北朝鮮によるミサイル発射と総務省・消防庁の対応
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昨日2月6日(土)に、自治・消防を担当する大臣秘書官から、北朝鮮の「ノータム変更」について連絡が入りました。
当初、北朝鮮は2月8日(月)~2月25日(木)7:30~12:30(日本時間)を「人工衛星打ち上げ期間」として通告していましたが、これが、2月7日(日)~2月14日(日)に変更されたのです。
通告期間が1日前倒しされたことで、今朝には発射される可能性が高いと感じましたが、やはり本日2月7日(日)9:31頃に北朝鮮西岸からミサイルが発射されました。
ミサイルは、9:41には、沖縄県上空を太平洋に向けて通過。
落下物は4体で、1体は9:37頃に、2体は9:39頃に、1体は9:45頃に、それぞれ海上に落下。
ミサイル発射2分後の9:33には「総理指示」が発出され、総務省・消防庁でも、迅速に必要な対応を実施しました。
9:34に、Jアラートで「発射情報」を沖縄県に送信。
9:42に、Jアラートで「通過情報」を沖縄県に送信。
沖縄県以外の全都道府県に対しては、エムネット情報で、9:35に「発射情報」を、9:47に「通過情報」を、10:05に「落下物1の落下予測地域情報」を、ファックス送信しました。
沖縄県の全市町村において、Jアラートによる発射・通過情報が正常に受信され、Jアラートの自動起動により、発射情報も上空通過情報も防災行政無線から放送がなされました。
また、緊急速報メールについても、Jアラートにより、各携帯キャリアの携帯電話まで情報が到達したことを確認できました。
今般の事態に備えて、去る2月5日(金)に、沖縄県内の全市町村を対象にJアラートによる情報伝達訓練を実施したところでした。
訓練日だった一昨日には、1町で作動に支障が確認されましたので、同日中に設定改善を実施していました。
本日、全市町村でJアラート情報が正常に受信されたことで、改めて事前の訓練によるチェックの重要性を実感しました。
総務省・消防庁では、1月29日(金)と2月3日(水)に必要な通知を発出するなど、地方公共団体と消防機関に対して、危機管理体制の確認を促すとともに、ミサイルが発射された場合の情報伝達・報告要領を徹底してきました。
また、迅速な情報収集・報告や沖縄県との緊密な連携の為、現地に消防庁職員を派遣するなど、関係省庁・地方公共団体と連携して、万全の体制で「備え」を進めてきました。
消防庁では、現時点までに、落下物による人的・物的被害は確認していません。
また、総務省が所管する「通信」「放送」「郵政」関係についても、10:30時点には「被害無し」を確認しています。
2月3日(水)には、宇宙電波監視を行う総務省・三浦電波監視センターに対し、打ち上げ時間帯の有人監視及び24時間自動記録の実施を指示しました。
今朝9:36に、同センターにミサイル発射の事実を伝え、電波の入感状況の調査・確認の徹底を指示しました。
本日13:00時点では、人工衛星に係る電波の入感は確認されていません。
安倍内閣は、北朝鮮の行為に対して厳重に抗議し、国際社会と連携して毅然と対応していく方針です。
しかし、北朝鮮は今後もミサイル発射を続ける旨の発表をしており、総務省・消防庁でも、職員ともども、引き続き緊張感を持って危機管理に努めてまいります。