成人式をお迎えになった皆様へ
更新日:
昨日と本日、奈良県内でも各地で成人式が挙行され、数箇所の会場にお招きをいただきました。
この度、成人式をお迎えになりました皆様、ご家族の皆様、おめでとうございました!
新成人の皆様がお生まれになったのは、1989年(平成元年)4月2日~1990年(平成2年)4月1日の期間です。
私自身は、新成人のご両親と同世代ですから、1989年には既に28歳でした。当時のことは、よく覚えています。
世界にとっても日本にとっても、「歴史的大転換」が起きた時期でした。
1989年11月10日には、ベルリンの壁が崩壊。
12月3日には、ジョージ・H・W・ブッシュ米国大統領とミハイル・ゴルバチョフソ連共産党書記長がマルタ島で会談し、「東西冷戦の終結」を宣言しました。
それまで、米国とソ連という2大超大国を頂点に、西側陣営と東側陣営に分かれて対立を続けてきた世界の構図が大変革を遂げたのです。
翌1990年1月、モスクワに、ロシア初のマクドナルドが開業したことは、象徴的な出来事でもありました。
日本では、1989年1月の天皇陛下崩御によって昭和が終わり、平成の御世に移ったばかりでした。
寂しさの中にも、8月には、現・秋篠宮文仁親王殿下が紀子様とのご婚約を発表されるという嬉しいニュースに、日本中が沸きました。
1945年(昭和20年)の敗戦以降、焦土と化した国家を建て直す為に、昭和の時代を生きた先輩達は歯を食いしばって勤勉に働き続け、1980年代の日本経済は、世界の頂点を目指す規模と勢いを誇っていました。
1989年9月には、ソニーが米国のコロンビア映画を買収。10月には、三菱地所が米国のロックフェラーグループを買収。
日本はバブル景気の真っ最中で、会社勤めの若い女性たちが投資用マンションを購入し、ブランドもののスーツに身を包んで超高級レストランで食事をするといった時代でした。
1989年12月29日、東証の大納会で日経平均株価は史上最高値の3万8915円87銭を記録。ここが絶頂期でした。
1990年の大発会から株価は下落へ転じ、バブル景気は崩壊していきました。
その後の日本は長期の資産デフレに苦しみ、90年代は厳しい時代でした。「バブル期に、額に汗して働くことを軽んじ、本業を疎かにし、投資に走った企業が消えていった」と指摘された頃でもありました。
最近の世界史では、1989年を、「近代」と「現代」の境の年として捉えることがあるようです。
1989年から1990年という「現代」の始まりに生を受けられた新成人の皆様が、日本と世界の「次代」を創っていかれるのです。
1989年4月27日に逝去された松下幸之助氏の言葉を、贈ります。
「成功の要諦は、成功するまで続けるところにある」
たった1度の人生、年をとるのはアッと言う間です。志を立て、簡単に諦めることなく努力を続け、1日1日を大切にお過ごし下さいね!