コラム

  1. TOP
  2. コラム
  3. 4期目の永田町から(2) 平成19年9月~平成21年8月
  4. 護国神社の社頭にて。日本の国は誰のものか。

護国神社の社頭にて。日本の国は誰のものか。

更新日:

 64年前の今日、日本は無念の涙の中で敗戦を迎えました。
午前中に、奈良県護国神社にて、ご英霊に感謝の誠を捧げるとともに、一般戦没者の慰霊碑の前で哀悼の祈りを捧げました。

 奈良県護国神社の宮田宮司様が、「この国は、今を生きる私たちだけのものではないのです。亡くなってしまった方々は、ものを言うことができませんが…」とおっしゃってから、心を打つお話をして下さいました。

 確かに、「日本の国」は、今を生きる私たちだけのものではありません。
 長い歴史の中で、田畑を耕し、地域社会を守り、産業を興し、伝統文化を育んで下さった私たちのご先祖様のものでもあります。
 また、戦争で命をかけて国家と国民を守ろうとして下さった方々のものでもあります。
 そして、これから生まれてくる子供達のものでもあります。

 宮田宮司様がおっしゃったように、亡くなった方々やこれから生まれてくる子供達は、何も語ることができませんが、きっと「日本の持続的で安定した繁栄」や「国民の安全」を願ってくれているに違いありません。

 このところ、一部マスコミの報道ぶりにもよるのかもしれませんが、「どの候補者を応援すれば、我が家はたくさんお金がもらえるか?」といった話題が多くて、淋しい気持ちになっていました。

 それでも、大半の日本人は、「子供の世代が重い負担を背負ったとしても、自分の世代が十分なサービスを受けられたら良い」とか、「他の人々の負担を増やしても、自分が数年間だけ得をすればよい」といった考え方はしておられないと思います。

 衆議院解散後に選挙区を廻っていると、多くの方々から、「一時的に沢山のお金をもらっても、それは自分たちの税金が原資なのだから、どこかにしわ寄せがくる」、「皆で勤勉に働いて頑張らないと、日本の国が駄目になる」、「内向きの話ばかりしていたら、国際競争に勝てない。もっと日本経済を強くする前向きな取組みをすれば、高齢化社会なんて乗り切れるよ」といったご意見をいただけるので、嬉しくなります。

 戦後の困難な時代に勤勉に働き続けて日本の繁栄を築いて下さった先輩世代のお陰で、現在の日本には、「世界トップレベルの科学技術力や人材力」「清潔な社会」「美しい自然や誇るべき伝統文化」が在ります。
 これらは、全て「今を生きる私たちが先人から受け継いだ、誇るべき財産」です。
 その基盤の上に立っているのですから、日本と日本人は自信を取り戻して、次の世代の為に、新たな挑戦を続けなければなりません。

 このコーナーでも以前に書きましたが、日本の研究開発の収益力を向上させれば、まだまだ新たな雇用を生み出すことができます。
 省エネルギーや新エネルギー分野、水処理分野でも、オープン・イノベーションの取り組みを進めて、日本の優れた技術を収益力のあるビジネス・モデルに仕上げて世界市場に殴り込みをかければ、世界市場でのシェア拡大は可能で、大きな富を日本に呼び込むことができます。
 各国が熾烈なシェア争いをしている中、多くの新技術分野では、これから3年間程度が正念場ではないかと考えます。

 私自身は、働き盛りの48歳。
 戦中戦後の混乱期を生き抜いた親に育ててもらい、これから社会に出て行く子供を持つ年代です。

 「守るべき価値」は守り、「安心で安全な社会」を再構築し、「活力に満ちた志の高い国」を創り、「日本の揺るぎない未来を築く」ことが、私の世代の責任だと考えています。

前のページへ戻る

  • 自民党
  • 自民党奈良県連
  • リンク集