集中豪雨対策を「無駄遣い」と切り捨てないで欲しい
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時が経つのは早いもので、今日から8月ですね。
このところ多くの仕事を抱え込んでしまい、不器用な私はコラムを書く精神的余裕を持てず、しばらくのご無沙汰になってしまいました。
先週末には、福島県と新潟県の集中豪雨で大きな被害が発生しました。
お亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、家屋や水田などに甚大な被害を受けられた被災者の皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
蒸し暑い中での復旧作業は大変なことだと存じます。
平成16年にも、北陸地方を中心に集中豪雨による河川の決壊が発生。大きな被害が発生したことを、思い出しています。
民主党政権の事業仕分けでは、「100年に1度」といった想定の大規模自然災害への備えについては「無駄遣い」と切り捨てられていましたが、天災が100年に1度の周期で起こるわけではなく、毎年もしくは数年おきに発生する可能性も十分にあります。
特にダムや堤防などの整備や改修については、政権交代以降、「コンクリートから人へ」のスローガンの下で軽視されていますが、まともな対応をしない年数が長くなることによって取り返しのつかない事態となってしまうことを、心配しています。
ここ数年間の雨の降り方は異常です。
治水ダムが必要な箇所にはしっかりと整備すること、河川や下水道の改修を急ぐこと、道路の舗装は豪雨に強いものにすること、学校や地域社会での防災教育と避難訓練を充実させること等、国民の生命と財産を守るために急いで取り組むべきことは多いはずです。
また、土砂崩れ、洪水などについては、イノベーション政策の推進も重要なポイントです。
自民党政権時代に取り組んでいた「高度な予知技術の推進」と「災害情報ネットワークの高度化」(危険地帯へのセンサー埋設・衛星による監視・迅速な災害情報送信と避難指示等)を完成させることにより、被害は劇的に減少するはずです。
8月は、平成23年度第3次補正予算や平成24年度予算の編成に向けて、重要な作業が行われる時期でもあります。
一昨年の総選挙で民主党候補者が訴えていた個人に対する「給付型」のバラマキ政策は、選挙時の票集めには有効なのでしょうが、今は我慢をして冷静な党内議論をしていただきたいと思います。
民主党政権に対しては、国として為すべきことの優先順位を熟慮した予算編成をしていただくことを切望します。