「ナショナルサイバートレーニングセンター」開講式典
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6月20日に、本年4月に総務省所管の情報通信研究機構(NICT)が開設した組織「ナショナルサイバーセキュリティーセンター」の開講式典がありました。
関東の自治体から45人の担当者の方々にご参加いただき、現実にかなり近い形の環境で、サイバー攻撃に対する対応、例えば通信履歴の分析などの演習を行っていただきました。
この演習を、「実践的サイバー防御演習(CYDER)」といいます。
昨年あたりから、サイバー攻撃に関する報道に触れることが多くなりましたね。
ICTやIoTによって社会が便利になる反面、リスクも高まっています。情報漏洩だけでなく、電力や交通システムが麻痺するなど、攻撃による影響は甚大です。
特に、世界の注目が集まる2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の時期には、大規模かつ高度な攻撃が想定されます。
サイバー攻撃には様々な防止策がありますが、完全に防ぐことはできません。
これは、自然災害に似たところがあり、攻撃が発生した際に「被害を最小限にする対応能力」が重要になります。
その為には、最新技術の導入もさることながら、演習と人材育成という地道な取組みが重要なのです。
ここは、消防・救急やJアラートなどを所管する総務省の力が発揮できる領域です。
また、サイバー攻撃対応の演習については、世界でも類を見ない数千人が参加できる演習環境を、NICTは保有しています。
「サイバー・コロッセオ」という、オリンピック・パラリンピック東京大会を想定した大規模演習基盤も構築しており、攻撃側と防御側に分かれて、手法の検証や訓練を行っています。
「CYDER」は、全都道府県で100回実施する予定です。
今年度は、昨年比2倍の3000人の行政や重要インフラの担当者にご参加いただく予定です。