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子供を守る力④

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 私は、小学校を転校した直後に、「いじめ」らしきものに遭った時期がありました。 
 

 奈良県内での転校でしたが、奈良県北部と南部では少し方言が違っていて、私の発音や言葉遣いが違うことを常に大声でからかう男の子が居ました。
 悪ガキのリーダー格だった彼を無視していると、そのうちボールをぶつけられたり、男の子数人に囲まれて囃し立てられたり…。
 
 今から思えばいじめとも呼べないような些細なことでしたのに、新しい環境に馴染むだけでも精一杯だった私にとってはストレスになっていたのでしょう。
 私は、学校に行くのが嫌でたまらなくなりました。
 

 我が家は共働きでした。
 両親ともに帰宅は遅かったのですが、殆ど毎晩、家族全員が揃うのを待ってから食卓を囲むのが習慣でした。話題は、その日に職場や学校であった出来事です。
 

 しかし、私は新しい学校に通うのが苦痛になっているということについて、自ら親に打ち明けるのは嫌でした。
 学校のことを問われても、「楽しいよ」「お友達もできたよ」としか答えなかったことを記億しています。
 

 ところが、私の僅かな表情の変化や食の進み具合から、母は鋭く異変を察知しました。「早苗ちゃん、学校で何か嫌なことがあったのでしょう」。
 「何も無いよ」と否定しても、事実を告白するまで問い詰められました。
 
 事情を理解した母は、翌日、半日休暇を取って学校に乗り込んで来ました。校門の所でいじめっ子を諭してくれ、すぐに問題は解決しました。
 

 私が親に言いつけたことを根に持って更にいじめるような子ではなかったので、本当は素直な良い子だったのでしょう。
 今では、彼は良い友人です。たまに私の顔を見ると、「お前の母ちゃん、怖かったなあ」と笑います。
 
 母がいきなり他の児童に説教したことの妥当性についてはご批判もあるかもしれませんが、仕事や家事に追われていた中でも食卓で子供の変化に気付いてくれたこと、早期の解決に向けて行動してくれたことには、大いに感謝しています。
 

 家族揃って夕食をとる頻度が週2~3日というご家庭が増え、テレビを見ながら食事をする子供が殆どだという現状ですが、夜や休日の食卓を親子がともにすることは、貴重な気付きの機会でもあると思います。
 「食育」についても、しっかりと推進してまいります。
 

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