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平成29年の総務省③:暮らしやすく働きやすい社会の実現に向けて

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 今日は、「暮らしやすく働きやすい社会の実現」に向けて、平成29年に総務省で特に力を入れて取り組みたい施策をご紹介致します。

【マイナンバーカードの利便性向上】

 マイナンバー制度は、今夏に情報連携を開始し、「マイナポータル」も本格稼働するなど、本格的に動き始めます。

 マイナンバーカードの利便性を高め、普及を図っていく為に、「ワンストップ・カードプロジェクト」を立ち上げ、昨年末に取りまとめを行いました。

 「戸籍や住民票などの証明書に関するコンビニ交付」を、新たな目標を掲げて全国的に展開するとともに、マイナポータルを活用した「子育てワンストップサービス」を、7月の本格稼働時から全自治体で実施することを目指しています。

 マイナンバーカードを図書館や商店街などのカードとして使えるよう「マイキープラットフォーム」を構築するとともに、クレジットカードやマイレージカードなどのポイントを地方の美術館の入館料や商店街での買い物などでも使える「地域経済応援ポイント」を導入し、地域活性化につなげます。

 なお、昨年に発生したマイナンバーカードの交付遅延は、大きな問題です。
 今後は、マイナンバー制度への信頼を損ねることのないよう、制度運用の根幹を担う「地方公共団体情報システム機構(J-LIS)」のガバナンス強化が不可欠です。
 現行法では、地方共同法人である「地方公共団体情報システム機構」に対する総務省の関与は困難であることから、法改正も視野に入れつつ、機構の代表者会議とともにガバナンス強化に取り組める道を拓きます。

 また、これから長期に渡って拡大が想定されるマイナンバーカードの利活用については、関係府省が多いことから、一体的な推進体制を構築し、連携強化とともに、政府として責任を持てるロードマップの策定と全体を俯瞰した工程管理を行っていく必要があります。
 今年は、このベース作りにチャレンジしてみようと考えています。

【女性の活躍】

 私は、「チャンスの平等」と「正当な評価」を重視してきました。
 性別や年齢や障害の有無に関わらす、チャンスを得ることができ、努力や実績は正当に評価される社会を創りたいと願っています。

 その為、女性活躍に向けては、「地方公務員女性幹部養成支援プログラム」や「女性消防吏員活躍推進講習会」といった幹部としての知見の体得や人的ネットワークを形作る「チャンス」を作ることに心を砕いてきました。

 総務省は、「テレワーク」をはじめとする柔軟な働き方を提案するとともに、「隗より始めよ」と職員自らが実践しており、これからも「働き方改革」のトップランナーとしての役割を果たしていきます。

【臨時・非常勤職員の任用等の在り方】

 地方公務員の臨時・非常勤職員の任用や勤務条件については、昨年7月に研究会を設置し、実態調査を踏まえた検討を行い、昨年末には研究会報告が取りまとめられました。

 今後は、研究会報告を受け、新たな任用・勤務条件の在り方について、法制的な対応も含めて検討を行い、必要な措置を講じます。

【投票環境の向上】

 暮らしやすい社会の実現に向けては、国民の皆様の切実な願いが政治に反映されることが必要だと思います。
 選挙で投票をすることは、私たちの意思を示す為の重要な手段です。

 昨夏の参議院議員通常選挙で、初めて「18歳選挙権」が実施されました。

 18歳の投票率が高水準であった一方、19歳では比較的低い水準だったなど、成果と課題があったことから、フォローアップ調査を行いました。
 今年は、調査結果を踏まえて、有識者の方々を交え、主権者教育について再検討を行い、投票率向上に向けた取組みを更に進めます。

 若者の投票率向上に向けた取組みとともに、高齢化の進行を受けた投票機会の確保も非常に重要となります。

 これまで取り組んできた「共通投票所」や「期日前投票の投票時間弾力化」、「移動支援」などに加え、「郵便等投票」の拡充も大きなテーマとなります。

 昨年12月から研究会において検討を開始しており、在宅介護を受けておられる方々の実態や投票の課題、現行制度との関係などに留意しつつ、「どの程度の範囲の方々まで郵便等投票の対象となり得るのか」を議論し、制度の拡充を検討します。

【郵政事業】

 郵政事業に関しては、昨年4月、ゆうちょ銀行については25年ぶり、かんぽ生命保険については30年ぶりとなる限度額の引上げを行いました。

 これは、過疎地域などにおいて、徒歩圏内に郵便局以外の金融機関がない地域があることからも、住民の利便確保の為、大いに意義があったと考えています。

 引き続き、ユニバーサルサービスを確保し、国民の皆様に民営化の成果を実感していただけるよう、多様で良質なサービスの提供による企業価値や利用者の利便性向上を促進していきます。

 ゆうちょ銀行から申請された個人向け貸し付けなどの新規業務の認可については、平成24年9月の申請から既に4年以上が経過しています。
 認可の可否は郵政民営化法に則った審査に委ねられますが、放置することなく結論はしっかりと出していく必要があります。
 現時点におけるゆうちょ銀行の考え方をしっかりと伺った上で、金融庁と連携し、審査を加速させたいと考えています。  

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