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退陣する首相と閣僚による防災訓練?

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 昨日は国会会期末ということで、各省の幹部が挨拶に来て下さいました。


 野田新内閣の発足日の見込みについては、「明日は防災訓練ですから組閣はできませんので、早くても明後日(9月2日)です。もしかしたら来週になるかも…」などと話しておられました。


 今日9月1日は「防災の日」です。


 毎年、首相や閣僚たちが防災服を着込んで政府防災訓練を行う様子が報道されますよね。
 私自身も政府の役職にあった時に何度か政府防災訓練を経験していますが、発災直後に官邸や地方公共団体と連携しながら情報を収集し、省内や関係機関に指示を出す手順を経験するものです。


 ところが、今年は、野田佳彦新首相による組閣が異常に遅れていることから、職務執行内閣として残っている菅内閣の面々が防災訓練を行うのだそうです。


 何と無意味なことでしょう!


 菅内閣の閣僚たちは、昨年の9月1日にも防災訓練を経験していますので、既に初動のノウハウは頭に入っているはずです。


 しかし、これから組閣される野田内閣の閣僚たちが初めて防災訓練に臨めるのは、来年の9月1日になってしまいます。
 その頃には、民主党代表任期終了を受けた代表選挙の時期が巡ってきますから、閣僚交代直前ということになるのでしょう。


 防災週間は8月30日から9月5日までですから、政府防災訓練については、無理やり今日やらなくても、組閣直後に新首相と新閣僚を対象に実施するなど臨機応変な対応はできないものでしょうか。


 それにしても、8月30日には国会での首班指名が終わっているのに、あまりにも組閣が遅過ぎると感じます。


 野田新首相も私も松下政経塾の草創期に在塾し、松下幸之助塾主からは「熟慮熟考」「衆知を集めること」の大切さを学びました。
 野田新首相は、熟考し、多くの民主党実力者の意見を聞きながら、慎重にベストな人事を考えておられるのでしょう。


 しかし、過去に首相経験者から「人事なんてものは、一気にやってしまわなければ駄目だ。どんなに各方面に配慮して決めたつもりでも、役職に就ける人は僅かなのだから不満を持つ人の方が多いのだ」という話を伺ったことがありました。
 時間が経つほどに民主党内での猟官運動や各グループからの圧力が活発化し、野田新首相が思い通りの人事をすることができなくなってしまうのではないかと案じています。
 

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