安倍晋三首相と岸信介元首相の共通点
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就任直後の安倍晋三首相が集団的自衛権について記した文章を、改めて読み直してみました。
「集団的自衛権の行使とは、米国に従属することではなく、対等となることです。それにより、日米同盟をより強固なものとし、結果として抑止力が強化され、自衛隊も米軍も一発の弾も撃つ必要はなくなる。これが日本の安全保障の根幹を為すことは、言うまでもありません」 (『新しい国へ 美しい国へ 完全版』/平成25年1月/文藝春秋)
最近、つくづく「安倍晋三首相は、祖父の岸信介首相と共通点が多い」と感じます。
もちろん、私が岸信介首相にお目にかかったことなどあるはずもなく、様々な書籍などで知り得る範囲の情報による印象ですが…。
第1に、一部マスコミが作る「世の中の空気」に惑わされず、冷静な分析力をもって道を貫こうとされる姿勢です。
いわゆる60年安保で苦労された岸信介首相は、「安保維持は悪」「安保破棄は善」と決めつける一部大手マスコミの報道や批判的な世論に動じず、隷属的で片務的だった1951年の日米安保条約(米国の日本防衛義務無し、事前協議無し、米軍基地設置は自由)を対等に近づけるとともに、日米同盟を強化しながら日本経済を成長路線に乗せることこそ「現実的な対応」だと判断し、道を貫かれ
ました。
安倍晋三首相も、世論を2分する課題についても、信念を持って力強く語りかけ、誠実に説得しようとする姿勢が目立っています。
昨年1月の段階では世の批判が強かったTPP交渉参加や大胆な金融緩和についても、断行されました。
最近では、万が一の事態に備えて集団的自衛権の行使を可能とする法体系作り、法人税の大胆な引下げに向けて、安倍晋三首相の強い決意を感じます。
第2に、強い信念を持ちつつ「現実主義者」でもあることから、時には敵からも味方からも矢が飛ぶ状況になることです。
岸信介首相は、左派からは「ナショナリスト」と批判され、本来は味方であるはずの右派からも「米国に尻尾を振った」と批判されたそうです。
安倍晋三首相も、靖國神社参拝、村山談話と河野談話の見直しなど、私自身も含めて多くの保守派支援者から期待されていた行動はとらず、国際情勢を俯瞰しておられるのか、味方からの批判にも動じません。
第3に、自立と勤勉の倫理を重んじ、公正で活力ある国家を創造しようと尽力しておられることです。
岸信介首相は、1959年に「最低賃金法」と「国民年金法」を成立させました。
目の前の困窮者を給付によって救うことよりも、自立と安心を確保できる法制度設計に取り組まれました。
安倍晋三首相も、第1次安倍内閣では「福祉から就労へ」と訴え、私も閣僚の1人として「イノベーション25」「キャリア教育等推進プラン」「テレワーク人口倍増アクションプラン」など、経済成長と雇用促進に資する政策構築に没頭していました。
第2次安倍内閣発足直後、昨年の通常国会冒頭の施政方針演説では、「一身独立して、一国独立する」という基本理念を述べられました。
「自立を重んじるが、小さすぎる国家には反対。国民1人1人に対して温かいまなざしを失った国には、人は国民としての責任を感じようとしないからだ。そういう国民が増えれば、確実に国の基盤は揺らぐ」という主張通り、消費税率のアップとともに社会保障制度の持続性と安定性の確保に乗り出しました。
他方、昨年の「生活保護法」の改正によって、福祉の不正利用は許さない厳しさも示しました。
お祖父様、お父上、ご本人と続く3代の政治家は、国益の為には生命を賭す壮絶な覚悟も、共通してお持ちなのだろうと感じます。
岸信介氏は、首相辞任時に刺され、安倍晋太郎氏は、膵臓がんだったのに消費税導入の為に病室を抜け出されたと聞きます。
安倍晋三首相についても、一昨年秋の自民党総裁選時には恐ろしい程の気迫を感じたことを思い出しています。一度は地獄を見た人間の強さとでも言うのでしょうか。
とにかく、首相はじめ安倍内閣のメンバーには、健康にだけは気をつけていただき、外交、安全保障、拉致問題、被災地復興、福島原発の廃炉、汚染水対策、除染、全国的な防災対策、新しい成長戦略、財政再建、教育再生など、未だ道半ばの困難な課題に力強く取り組んでいただきたいと願います。
党政調会でも、知恵を結集して安倍内閣の施策を充実強化し、安定した政権運営に資する活動を続けたいと思います。
「集団的自衛権の行使とは、米国に従属することではなく、対等となることです。それにより、日米同盟をより強固なものとし、結果として抑止力が強化され、自衛隊も米軍も一発の弾も撃つ必要はなくなる。これが日本の安全保障の根幹を為すことは、言うまでもありません」 (『新しい国へ 美しい国へ 完全版』/平成25年1月/文藝春秋)
最近、つくづく「安倍晋三首相は、祖父の岸信介首相と共通点が多い」と感じます。
もちろん、私が岸信介首相にお目にかかったことなどあるはずもなく、様々な書籍などで知り得る範囲の情報による印象ですが…。
第1に、一部マスコミが作る「世の中の空気」に惑わされず、冷静な分析力をもって道を貫こうとされる姿勢です。
いわゆる60年安保で苦労された岸信介首相は、「安保維持は悪」「安保破棄は善」と決めつける一部大手マスコミの報道や批判的な世論に動じず、隷属的で片務的だった1951年の日米安保条約(米国の日本防衛義務無し、事前協議無し、米軍基地設置は自由)を対等に近づけるとともに、日米同盟を強化しながら日本経済を成長路線に乗せることこそ「現実的な対応」だと判断し、道を貫かれ
ました。
安倍晋三首相も、世論を2分する課題についても、信念を持って力強く語りかけ、誠実に説得しようとする姿勢が目立っています。
昨年1月の段階では世の批判が強かったTPP交渉参加や大胆な金融緩和についても、断行されました。
最近では、万が一の事態に備えて集団的自衛権の行使を可能とする法体系作り、法人税の大胆な引下げに向けて、安倍晋三首相の強い決意を感じます。
第2に、強い信念を持ちつつ「現実主義者」でもあることから、時には敵からも味方からも矢が飛ぶ状況になることです。
岸信介首相は、左派からは「ナショナリスト」と批判され、本来は味方であるはずの右派からも「米国に尻尾を振った」と批判されたそうです。
安倍晋三首相も、靖國神社参拝、村山談話と河野談話の見直しなど、私自身も含めて多くの保守派支援者から期待されていた行動はとらず、国際情勢を俯瞰しておられるのか、味方からの批判にも動じません。
第3に、自立と勤勉の倫理を重んじ、公正で活力ある国家を創造しようと尽力しておられることです。
岸信介首相は、1959年に「最低賃金法」と「国民年金法」を成立させました。
目の前の困窮者を給付によって救うことよりも、自立と安心を確保できる法制度設計に取り組まれました。
安倍晋三首相も、第1次安倍内閣では「福祉から就労へ」と訴え、私も閣僚の1人として「イノベーション25」「キャリア教育等推進プラン」「テレワーク人口倍増アクションプラン」など、経済成長と雇用促進に資する政策構築に没頭していました。
第2次安倍内閣発足直後、昨年の通常国会冒頭の施政方針演説では、「一身独立して、一国独立する」という基本理念を述べられました。
「自立を重んじるが、小さすぎる国家には反対。国民1人1人に対して温かいまなざしを失った国には、人は国民としての責任を感じようとしないからだ。そういう国民が増えれば、確実に国の基盤は揺らぐ」という主張通り、消費税率のアップとともに社会保障制度の持続性と安定性の確保に乗り出しました。
他方、昨年の「生活保護法」の改正によって、福祉の不正利用は許さない厳しさも示しました。
お祖父様、お父上、ご本人と続く3代の政治家は、国益の為には生命を賭す壮絶な覚悟も、共通してお持ちなのだろうと感じます。
岸信介氏は、首相辞任時に刺され、安倍晋太郎氏は、膵臓がんだったのに消費税導入の為に病室を抜け出されたと聞きます。
安倍晋三首相についても、一昨年秋の自民党総裁選時には恐ろしい程の気迫を感じたことを思い出しています。一度は地獄を見た人間の強さとでも言うのでしょうか。
とにかく、首相はじめ安倍内閣のメンバーには、健康にだけは気をつけていただき、外交、安全保障、拉致問題、被災地復興、福島原発の廃炉、汚染水対策、除染、全国的な防災対策、新しい成長戦略、財政再建、教育再生など、未だ道半ばの困難な課題に力強く取り組んでいただきたいと願います。
党政調会でも、知恵を結集して安倍内閣の施策を充実強化し、安定した政権運営に資する活動を続けたいと思います。