コラム

  1. TOP
  2. コラム
  3. 5期目だ!野党だ!!永田町通信 平成21年10月~平成24年12月
  4. 子供を守る力③

子供を守る力③

更新日:

 子供の自殺が報道される度に、「生き続けていけば、長い人生の道のりで多くの生き甲斐や喜びも経験できただろうに」と思いますと、自らの手で未来を断ち切ってしまわれたことに、やり切れない悲しみを覚えます。
 

 私自身も、10代の頃、「自分など居なくなってしまった方が、両親は幸せなのではないか」と思っていた時期がありました。
 学校も面白くなく、家に帰ると親の厳し過ぎる躾に「自分は愛されていないからだ」と思い込み、激しく反発していました。
 

 ある夜、両親に悪態をつき、頬をぶたれて泣きながら眠った私の枕元に、母が「育児日記」を置きました。
 

 「昭和36年3月7日、女の子誕生。内閣総理大臣は池田勇人」という書き出しで始まる母の日記には、日々成長していく私の仕草に一喜一憂する母の様子、病弱だった私をおぶって夜中に近所の病院を走り廻る両親の姿、若かった父の少ない給料の大半が病院代に費やされていたこと、当時の生活用品物価や世の中の出来事などが詳細に記されていました。
 

 両親がどんなに苦労して私を育ててくれたのかを知った瞬間に、「私が自分の体を大事にして幸せになることが、両親の願いなのだ。だからこそ、口うるさく叱ってくれるのだ」と理解できました。
 

 馬鹿で未熟な自分の姿は思い出すのも恥ずかしいことですが、「例え世界中で1人か2人だけでも、自分のことを何よりも大切に思ってくれている人が居る」ということに気付いただけで、その後の生き方が少し前向きになったように感じます。
 

 子育て世代の方々には、是非ともお子さんに親の深い愛情を存分に伝えてあげて欲しいと願います。
 

 数年前にもこの欄でご紹介したかと思いますが、私は、『日本時事評論』という新聞に掲載されていた「子育て四訓」に感銘を受け、バッグに入れて持ち歩いています。
 

 「乳児は、しっかり肌を離すな」
 「幼児は、肌を離せ、手を離すな」
 「少年は、手を離せ、目を離すな」
 「青年は、目を離せ、心を離すな」

前のページへ戻る

  • 自民党
  • 自民党奈良県連
  • リンク集