自治体における業務改革の進展に期待感
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5月30日に、「世界最先端IT国家創造宣言」が閣議決定されました。
平成25年の「第一版」から4度目の改訂になりますが、今回は大きく変わりました。
その理由は、昨年の臨時国会で成立した「官民データ活用推進基本法」に基づく計画が盛り込まれているからです。
「官民データ活用推進基本法」とは、どのようなものでしょうか。
一言で申し上げれば、世界でも大きな潮流となっているデジタル化・スマート化によって、私達の生活をより豊かに、産業をより力強くすることを、推し進める狙いがあります。
その中で大きな柱の1つになっているのが、「電子行政」です。
これまでも、行政手続きのオンライン化や情報システム改革を進めてまいりましたが、私達を取り巻く環境が変わってきました。
第1に、クラウドという技術によって、自治体でシステムを抱え込まずに、安価なコストで、かつ素早く、情報化を進めることができるようになりました。
第2に、マイナンバーカードとマイナポータルによって、ライフスタイルに合わせて、オンラインで案内を受け取ったり申請を出したりすることができる基盤が整ったことです。
おすすめは、予防接種の案内や保育所入所申請ができる「子育てワンストップサービス」です。
これらを実現する為には、自治体側で、「情報システム化」だけではなく、「業務の見直し」を行う必要があります。
窓口業務や後方支援業務などが、クラウドやマイナンバーカードを使うことによって、より効率化され、住民の皆様にとって更に便利なものになる為には、どのように業務を変えていったらよいのか、という検討です。
総務省では、政府全体の動きに先駆けて、昨年度、「自治体の業務改革モデルプロジェクト」を7団体で実施しました。
総合窓口での手続き時間が大幅に短縮されるなど、大きな成果があがり、また、業務改革手法は他団体でも使えるように整理されています。
今年度は、モデル事業への応募を多数いただき、その中から7団体を選定し、去る6月5日に公表いたしました。
小規模自治体でも、クラウドを活用して広域で連携するなど、業務改革の範囲や効果が一段と拡大しています。
また、その中の1つは、平成28年度に愛媛県が主催し、全国から110市町が参加した「行革甲子園」の事例を更に発展させたものです。
行政サービスを、より身近に便利に感じていただけるよう、今後とも、業務改革の取り組みを力強く進めてまいります。