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自国の国旗を保護する為の諸外国の法制度

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 「他国では、自国の国旗を保護する為に、どんな法規定があるのか?」という御質問も多くいただきました。
 

 私が「刑法改正案」(日本国旗損壊罪の新設)を書き始めた時に国会図書館の調査及び立法考査局に調べていただいた内容を書いてみます。



【フランス】
 公衆の面前において共和国の国旗(三色旗)に対して行う侮辱行為には、7500ユーロの罰金刑が、集会において同じ行為を行った場合には、加重刑として6か月の拘禁刑が科される。
 また、公共の場で国旗に侮辱行為を行う者、国旗への侮辱行為を流布・放送する者には、1500ユーロの罰金刑が科される。
 

【ドイツ】
 公然と掲揚されたドイツ連邦共和国若しくはその州の一の旗、又は、官庁により公然と設置されたドイツ連邦共和国若しくはその州の一の国権の表章を撤去し、破壊し、損壊し、使用不能にし、若しくは識別できなくし、又は、これらのものに冒涜的な乱暴行為を行った者は、3年以下の自由刑又は罰金に処する。
 

【イタリア】
 国旗・国章を侮辱する者には、1000ユーロから5000ユーロの罰金を科す。公的な場所での再犯の場合には、最大10000ユーロとする。
 公の場所において意図的に汚損・破壊等を行った場合には、禁錮2年以下の刑を科す。
 

【米国】
 合衆国国旗を故意に切断、汚損、物理的に毀損、焼却、床もしくは地面に置き踏みつける者は、罰金刑若しくは1年を超えない期間の収監刑又は併科とする。
 

(注)国旗損壊を処罰する法律の成立に対する抗議集会で星条旗を焼却した事案
 と、政府の政策に反対して連邦議会の階段上で星条旗を焼却した事案に適用さ
 れたが、両事件は連邦最高裁において併合審理され、適用違憲とされ無罪とな
 った。
 

【中国】
 公開の場所において中華人民共和国の国旗又は国章を焼却、毀損、着色、汚染又は踏み付け等の方式により故意に侮辱した者は、3年以下の有期懲役、拘役、管制又は政治的権利の剥奪に処する。
 

【韓国】
 大韓民国を侮辱する目的で国旗又は国章を損傷、除去又は汚辱した者は、5年以下の懲役又は禁錮、10年以下の資格停止又は700万ウォン以下の罰金に処する。
 

 ちなみに、これらの国に於ける「外国の国旗を損壊する行為に対する処罰」も、国会図書館で調べていただきました。
 

 ドイツは、「自国の国旗」を損壊する行為については「3年以下の自由刑又は罰金」ですが、「外国の国旗」を損壊する行為については「2年以下の自由刑又は罰金」です。
 

 イタリアは、「自国の国旗」を損壊する行為については「禁錮2年以下の刑又は1000ユーロから5000ユーロの罰金」ですが、「外国の国旗」を損壊する行為については「100ユーロ以上1000ユーロ以下の罰金」です。
 

 韓国は、「自国の国旗」を損壊する行為については「5年以下の懲役又は禁錮、10年以下の資格停止又は700万ウォン以下の罰金」ですが、「外国の国旗」を損壊する行為については「2年以下の懲役若しくは禁錮又は300万ウォン以下の罰金」です。
 

 中国は、「自国の国旗」を損壊する行為については「3年以下の有期懲役、拘役、管制又は政治的権利の剥奪」という厳罰を設けていますが、「外国の国旗」を損壊する行為については「刑法典に罰則は無い」…ということでした。


 これらの国については、自国の国旗の方を大切にしている姿勢が窺えました。

 

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