普天間移設問題を勉強中の鳩山総理と関係閣僚の外遊先
更新日:
平成8年に橋本総理とモンデール駐日大使が普天間飛行場返還・移設を合意して以来、地元関係者や自民党政権は血の滲むような努力を続け、「移設先」と「移設時期」についての結論を導き出してきました。
平成18年に「辺野古移設案」で決着し、その後、「環境影響評価手続」に入り、今秋頃には「埋立・飛行場施設工事着工」、平成26年に完成予定となっていたものを、全てぶち壊した鳩山政権。
就任後の鳩山総理が国会で「これまでの政権で、13年間何も動かなかったじゃないですか」という答弁をされた時から、「過去の経緯や現状を何も勉強されていないのではないか?」という不安を覚えましたが、やはりその通りでした。
今週になって初めて普天間飛行場や辺野古を視察した鳩山総理の姿勢も酷いものですが、関係閣僚のゴールデン・ウィーク中の外遊先を見るにつけ、内閣としての真剣度はゼロに近いと感じます。
外交一元化の現状では米国政府との交渉の責任者であるはずの岡田外務大臣は、南アフリカとタンザニア。
総理がようやく学んだらしい「抑止力」について官邸や米国側と話を詰めるべき北澤防衛大臣はインド。
鳩山総理が徳之島の3町長と交渉される以前に、安全保障上の課題を日米間で精査した上で徳之島案をベストだと確信しておられるのでしょうか?
そして、沖縄県民の声を聞くべき前原沖縄担当大臣は、ベトナムで高速鉄道のトップセールス。
普天間問題の調整役である平野官房長官が官邸の留守番役で動けなかったことは理解できますが、鳩山政権が真剣に5月末日までに普天間飛行場移設を決着させようとするならば、関係閣僚が手分けをして全力を挙げて行動するべきゴールデン・ウィークではなかったでしょうか?