地域おこし協力隊の活躍で感じる地方の変化
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「地域の元気は日本の未来だ」
全国で活躍する地域おこし協力隊員や隊員OB、受入れ自治体関係者が集結する初の全国サミットが、3月8日に開催されました。
私も参加しましたが、今、地方で大きな変化が起こりつつあるのを感じました。
「地域おこし協力隊」は、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、任期終了後もできるだけその地に定住・定着していただくことで地域力の維持・強化を図っていくことを目的として、平成21年度から始まった施策です。
都市に住む人たちの中で、「都会を離れて地方で生活したい」「地域社会に貢献したい」「自分の手で作物を育ててみたい」といった様々な理由で「地方」に魅力を感じている人が多くいるのでは、と考えました。
制度発足当初は89人でのスタートでした。「地方に魅力を感じている」ことと「実際に行動する」ことには、当然ながら隔たりがあります。
ところが、近年、その数は大きく増加し、今年度は1,500人を超える見込みとなっています。
地方創生に強い思いを持って「行動する」ことが、力強い動きになってきました。
安倍総理からは、地域の活性化に大きな役割を果たしている「地域おこし協力隊」の隊員数を平成28年度までに3,000人に増やすように指示がありました。
地域おこし協力隊員の活動内容例ですが、
- 地元産品を活用した食品の開発や各種イベントの企画運営
- 「耕すシェフ」として野菜の栽培から料理のプロデュースを行い、起業・就業を目指した取組み
- 空き家を利活用した交流拠点を中心に、マルシェの開催などによる町に人が歩く仕組みづくり
- 教育コーディネーターとして、島の地域資源を掘り起こし、学校や地域関係者等 と協力しながら、地域の人やモノを活用した授業づくり
など、全国各地で様々な取組みが実践されています。
成功例を見ていると、共通しているのは、都会から来た「そともの」が新しい感性や刺激を地域に持ち込み、一方で、「うちもの」もそれに対してオープンなことです。
それが、農業、教育、医療、エネルギーなどで、従来の常識を打ち破り、地方の不利を逆手にとったようなイノベーションを創り出しています。
現状では、地域おこし協力隊員の4割が女性、8割が20代と30代の若者、6割以上が任期終了後も地域に定住して下さっています。
総務省としても、財政支援の充実やPRなど、地域おこし協力隊員が円滑に活動できるよう側面支援し、更に、その地で起業するための資金的な応援も予算計上し、若者が将来に夢や希望を持てる、魅力あふれる地方の創生にしっかりとつなげてまいりたいと考えています。