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「春の全国火災予防運動」スタート

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 毎年、3月1日からの1週間は、「春の全国火災予防運動」の実施週間です。

 全国各地でイベントや消防訓練などが行われます。

 消防庁からは、電池の寿命の目安が10年とされる「住宅用火災警報器」の点検・交換を定期的に行うことなどを呼びかけます。

 また、木造建築物密集地域など延焼の危険性が高い地域では、乾燥時や強風時には特に火の取扱いに注意していただくことについても、重点的に呼びかけてまいります。

 昨年12月22日に発生した糸魚川市における火災は、昭和51年に山形県酒田市において発生した大火以来の40年ぶりの大火となってしまいました。

 12月25日と26日には消防研究センターの職員が現地で被害調査を行い、今年1月にも消防庁職員を派遣し、綿密な実地調査を行いました。
 その上で、消防庁と地元消防本部が協力して火災防御活動の在り方について検討を行いました。

 更に、1月10日には、私から消防庁長官に対して、「木造建築物密集地域における出火防止対策」や「強風下における消防活動の在り方」などについて検討する有識者検討会の設置を指示しました。
 この検討結果を、今後の全国における消防活動や消防・防災体制を充実強化する施策の実施に繋げてまいります。

 また、去る2月16日には、埼玉県三芳町で倉庫火災が発生し、鎮圧までに6日間を要しました。
 消火活動に長時間を要した理由については、幾つかの報告を受けました。

 第1に、火災初期段階から火勢が強く、防火シャッターや棚などで複雑な構造となっていたことから、建物内部での継続的な消火活動が困難であったこと。

 第2に、外壁には小さな開口部しか無いことに加え、建物が100m×240m、軒高22mと非常に大きく、燃焼物に直接放水できなかったこと。

 第3に、建物内は原則として1500㎡以内に防火シャッターで区画されていたものの、長時間火災にさらされることにより、次第に延焼拡大してしまったこと。

 第4に、19日に2回の爆発が発生したほか、20日にも小さな爆発が発生しており、一時退避が必要であったこと。

 鎮圧から完全消火までは更に時間を要しましたが、この倉庫火災でも、鎮圧の報告後、速やかに消防庁及び消防研究センターの職員が現地に入って、詳細な調査を行ってくれています。

 全国各地に大規模倉庫は存在しますので、今回の調査結果を受けて、防火対策の検証と消火活動において工夫すべき点などを洗い出してまいります。

 火災が発生してしまったら、かけがえのない生命が危険に晒されると同時に、思い出の詰まった住居や仕事場を失い、周辺住民の方々に被害が及ぶことも多々あります。
 お近くで「全国火災予防運動」の関連行事が開催されました時には、積極的に参加していただき、ご自宅や職場の中で意外に見落としている留意点などを知っていただけたら幸いに存じます。

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