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ピンチをチャンスに②

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 総務大臣として、かなり時間を使って対応しなくてはならない、と思っている領域が幾つかあります。

 1つは、ローカル・アベノミクスです。
 地方が安心して、社会保障も含めた行政サービスを提供できるよう、地方税財源を確保すること、そして、為替変動にも強い地産地消型の地域ビジネスを創出していくことについては、引き続きしっかりと進めてまいります。

 その上で、「チャレンジふるさとワーク」という新規の施策を展開していきます。
 これは、都市部に住んでいる学生が、一定期間地方に滞在して、働きながら地域住民の皆様と交流し、地域の暮らしを学んでいくこと、また、都市部の企業が、移住までは決断できないが、地方で働いてみたいという人材にチャンスを与えること、などを後押しするものです。

 ライフステージごとの生活スタイルに応じて、地域や自宅で柔軟に働ける機会を増やしていくことは、私の古くからの目標でした。
 特に、テレワークは、10年以上前から重要性を訴え、総務大臣就任以降も力を入れてまいりました。この3年でテレワークの認知度は2倍になりました。

 これから取り組む施策で、「ヒト」と「情報」の大きな流れをつくっていきます。

 2つ目は、NHKの業務、受信料、経営の在り方についての三位一体の改革です。
 7月に、検討会から第一次取りまとめ案をいただき、一定の方向性が見えてきました。

 「インターネットがあれば、放送はいらない」とおっしゃる方もおられますが、安価なコストで多数の利用者に情報を届けることができる放送の強みは、災害時はもちろん、日常でも将来に渡って有効です。
 また、公共放送には、民間放送では十分達成されにくい、国際放送、地域への情報提供、新しい技術の開発などの役割があり、それらはインターネット時代も変わりません。

 しかし、今のNHKの在り方は、近い将来、世帯数が減少に転じ、TVを持たない世帯が増え、グローバル規模の資本で番組を作成し、視聴者の好みを分析する技術を持つ企業が市場にあるとき、その役割を十分に果たせるのか。国民に信頼され、納得感のある公共放送を提供できるのか。
 私は強い課題意識をもっています。

 ちょうど今、リオで開催されているオリンピックで寝不足の方も多いと思います。
 4年後のオリンピック・パラリンピック東京大会の折に、日本の公共放送が国民の皆様に愛され、世界の皆様にも感動していただけるよう、NHK改革の後押しをしてまいります。

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