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「勝手な筋書き」

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 2月18日夜のニュース番組は「森派会長の小泉純一郎氏は栃木県で講演し、森派としても森総理を支えられないと発言」と伝えていました。
 小泉会長は「最後の1人になっても森総理を支える」と言っておられたのになあ・・と怪訝に思いつつ、小泉会長に真意を質すと、「俺、そんなこと講演で言ってないよ」とのこと。

 このところ、一部のマスコミは総力をあげて「森降ろし」にかかったように見受けられます。
 特に「総理のお膝元である森派の議員が総理を見限った」というイメージを定着させようとしているようで、取材を受けた森派議員のコメントが違ったニュアンスで新聞紙面に載ってしまい、連日、議員側からは不満の声が上がっています。

 例えば、私の場合。全国紙のA社から取材の電話がありました。
 「森総理退陣論が高まっていますが?」との問い。私は「自民・公明・保守の全議員が本会議で記名投票で選出した総理ですから、私たちにも国民への責任が有ります。予算案や予算関連法案が国会を通過して、森内閣が政策の結果を出すまでは支えます」と答えました。(実際、内閣提出の予算案や法律案を途中で放り出された日にゃ、景気も後退するし、大損をするのは国民だもの・・)
 すると「えひめ丸事故の際の総理の対応はあれで良かったとお考えですか?」と更問。「事故発生時の第一声については私が『こうあって欲しい』と期待したものとは違ってて残念でしたが・・」と回答。
 ところが、A紙の紙面には「首相官邸の勝手補佐官を自任し、若手では首相の最大の理解者と言われた高市早苗衆議院議員も『森さんは私が理想とするリーダー像と違うことが分かった』と愛想をつかした」とだけ出ていたので愕然。
 B紙では、15日正午の自民党森派総会後に、私が「森政権の先行きに懸念を示した」とありました。しかし、記事にある15日には私は党務出張で秋田県に行っていたので、東京での森派総会に出席しているはずがないのであります。
 取材前から記事の筋書きを決めてきているのですから、マスコミへの対応というのは難しいもんだなあと思いました。

 以前に、勝手補佐官で「総理のマスコミ対応の在り方」というレポートを総理に提出したことがありました。下村博文代議士がまとめてくれたものです。
 「目的を知ることが全ての出発点になる」
 「前後でどのように丁寧な説明をしようとも、公開する時の都合に合わせて、相手が必要とする部分のみが使用されることを忘れてはいけない」
 「その場で質問している1人の相手に答えるのではなく、その映像を眺めることになる1億人の日本人や60億人の世界の人々に答えることが肝要である。そこには悲しみの最中の人もいれば、喜びの絶頂の人もいる」
 私もまだまだ修行が足りんが、森総理もこのレポートをしっかり読んでくれてたら、事故後の応対ぶりも違ったやろうになあ・・。

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