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雇用・消費・世帯収入等の現状

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 一昨日(1月29日)の閣議で、総務省統計局による最新の統計調査結果(平成27年12月分)を報告しましたので、ここでは詳細を書きます。

 第1に、「労働力調査」の結果を踏まえた雇用情勢です。

 完全失業率は、季節調整値でみると3.3%で前月と同率。昨年3月以降、18年ぶりの低い水準である3%台前半で推移しています。

 就業者数は、6385万人。1年前に比べ28万人増加し、13か月連続の増加です。15~64歳の就業率は、46か月連続の上昇です。

 正規雇用者数は、1年前に比べ25万人増加し、13か月連続の増加。非正規雇用者数は、22万人増加し、2か月ぶりの増加です。

 なお、12月分の統計ですから、平成27年1年間の平均も出ました。
 平成27年平均の正規雇用者数は、3313万人。前年に比べ26万人増加しました。
正規雇用者の年平均値が前年に比べて増加したのは、平成19年以来、8年ぶりです。

 よって、雇用情勢については、引き続き改善傾向で推移しているものと考えます。

 第2に、「消費者物価指数」です。

 12月全国の「生鮮食品を除く総合」は、前年の同月に比べ0.1%の上昇と、2か月連続の上昇でした。

 これは、「生鮮食品を除く食料」の上昇などによるものです。
 また、灯油など「エネルギー」は、前年の同月に比べると下落していますが、11月に比べると下落幅は縮小しました。

 原油価格下落による「エネルギー」価格下落の影響を除きますと、物価の上昇基調は12月も続いていると見られます。

 平成27年平均結果を、消費税率改定の影響を除いて見ますと、「生鮮食品を除く総合」前年比は0.0%です。

 これは、「生鮮食品を除く食料」などが上昇したものの、原油価格下落によりガソリンなどの「エネルギー」が下落したことによるものです。

 一方、「食料及びエネルギーを除く総合」の前年比は、消費税率改定の影響を除いて見ると0.6%の上昇でした。

 原油価格下落による「エネルギー」価格下落の影響を除きますと、1年を通じて物価の上昇基調が続いていたと見られます。

 第3に、「 家計調査」の結果における家計消費の動向です。

 平成27年12月分の2人以上の世帯の消費支出は、前年の同月に比べ実質4.4%の減少となりました。

 12月は、全国的に気温が高めで推移するなどの天候要因により、衣料品や灯油、暖房器具など冬向けの季節商品が低調であったことなどの影響により、消費は弱い動きになったと見られます。

 第4に、「家計調査」の結果における収入動向です。

 平成27年12月分の2人以上の世帯のうち勤労者世帯の実収入は、前年の同月に比べ名目2.7%の減少、実質2.9%の減少。

 2人以上の世帯のうち勤労者世帯の世帯主の臨時収入・賞与は、前年の同月に比べ名目3.3%の減少でした。
 60歳未満では、金額の水準では一昨年を上回っています。

 平成27年12月分の2人以上の世帯のうち勤労者世帯の世帯主の定期収入は、前年の同月に比べ名目1.4%の減少。

 世帯主の年齢別に見ると、60歳以上では2.8%の減少ですが、39歳以下では6.1%の増加となるなど、全体として年齢の高い方が減少となっています。
 中高年齢層では、雇用延長に伴う給与抑制などの動きが背景にある可能性が考えられます。

 年初以来、世界的に株価や為替が不安定な動きをしていますが、この3年間のアベノミクスで、日本経済の足腰は確実に強くなってきていると思います。

 同日に厚生労働省から発表された有効求人倍率も1.27倍に上昇。3年前の政権交代前には0.82倍でしたから、働く側から見ると「売り手市場」へと大きな変化が起きました。
 今後、賃金上昇、消費の拡大、企業収益の更なる拡大、投資増加と生産性の向上…と良い循環に繋がっていくようにと願いつつ、総務省でも、引き続き「ローカル・アベノミクス」の取組みを進めてまいります。

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