今年度の補正予算案も意味不明
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昨日書きました通り、平成22年度予算案も呆れた内容でしたが、今月召集される通常国会では、先に閣議決定された平成21年度補正予算案も審議の対象になります。
そもそも、鳩山内閣が、昨夏の総選挙前に麻生内閣が編成して既に国会も通っていた補正予算を凍結したのは、その財源を「子ども手当」など来年度予算編成に使いたいから…ということでした。
ところが、その後の景況が厳しかったことから、「経済対策」の補正予算編成に切り替えざるを得なくなったのです。
補正予算案の内容を見ると、「エコポイント」「セーフティーネット貸付」「緊急保証制度」など、麻生内閣が打ち出した政策の後追いに過ぎません。
鳩山内閣発足後に執行停止していた公共事業4800億円分も、結局は実施することになっています。
こんな内容ならば、既に国会も通っていた麻生内閣の補正予算を凍結せずに実行していたら、スピード感のある景気対策ができたはずです。
類似内容の補正予算であっても、国会手続はやり直しになりますので、「11月から3月まで、経済対策空白期間が生じただけ」という結果になってしまいました。
今からでも、凍結した前政権の補正予算を即座に執行した方が、効果があると思います。
補正予算案を巡っても、国民新党との意見の相違から、閣議決定までは紆余曲折がありました。
「何のための補正予算か」という鳩山総理の指針が不明確だったこと、「誰が司令塔か」ということも不明だったことが、混乱の原因でしょう。
普天間飛行場についても、子ども手当についても、鳩山内閣のバラバラ感は、上記に起因しているものと感じます。