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北朝鮮拉致被害者の帰国を目指して

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 6月29日の日曜日には、自民党青年局に所属する若い党員の皆さんが、全国で一斉に街頭行動を行いました。

 奈良2区でも、近鉄生駒駅で「すべての拉致被害者の帰国をめざして」というビラを配りながら、街頭演説を行いました。
 雨が降ったり止んだりの天候で、とても蒸し暑い一日でしたから、青年局のメンバーも私も汗だくでした。

 駅前では、傘と荷物で両手がふさがっている方が多かったにも関わらず、実に多くの方がビラを受け取って下さいました。この北朝鮮拉致問題についての街頭行動は毎年行っているのですが、例年に較べるとはるかに多くのビラが無くなりました。
 この度、同盟国である米国が「テロ支援国家指定解除」へと舵を切ったことを、日本人として悔しく腹立たしく思っておられる方が多いからだと思います。

 テロ支援国家指定解除をするかどうかは米国の主権ですから、日本が内政干渉をすることはできませんが、日本人にとって切実な拉致問題はもとより、核の脅威も依然存在したままです。
 米国議会では、ブッシュ大統領と同じ共和党の議員たちもテロ支援国家指定解除への反対を表明しておられましたのに、残念でなりません。

 先の日朝実務者協議で、北朝鮮が「拉致問題は解決済み」という立場を変更して、「解決に向けての再調査を行う」ことを約束したことを受けて、政府が経済制裁の一部を解除(航空チャーター便の規制解除・人的往来の規制解除)した時には、自民党内で懸念の声が上がりました。
 山本一太議員が中心になって設立した「北朝鮮外交を慎重に進める会」(私は顧問です)として、政府に対して、「再調査に具体的進展が見られない場合には、制裁を元に戻すこと」「拉致・核・ミサイル問題で目に見える進展が無い状況で、北朝鮮との国交正常化を急がないこと」等の緊急要望を行いました。

 米国のブッシュ政権の姿勢には失望しましたが、日本政府は、日本の主権の範囲でできる限りのことをやるしかありません。

 まずは、「北朝鮮からの輸入禁止措置」や「北朝鮮船舶の入港禁止措置」など残りの制裁措置については、断固として続行すること。

 そして、民間の人道支援物資に限り北朝鮮船舶への積み込みが認められることになってしまいましたが、「日本政府としての支援」は決して行わないこと。

 また、「テロ支援国家指定解除」をしたからといって、米国をはじめとする諸外国がすぐさま北朝鮮への援助を開始することのないよう、核やミサイルに関する十分な検証と拉致問題解決への協力を訴え続けること。

 江田憲司議員が的確な指摘をしておられましたが、世界銀行やアジア開発銀行から北朝鮮の融資について、その可否を決定する理事会の場で影響力を持つ日本の立場を十分に活用することも大切だと思います。

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