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予算委員会質疑報告④:テレワークと労働法制

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【2月10日 予算委員会質疑報告④:テレワークと労働法制】

 

○高市委員 
 

 さて、安倍内閣が発足いたしまして、概ねこれで13カ月と2週間が経過いたしました。

 昨年のこの予算委員会で、私は、「強い経済をつくっていただきたい」、安倍総理にそうお願いをいたしました。

 アベノミクスの効果によりまして、各種の経済指標というのは目に見えてよくなっております。


 しかしながら、関西の経営者の方々にお話を伺いましたら、「もうかってまっか」、こう聞きましたら、実際に業況感がよくなっている企業の経営者は、「ぼちぼちでんな」、こう言わはるんですけれども、「まだまだ地方はあきまへんわ」、これもまた決まり文句のようになってきております。


 とにかく、これから、日本列島の隅々まで活発な経済活動が行き渡る、そして雇用や需要が創出される、家計においても景気回復を実感していただける、そういう姿を御一緒につくっていきたいと思っております。


 特に、参議院の選挙公約でも、地域の経済、これを強くしなきゃいけないということで、多くの政策を書き込ませていただきました。その中で、ちょっと小さ目のものなんですけれども、進捗状況を伺わせていただきます。


 まず、「地域における雇用機会の創出」についてなのでございますが、私は、若者に加えまして、子育て中の女性ですとか、お家で家族を介護されている方々ですとか、定年退職をされたシニア世代の方々、それから障害をお持ちの方々など、幅広い方々が御自宅ですとか御自宅の近くで割と多様な働き方ができる、そういった姿というものを実現したいと考えております。


 その上では、「テレワーク」という働き方というのは、非常に意義深いと思っております。

 テレワークというのは、厚生労働省の広報物などには、「パソコンなどITを活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方」と書かれているものなのですが、これは普及しますと離島や山間部においても就業機会をふやすものになっております。

 私自身が、第一次安倍内閣で科学技術、ITを担当する閣僚といたしまして、『テレワーク人口倍増アクションプラン』の策定を担当いたしました。

 自民党の政調会にも「テレワーク推進特命委員会」を新設しまして、この参議院選挙公約にも、「テレワークの推進」、しっかりと書かせていただきました。
 

 しかしながら、今の労働法制は、テレワークというものを想定していなかった時代につくられた割と古い考え方に立っているものでございますので、運用の見直しというのが必要になってくるかと思います。

 そこで、田村大臣にお願い兼質問なのでございますけれども、まず、育児休業中の女性がテレワークで働くケースというものを考えますと、雇用保険法の運用を変えていただきたいと思います。


 これは、私自身も官邸で開かれました会議で数次にわたってお願いをしていることでございますけれども、現行の「雇用保険法」の「施行規則」では、「育児休業給付の対象となる育児休業」を、就業していると認める日数が「月10日以下であるものに限る」としております。


 しかし、子育て中の女性は、お子さんが寝ていらっしゃる間の1日3~4時間ぐらいだったら継続して仕事をできるという方が多いかと思いますし、事業者、使う方にしても、10日だけといったら、1日1時間ずつでも10日、1日8時間でも10日、月10日しか業務を頼めない方よりも、1日3時間ずつでも、月曜日から金曜日まで月20日お仕事をしてくださる人の方がお仕事を頼みやすい。


 こんなふうに感じるわけでございますので、ぜひとも、省令を改正していただきまして、「月10日」というのを、例えば1日4時間掛ける20日が上限というような形で、「月80時間」というような表現に変えていただけないでしょうか。


 

○田村国務大臣
 
 まずもって、先週、私、インフルエンザA型に罹患をいたしまして、委員の皆様方初め国会に大変御迷惑をおかけいたしましたことを深くおわび申し上げます。

 その上で、今御質問いただきましたテレワークという働き方でありますが、政調会長のもとで自民党も推進特命委員会をおつくりいただいていろいろな議論をしていただいているということ、私も理解をさせていただいております。

 
 この働き方は、子育てをしながら仕事をされる男性、女性、両立をしていくために、大変便利なといいますか、1つのツールだというふうに、在宅勤務をしながら、そのように思うわけでありますが、今委員がおっしゃられました10日の問題、10日以下というのが育児休業給付の就労要件になっております。


 しかし一方で、今おっしゃられたとおり、1時間働いても10日という話になりますと、使い勝手が悪いというお話も確かにあるわけでございまして、いろいろと特命委員会でも御議論いただいているということも踏まえながら、労使、関係者の方々としっかりと議論をしながら、これは早急に見直しに向けて、実現に向かって取り組んでまいりたい、このように考えておりますので、またいろいろと御示唆をいただければありがたいというふうに思っております。
 

 もちろん、これは大変重要なことでございますから、実現の方に向かって、しっかりと早急に御議論をさせていただきたいというふうに思っております。

 

○高市委員 

 かなり踏み込んだ答弁ではあると思いますけれども、実施の時期についてもお伺いしたいなと思うんですが、それはまだおっしゃれませんか。


 

○田村国務大臣 

 今、ほかにもいろいろと議論していることがございます。

 これから早急にこの議論を労政審でも進めてまいりたいというふうに思っておりますので、最短、本年の10月1日に向かって努力をしてまいりたいというふうに思っております。

 

○高市委員 

 
ありがとうございました。7年間思い続けてきた願いがかないました。よろしくお願いをいたします。
 
 このほかにも、労働基準法、労働者災害補償保険法、労働安全衛生法についても改善の余地が大いにありますので、これはまた改めてお伺いをいたします。

 

☆以下、予算委員会質疑報告⑤に続く。  

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