平成22年度予算案にガッカリ
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年末には、あまりにも酷い内容の平成22年度予算案が閣議決定され、呆然としたところです。
税収見込みが37兆3960億円なのに、歳出は92兆2992億円。44兆3030億円もの国債を発行するというのですから…。
年収370万円のご家庭で、440万円のローンを組むようなものですから、家計の破綻は目に見えています。
おまけに、財源不足を補う為に、「埋蔵金」と呼ばれている財政投融資特会の積立金残高全額と外国為替資金特会の剰余金の一部を先食いして取り崩してしまいましたが、これも、今回1度限りしか使えない手です。
予算案の内容は、今夏の参院選で民主党が票を集める為に利用したい業界団体への集中配分。子ども手当も参院選直前の6月に支給されるそうです。
一部の国民だけが得をして、将来の世代も含めて多くの国民が重過ぎる税負担に苦しむような内容のオンパレード。
昨夏の総選挙で、「無駄を省けば、すぐに財源が出ます」と主張して、子ども手当や農家への戸別所得補償を約束した民主党。
ガソリン値下げ隊まで作って、暫定税率廃止を約束した民主党。
政治と業界団体の癒着を廃してクリーンな政治を行うと訴えていた民主党。
結局、期待したような無駄は見付けられず、大きな借金をした上に、埋蔵金なる財産を使い切っての予算編成。
選挙で民主党に協力しそうな業界と地方自治体だけが予算を獲得できるという陰険な仕組みの陳情システムが確立。
ガソリン価格も下がらないこととなりました。
少なくとも、自民党政権の間は、国民に大喜びしていただけるようなバラマキはできませんでしたが、常に「財政の在るべき姿」を国民に示しながら堅実な予算編成を行ってきました。
「政権奪還」を目指して闘う意欲満々ではありますが、「他人の税負担が増えても、孫や子供の世代の借金が増えても、自分が貰えるものは貰おう」という依存心の強い国民性と、健全化不可能な財政が残ってしまったら、将来、もしも政権が戻ってきたとしても、お先は真っ暗です。
今月召集される通常国会では、財政、経済、予算に関する自民党の考え方を示し、論戦を通じて鳩山内閣の誤った歩みに歯止めをかける努力をしたいと思います。