意向確認を終了していない点は、大変残念でございます。
私から、事務方に指示をしまして、10月4日金曜日に、調査のさらなる加速化、調査結果を踏まえた根本原因分析と改善策を検討の上、その結果について速やかに報告をしていただきますように、日本郵政株式会社に対して口頭指導を行ったところでございます。
問: では、これで。ありがとうございます。
答: どうもお疲れさまでした。