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天皇皇后両陛下への敬意を表せなかった式典への疑問

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 この件では、あまりの憤りに冷静に言葉を選ぶことができそうになかったので、気持ちが落ち着くまで時間を置きました。
 去る10月8日に奈良市で開催された「平城遷都1300年祭記念祝典」での出来事です。
 

 朝から晴天に恵まれ、天皇皇后両陛下をお迎えしての盛大な記念祝典。私は、ワクワクしながら出かけました。
 平城遷都1300年事業を実施する為に、長年に渡って予算措置などにご尽力いただいた全国各地の国会議員も駆けつけて下さっておりました。
 

 天皇皇后両陛下がステージ上にお出ましになる前に、司会者から「会場の皆様は、お座りのままでお願いします」というアナウンスがあり、「えっ?」と驚きました。
 

 国会開会式では、天皇陛下が議場にお出ましになる前に起立し、お言葉を賜る間も含めて陛下が議場を出られるまでは、全員が起立したままでいるのが普通でしたから、「何故、起立して両陛下をお迎えできないのだろう」と怪訝に思いました。
 司会者の言葉に、周囲の国会議員たちも、腰を浮かせかけながら戸惑っている様子でした。
 

 「着席のまま両陛下をお迎えしなければならない理由」として、その時点で私が想像したことは、次の2点でした。
 

 1つは、警備上の事情から「出席者を起立させないように」と警察から主催者に申し入れがあったのかも…ということでした。
 もう1つは、既に引退された元奈良市長の大川先生が障害者福祉に熱心な方でしたので、会場のどこかに車椅子で来ておられる方々が多く居られて、両陛下から「着席のままで」というご配慮のお言葉があったのかも…ということでした。
 

 立ち上がってしまいたい衝動を抑えながら、心の中で非礼をお詫び申し上げつつ、着席のままで両陛下をお迎えしたのですが、その直後に驚くべきことが!
 

 天皇皇后両陛下がステージ上の御席に着かれた途端、司会者が言ったのです。
「国歌を斉唱いたしますので、皆様、ご起立下さい」
 

 会場内の方々が、一斉に起立しました。
 ここで、私が想像した前記2つの着席理由が的外れなものであったことが判明。
 
 遠路はるばる奈良県までお出まし下さった天皇皇后両陛下を、ごく当然の作法でお迎えできなかったことが情けなく、世界各国の特命全権大使が来賓としてご臨席の中で、日本人が両陛下に敬意を表さないという印象を与えてしまった様にも思えて、悔し涙が出そうでした。
 

 そして、私の怒りに更に火をつけたのが、最前列から2列を占めて座っておられた宮内庁記者会の方々の態度。
 国歌斉唱の時に、頑なに口を結んで歌おうともしない記者が数名。天皇皇后両陛下の御前で、足を組んでだらしない姿勢で座っていた最前列の記者が数名。
 

 その後のことはよく思い出せないほど憤慨していた私は、同世代で親しい自民党県議会議員に「何故こんなことになったのか、県議会で質問して下さいねっ」と言い残して上京しました。
 
 追い討ちをかけるように、空港でも悲しいことが…。
 航空会社の方とお喋りしていて、「今日は、平城遷都1300年祭の記念祝典だったんですよ」と申し上げたところ、「ああ、今日がフィナーレだったんですね」と言われてしまい、しょんぼり。
 

 年末まで平城遷都1300年祭は続行しています。
 奈良県内各地で様々な催しもございますので、拙文をお読みいただきました皆様におかれましては、是非ともこの機会に奈良県に遊びにいらして下さいね。
 

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