「20世紀の予言」と21世紀の夢
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皆様におかれましては、ご健勝にて2007年の新春をお迎えになりましたでしょうか。本年もよろしくお付き合い下さいね。
例年のお正月は、元旦に皇居に上った後は、福井県の主人の実家に移動して2日に訪ねてこられるお客様の接遇をして、3日は奈良県に移動して実家でおせちを食べた後に選挙区事務所で年賀状の整理等・・といった日程でした。
しかし、今年は、正月早々動き回って警護官(SP)にご迷惑をかけるのも申し訳なく思いましたので、議員宿舎にこもって役所で処理し切れなかった書類を読み込むという淋しいお正月でした。
あっと言う間に3が日も終わり、明日4日は、内閣府の御用始めです。
今年は、イノベーション担当大臣として、6月には「イノベーション‘25」の最終報告書を作り上げるという大仕事が待っています。
「イノベーション」という言葉は、狭義では「技術革新」と訳されることが多いのですが、安倍内閣が取り組むイノベーションは、広く社会のシステムや制度も含めた「刷新」を行い、科学技術の恩恵を国民生活に還元する仕組みを構築するものです。
「イノベーション‘25」は、2025年までの20年間で日本が目指すイノベーションの姿を示し、その実現に向けた施策の分野別ロードマップとなるものです。
6月に完成するロードマップは、骨太の方針に反映され、平成20年度以降の予算や税制、法制度改革に活かされていく予定です。
1901年(明治34年)のお正月に報知新聞が掲載した「20世紀の予言」に、改めて目を通してみました。以下、現代語調に直しつつ、一部ご紹介します。
※7日間世界一周;
19世紀の末年において80日間を要する世界一周は、20世紀末には7日間で足りる。
→航空機が発達し、可能になりました。
※暑寒知らず;
新器械が発明され、暑寒を調和する為に適宜の空気を送り出すことができる。
→エアコンができ、可能になりました。
※人声十里に達す;
伝声器が改良されて10里の遠さを隔てた男女が互いに話すことができる。
→国内電話も国際電話も可能になりました。
※電気の輸送;
水力電気を起こして全国内に輸送することができる。
→水力発電と電線で可能になりました。
一方で、科学技術や社会システムの予測が難しいことを示す記録もあります。『イノベーション・マネジメント入門』という本に、興味深い事例が掲載されています。
※1895年に、物理学者のロード・ケルビン氏が、「空気より重い空飛ぶ機械は不可能である」としました。しかし、8年後の1903年には、ライト兄弟が有人動力飛行に成功しました。
※1943年に、IBM 会長のトーマス・ワトソン氏が、「コンピューターの市場は、世界的に見て、多分5台くらいだろう」と発言したそうです。しかし、20年後の1964年には、IBMは世界最初のメインフレーム・コンピューターを発売し、3万3千台を出荷しています。
※1981年に、マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長が、「どんな人でも640キロバイトがあれば十分なはずだ」と発言されたそうです。しかし、現在では、2000倍以上の1ギガバイト以上のメモリが市販パソコンに搭載されています。
「イノベーション‘25」策定作業にあたっては、イノベーション‘25戦略会議の有識者
メンバーで議論していただくのみならず、日本学術会議所属の約2200名の学者の先生方や国民の皆様にもご協力を呼びかけました(内閣府HPによる国民の皆様からのご意見募集は、12月末に締め切らせていただきました)。
技術革新や社会制度革新について、多くのアイデアが集まりました。「全てが実現したならば、どれほど快適で安全で便利な社会ができることだろう」と、ワクワクするようなご提案をいただいています。
今後、総合科学技術会議の有識者議員のお力も借りながら十分に精査して、日本の活力と安心に満ちた未来を創造できる戦略を創っていきたいと思っています。
例年のお正月は、元旦に皇居に上った後は、福井県の主人の実家に移動して2日に訪ねてこられるお客様の接遇をして、3日は奈良県に移動して実家でおせちを食べた後に選挙区事務所で年賀状の整理等・・といった日程でした。
しかし、今年は、正月早々動き回って警護官(SP)にご迷惑をかけるのも申し訳なく思いましたので、議員宿舎にこもって役所で処理し切れなかった書類を読み込むという淋しいお正月でした。
あっと言う間に3が日も終わり、明日4日は、内閣府の御用始めです。
今年は、イノベーション担当大臣として、6月には「イノベーション‘25」の最終報告書を作り上げるという大仕事が待っています。
「イノベーション」という言葉は、狭義では「技術革新」と訳されることが多いのですが、安倍内閣が取り組むイノベーションは、広く社会のシステムや制度も含めた「刷新」を行い、科学技術の恩恵を国民生活に還元する仕組みを構築するものです。
「イノベーション‘25」は、2025年までの20年間で日本が目指すイノベーションの姿を示し、その実現に向けた施策の分野別ロードマップとなるものです。
6月に完成するロードマップは、骨太の方針に反映され、平成20年度以降の予算や税制、法制度改革に活かされていく予定です。
1901年(明治34年)のお正月に報知新聞が掲載した「20世紀の予言」に、改めて目を通してみました。以下、現代語調に直しつつ、一部ご紹介します。
※7日間世界一周;
19世紀の末年において80日間を要する世界一周は、20世紀末には7日間で足りる。
→航空機が発達し、可能になりました。
※暑寒知らず;
新器械が発明され、暑寒を調和する為に適宜の空気を送り出すことができる。
→エアコンができ、可能になりました。
※人声十里に達す;
伝声器が改良されて10里の遠さを隔てた男女が互いに話すことができる。
→国内電話も国際電話も可能になりました。
※電気の輸送;
水力電気を起こして全国内に輸送することができる。
→水力発電と電線で可能になりました。
一方で、科学技術や社会システムの予測が難しいことを示す記録もあります。『イノベーション・マネジメント入門』という本に、興味深い事例が掲載されています。
※1895年に、物理学者のロード・ケルビン氏が、「空気より重い空飛ぶ機械は不可能である」としました。しかし、8年後の1903年には、ライト兄弟が有人動力飛行に成功しました。
※1943年に、IBM 会長のトーマス・ワトソン氏が、「コンピューターの市場は、世界的に見て、多分5台くらいだろう」と発言したそうです。しかし、20年後の1964年には、IBMは世界最初のメインフレーム・コンピューターを発売し、3万3千台を出荷しています。
※1981年に、マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長が、「どんな人でも640キロバイトがあれば十分なはずだ」と発言されたそうです。しかし、現在では、2000倍以上の1ギガバイト以上のメモリが市販パソコンに搭載されています。
「イノベーション‘25」策定作業にあたっては、イノベーション‘25戦略会議の有識者
メンバーで議論していただくのみならず、日本学術会議所属の約2200名の学者の先生方や国民の皆様にもご協力を呼びかけました(内閣府HPによる国民の皆様からのご意見募集は、12月末に締め切らせていただきました)。
技術革新や社会制度革新について、多くのアイデアが集まりました。「全てが実現したならば、どれほど快適で安全で便利な社会ができることだろう」と、ワクワクするようなご提案をいただいています。
今後、総合科学技術会議の有識者議員のお力も借りながら十分に精査して、日本の活力と安心に満ちた未来を創造できる戦略を創っていきたいと思っています。