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北澤防衛大臣のがっかり答弁②

更新日:

☆平成22 年03 月01 日 衆議院予算第一分科会(防衛省所管事項の時間帯)

☆普天間飛行場移設について(必要な滑走路の長さ)


○ 高市早苗分科員
 それでは、国防上の観点からお伺いしたい事を質問します。
 普天間飛行場を移設したと致しましても、「日本の安全保障について寄与する機能」そのものは、きちっと確保されなきゃいけないと思うのです。
 仮に、キャンプ・シュワブ陸上部に滑走路を作るという様な案が動き出した場合、「陸上部に建設する滑走路の長さは500メートル若しくは1500メートル」、こういった報道がなされておりますけれども、500メートルの場合、それから1500メートルの場合、それぞれ国防上はどの様に機能が変わってくるのか、これをお伺いします。
 

○ 北澤俊美防衛大臣
 この件については、先ほど申し上げました様に、官房長官の下で3党協議を致しておるわけでありまして、今、先生がおっしゃった様な案の他にも、サイパンであるとか硫黄島であるとかグアムであるとか、いろいろな報道はなされておりますが、今の段階で私が防衛省としてこの事にコメントするのはまだ適切でない、この様に考えております。
 

○ 高市分科員
 それでは、場所はどこでも結構でございます。(伺いたいのは)その滑走路の機能というものでございます。500メートル級である場合、1500メートル級である場合、メリット、デメリットはあると思うのですが、この点をどうお考えでしょうか。
 防衛大臣としてどうお考えか、伺いたいです。
 

○ 北澤国務大臣
 500メートルとか1500メートルという議論の中に、将来的なオスプレーの配備という様な事も、それぞれ念頭にあっての議論ではないかなという風に私なりに推測を致しますが、しかし、重ねた答弁になりますが、今の段階で私が個別の事にコメントするのは適切でない、この様に考えております。
 

○ 高市分科員
 いや、それは、私は違うと思います。
 官房長官が調整役でいらっしゃいましても、国防上どうなのか、それから在日米軍の作戦展開上どうなのか、こういった専門的な意見については、むしろ防衛大臣がしっかりとその機能を確保できるように発言されていくべきではないかと、私は思います。
 つまり、余り短い滑走路でしたら、アメリカ側からは、前回こういう案が浮上した時にも、「アフガンから帰還したヘリを置いておくことができない」、それから又、「普天間で運用している機種の多くの部分が離発着できない」、こういった疑念が提示されていたと私は理解をさせていただいているんですけれども。
 こういった観点について、防衛大臣が、防衛大臣のお立場で専門的に分析をされて、この協議の中で物を言っていかれる。これは、私は非常に重要な事だと思いますので、もう一度御答弁をお願いいたします。
 

○ 北澤国務大臣
 先生のおっしゃる意味は十分承知をしておりますし、私もそうあるべきだと思います。
 しかし、今、適地を検討している中で、その適地もどういう風に配分されるのかということも明らかでない中で申し上げるのは、重ねて恐縮でありますが、適切ではないという風に思っております。
 

○ 高市分科員
 私は、発想の順番としては、やはり必要な機能を確保する、必要な機能というのは一体何なのか、これを定めた上で、それに適切な場所を探していく、これが大切な事であると考える者でございます。



 こう言っても空しいことですが、昨夏の政権交替が無ければ、「2014年に普天間飛行場移設を完了する」という計画は、ぎりぎり達成できたはずでした。


 市街地に位置する普天間飛行場では、既に深刻な墜落事故も発生していました。

 前政権が作業を進めていた名護市・辺野古の「キャンプ・シュワブ沿岸部」へのV字型滑走路建設であれば、「普天間飛行場が在る宜野湾市民の危険性の除去」と「移設先の名護市民の安全」と「日本の国防上必要な機能の確保」という3つの目的を果たせた上、沖縄県知事や名護市の前市長も容認して下さっていたのです。
 

 鳩山内閣がこの計画を「ゼロベース」にしてしまったことで、平成8年時点に逆戻りしてしまったのです。
 

 どうしても新たな候補地を探すのであれば、「受け入れてくれる場所なら何処でも良い」ということではなくて、これまでの14年間に自民党政権が苦労しながら地元関係者や米国とともに答えを出してきた「国防上の機能を確保できる場所と設計」、「住民の安全」という要件については満たせる様に、防衛大臣が専門的見地から議論をリードされるべきだと思います。
 

 滑走路の長さは、飛行場の機能に大きな影響を及ぼします。
 限られた検討時間だからこそ、「先に移設地を探してから…」という北澤防衛大臣の発想は、絶対に順序が逆であると考えます。

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