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予算委員会質疑報告⑤:領土と主権を守り抜ける国へ

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≪平成25年3月7日 衆議院予算委員会質疑報告⑤:領土と主権を守り抜ける国へ≫



【高市委員】


 先ほど、領土と資源、国家の主権と名誉、これを守り抜ける国をつくってほしいと総理にお願いをいたしました。
 ここで、教育や啓発活動も大変重要な要素になるかと思います。


 「領土教育」について伺います。


 第1次安倍内閣によります教育基本法の改正を受けまして、学習指導要領も改訂をされました。
 この中には、領土、国家主権について、「基本的な事項を踏まえて理解させるように留意すること」と明記をされております。
 しかしながら、現在使用されております一部の教科書を見ますと、こういう記述がございます。
「日本海に位置する竹島については、日本と韓国の間にその領有をめぐって主張に相違があり、未解決の問題となっています、また、東シナ海に位置する尖閣諸島については、中国もその領有を主張しています」と書かれてありまして、竹島や尖閣諸島が日本国の領土であるということの正統性には触れられておりません。


 かつて北朝鮮が延坪島を攻撃したときに、当時の李明博大統領が、1つになった国民が最強の安全保障である、こう述べられたことが非常に強く印象に残っております。
 また、韓国の小学校が独島特別授業、竹島に関する特別授業を行っている様子も何度も日本のテレビで紹介をされました。


 とりわけ、領土や資源、こういうものを守り抜くために政府が強い外交力を発揮する、その上で、領有権について正しい知識を持つ国民による世論の後押しというものが大変必要だと考えております。


 下村大臣、日本の領土教育というのは不十分だと私は感じますけれども、教科書の記述内容の検証ですとか、教材や教員研修の充実強化につき、御予定があれば教えてください。



【下村国務大臣】


 お答えいたします。
 我が国の将来を担う子供たちが自国の領土を正しく理解することは極めて重要であるというふうに思います。


 学習指導要領では、小学校から高等学校までの各学校段階におきまして、我が国の位置と領土や、北方領土など我が国の領域をめぐる問題などについて指導を行うことが明記されております。


 これに加えて、竹島については、平成20年7月の中学校学習指導要領の解説において、新たに記載するなどの充実を図ったところでございます。これを受け、教科書については、北方領土の記述に加えて、今年度から使用している全ての中学校地理の教科書において竹島の記述がなされるとともに、来年度以降使用される全ての高等学校地理の教科書において竹島や尖閣諸島の記述がなされるようになったところでございます。


 しかし、中学校における尖閣諸島の取り扱いについては、全ての教科書に記述がされているわけではございません。
 学習指導要領やその解説の不断の見直しをこれから行っていく中で検討していくことが必要であるというふうに認識しております。


 文部科学省としては、新学習指導要領に基づき、領土に関する教育が各学校で今まで以上にしっかりと進められるよう、関係省庁とも密接に連携協力をしつつ、積極的に取り組んでまいります。



【高市委員】


 ぜひ、よろしくお願いいたします。
 下村大臣は、かねてから、教科書の採択現場も改革されるということでお話をされています。
 日教組の影響を強く受ける採択現場の現状から、不適切な教科書が採択されるというお話でございますけれども、それ以前に、私は文部科学省の責任は大きいと思っております。


 つまり、検定段階で、教科書調査官がしっかりと、教育基本法の理念、学習指導要領に書かれたこと、これと見比べながら、不良品である教科書を排除する、これを元からやっていただく、ここのところが大事だと思いますので、ぜひとも、そちらの方もよろしくお願いをいたします。


 さて、自民党の『J―ファイル2012』には、政府主催で、2月11日の建国記念の日、2月22日を竹島の日、4月28日を主権回復記念日として祝う式典を開催しますと書いております。


 主権回復記念日につきましては、この後、野田毅委員からも御質問があるかと思いますので割愛をいたしますけれども、総理におかれましては、来年こそ、建国記念の日と竹島の日の式典について、政府主催で開催されるおつもりはおありでしょうか。



【安倍内閣総理大臣】


 建国記念の日については、建国をしのび、国を愛する心を養うという趣旨により設けられた国民の祝日でもあり、政府主催の式典の開催については、こうした趣旨等を踏まえて検討していきたいと思います。


 今回は、なかなか時間的な制約もあり、行うことができなかったわけでありますが、来年以降、主催に向けて検討していきたい、このように思っております。


 そして、竹島の日は、島根県が県の条例により、竹島の領有権の早期確立を目指した運動の推進等を目的として定めているというふうに思います。
 政府主催の竹島の日の式典開催については、今後適切に検討していきたいと思っております。



【高市委員】


 ことしに関しましては、政権発足後間もなかったことから、会場の手配、さまざまな検討というものが間に合わなかったことと承知をいたしております。


 J―ファイルに書かせていただきましたので、今後の課題として、ぜひ前向きに検討を進めていただきたいと思っております。


 自民党の政調会では、今、新人議員の研修活動というものを進めておりますけれども、春に北方領土の視察を企画いたしております。
 実は、これは山本一太北方対策大臣からのリクエストでございます。


 北方領土の返還に関しましては、返還交渉そのものは、総理でありましたり外務大臣でありましたりのレベルで検討されるものでございますけれども、北方担当大臣の大きな任務といたしまして、国民世論の啓発活動がございます。
 さて、この際、山本一太カラーを出した新たな啓発活動の企画、お持ちかどうか伺います。



【山本国務大臣】


 高市政調会長、沖縄北方対策担当大臣経験者として、いつもアドバイスをいただいて、ありがたいと思っております。


 国内啓発は、まず隗より始めよということで、今お話がございましたが、今回、衆議院選挙で当選した119人の自民党議員全員に根室まで足を運んでもらって、そこから、納沙布岬から直接北方領土を見ていただいて、資料館に行っていただいて、元島民の方々と意見交換をしていただく、そういう研修会の開催を政調会長にお願いをして、実現の一歩手前まで参りました。
 ぜひともこの実現に力をかしていただきたい。北方担当大臣、そして新しく設けられた領土担当大臣として、お願いを申し上げます。


 その上で、山本カラーの話なんですが、御存じのとおり、北方領土問題の重要性というのは国民各層に訴えていかなければいけない。


 しかし、高市政調会長御存じのとおり、特に若い方々に認知度が低い。20代の方々に至っては2割しかないということで、インターネット等を通じた発信を強化していきたいということで、今、インターネットテレビGyaOでCMを流し始めました。
 間もなく、いわゆるソーシャル・ネットワーク・システム、SNS、ツイッターやフェイスブックにもアカウントを設けて、双方向の発信というのを始めたいというふうに思っています。


 加えて、経済界、企業と協力してキャンペーンを展開するということを考えていまして、去年、サッポロビールの協力で、あるイベントにブースを出させていただいて、2万人の方が訪れました。


 ことし、今回の25年度予算でつけたんですけれども、2200社の上場企業に連絡をとって、北方領土問題のアンケートを実施して、それを踏まえて、協力していただく企業を探す、イベントを打っていただけるんであればそれをカバーする運営費も渡す、こういうこともやっていきたいと思います。


 去年就航した「えとぴりか」という4島交流船がありますので、事業期間以外もぐるぐる日本じゅうを回ってもらって、今のところ6つぐらいの港を考えているんですが、できれば東京も含めて7つぐらいのところで洋上研修をやる。青少年に対するいろいろなセミナーをやる、展示会をやる、こういうこともやってまいりたいと思いますし、イメージキャラクターでエリカちゃんというのもいるんですけれども、実はエリカちゃんが行くと随分集客の人数が変わるものですから、少しエリカちゃんもふやしていきたいと思っています。


 いずれにせよ、戦後もう67年もたって、高市政調会長御存じのとおり、返還要求運動の関係者も随分高齢化をして、元島民の方々もかなり高齢化をしていますので、いろいろ新しい手法も使いながら、粘り強くこのキャンペーンをやっていきたいと思いますので、引き続きいろいろとアドバイスをいただければと思います。



【高市委員】


 就任後2カ月余りでいろいろなことを検討していただいている、大変うれしく思います。
 ぜひとも、キャラが立っている山本大臣におかれましても、エリカちゃんと一緒にぐるぐる日本じゅうを回っていただき、より効果的な活動を推進していただきたいと思います。
 ぜひとも、文部科学大臣ともしっかり連携をお願いいたします。



☆この後の質疑・答弁は、次回にご紹介します。

 

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